インドは地震なんぞにへこたれない。
そんなパワフルな思い出をひとつ。
インド、デリー。市内散策。
滞在初日、空港で会ったKと、横断歩道を渡っていると、
怪しげなおっちゃんが、ハングルの書かれたノートを盛んに見せてくる。
なんのこっちゃ分からんので、無視する。
すると、おっちゃん再び追っかけて来て、今度は日本語のページを見せてくる。
ノートによれば、おっちゃんは耳かき職人らしい。
注:ここでいう「耳かき職人」とは、耳かきを作る職人ではなく、「耳かきをする職人」のことです。
八百屋さんの鉛筆のように、
おっちゃんの耳には銀色の耳かきがはさまっている。
しかも、自称「世界チャンピオン」。
んな世界大会あんのかよ!
いや、インドには実に様々な職業の方がいらっしゃる。
ノートには世界各国の観光客の感想が書かれている。
「めちゃくちゃ耳かきがうまく、大量の耳垢が取れた!!」
と感動の体験記である。
何人かの日本人の体験記で、その興奮ぶりが伝わってくる。
料金は定まっていないらしく、
ノートによれば、400ルピーとか500ルピーといった文字が躍っている。
首都デリーでも、100ルピーちょっとで、ボロ宿のシングルに泊まれるお国である。
高すぎる。
という訳で、いいや、とおっちゃんに告げたが、
そこは商売人。
素直に引き下がる訳がない。
いくらならいいんだ、とおっちゃんがシツコイので、
「10か20ルピーならやってもいいや」
と言うと、おっちゃん呆れ顔。
そして、「耳、見せるだけ見せてみろ!」
と迫ってくる。
んなもんどーせ見て、耳垢たまってる、って言うんだろ!!
と思うが、もうおっちゃんのペース。
俺の耳をつかみ、道端に強制移動。
「おいおい!見るだけだかんな!!
金払わねえからな!」
としつこく言う。
おっちゃん光にかざして俺の耳の中を一瞥するや、
「うわーーバッチーねーー。ちょーバッチー!!」
と日本語で叫び、大げさにのけぞってみせる。
そして俺の年齢を聞き、
「23年間一度も耳かきしてないネー!」
と、これまた日本語混じりの英語で、悲壮な表情を浮かべる。
失敬な!!
自分の名誉のために言うが、俺はかなりの耳かき好き。
旅立つ前日にも耳かきをしていたし、
インドにまで、マイ耳かきを持参したほどである。
おっちゃん、
「バッチーねー」を連発し、今度は、
ちょっと取らせてみろ、と迫る。
俺がいい、いい、と断ると、
ちょっとだけ、金はいいから、と、
これまた半強制的に、俺の耳たぶをつかみ、
自らの耳に挟んであった耳かきを取り出す。
俺は「ちょ、ちょっとだけだぞ!
金は払わねえからな!」
と連呼。
しかし、俺はこのあと、驚くべき体験をする。
滞在初日にして、インドのすごさを身をもって知ることとなるのだ。
その続きはいずれまた、ということで。
力尽きた。
そんなパワフルな思い出をひとつ。
インド、デリー。市内散策。
滞在初日、空港で会ったKと、横断歩道を渡っていると、
怪しげなおっちゃんが、ハングルの書かれたノートを盛んに見せてくる。
なんのこっちゃ分からんので、無視する。
すると、おっちゃん再び追っかけて来て、今度は日本語のページを見せてくる。
ノートによれば、おっちゃんは耳かき職人らしい。
注:ここでいう「耳かき職人」とは、耳かきを作る職人ではなく、「耳かきをする職人」のことです。
八百屋さんの鉛筆のように、
おっちゃんの耳には銀色の耳かきがはさまっている。
しかも、自称「世界チャンピオン」。
んな世界大会あんのかよ!
いや、インドには実に様々な職業の方がいらっしゃる。
ノートには世界各国の観光客の感想が書かれている。
「めちゃくちゃ耳かきがうまく、大量の耳垢が取れた!!」
と感動の体験記である。
何人かの日本人の体験記で、その興奮ぶりが伝わってくる。
料金は定まっていないらしく、
ノートによれば、400ルピーとか500ルピーといった文字が躍っている。
首都デリーでも、100ルピーちょっとで、ボロ宿のシングルに泊まれるお国である。
高すぎる。
という訳で、いいや、とおっちゃんに告げたが、
そこは商売人。
素直に引き下がる訳がない。
いくらならいいんだ、とおっちゃんがシツコイので、
「10か20ルピーならやってもいいや」
と言うと、おっちゃん呆れ顔。
そして、「耳、見せるだけ見せてみろ!」
と迫ってくる。
んなもんどーせ見て、耳垢たまってる、って言うんだろ!!
と思うが、もうおっちゃんのペース。
俺の耳をつかみ、道端に強制移動。
「おいおい!見るだけだかんな!!
金払わねえからな!」
としつこく言う。
おっちゃん光にかざして俺の耳の中を一瞥するや、
「うわーーバッチーねーー。ちょーバッチー!!」
と日本語で叫び、大げさにのけぞってみせる。
そして俺の年齢を聞き、
「23年間一度も耳かきしてないネー!」
と、これまた日本語混じりの英語で、悲壮な表情を浮かべる。
失敬な!!
自分の名誉のために言うが、俺はかなりの耳かき好き。
旅立つ前日にも耳かきをしていたし、
インドにまで、マイ耳かきを持参したほどである。
おっちゃん、
「バッチーねー」を連発し、今度は、
ちょっと取らせてみろ、と迫る。
俺がいい、いい、と断ると、
ちょっとだけ、金はいいから、と、
これまた半強制的に、俺の耳たぶをつかみ、
自らの耳に挟んであった耳かきを取り出す。
俺は「ちょ、ちょっとだけだぞ!
金は払わねえからな!」
と連呼。
しかし、俺はこのあと、驚くべき体験をする。
滞在初日にして、インドのすごさを身をもって知ることとなるのだ。
その続きはいずれまた、ということで。
力尽きた。