八百万  <やおよろず>

なんでもあり。多分園芸日記。南西向き半日陰のベランダでの野菜作り。

「フィガロの結婚」 Le Nozze di Figaro

2008-07-20 | Diary
びわ湖ホールに通わせてもらっているご縁でオペラ『フィガロの結婚』(モーツァルト)を観に(聞きに?)行きました。
なんでも日本での演目人気ランキングの上位がモーツァルトらしく、…なんでそんなに日本人はモーツァルト好きなんだろうね?
日本人キャストの場合、『フィガロ』は向いている演目らしい。日本人は体格的にドラマティック系のオペラが向いてないのと、学校でもよく『フィガロ』を歌い込んでいるのでうまいんだそうです。

こういう舞台芸術というのはオペラであれバレエであれ、概ねある決まった演目を歌手、舞台装置、演出等を変えてやるものでして、今日はあそこの劇場で『フィガロ」、また別の日には別の劇場で『フィガロ』~とやるので、ファンの中には「私は「フィガロ」は50回は観たわ」という方なんかがごろごろいたりします。
そんなマニアな世界の中、加藤浩子さんのオペラ講座を聞いたりを経て、私、やっと「生オペラ鑑賞デビュー」でしたのよー。

やっぱり生はDVD(1本しか観てないけど)とは違うというのは当然思いました。動く人がちゃんと演技をしながら歌う。私にはできないような声で。
ストーリーはこんな話で、いわゆる「ドタバタ喜劇」でちょっと吉本新喜劇の臭いすらする内容です。しかも初夜権て…。
 
 
以下に感想メモ。

・男性役はみんななんだかコミカルなところが必ずあったような気がする。声はもちろん素敵。主役がテノールではない演目でオペラとしては物足らない気がしなくもないけれど、男としては声がエロくて嫌いじゃないです。伯爵はただの「うっかりハチベイ」みたいに見えるのだけど、あれでも貴族、しかもロンドン大使、劇中一番偉い人。
・お気に入りは完全コメディアンの「バジリオ」(音楽教師役)。ちょっとオカマが入っていた。毎回こういう感じ?
・スザンナ役(S)、声がかすれてて声量が足りない気がする。今回のキャストはオーディション+プロの構成と聞いたけれど…。どうなの?いや気のせい?
・どの歌手もほとんど舞台上の顔は、メイクのせいでパンフレット等にある顔と違って見えて、びっくりした。マルチェリーナ(女中頭)とバルトロ(医師で元恋人)の、白い縦長のカツラ(すごく高い)にもびっくり。
・オケピットって客席からほとんど見えない。オペラって音楽と歌が売りなのになんだかちょっと華がなくて気の毒?でも上からのぞいたら、バイオリンケースにいろいろ皆特色が。(シール貼ってる人とかいた!カラフル~。^^)
・「序曲」と「ケルビーノのアリエッタ」は私でも知ってた。良かったです。
・席は前のほうの列で歌手の顔まで見えるいい席でしたが、イタリア語字幕(舞台両脇、縦書き)だったので舞台と視線を往復させなくてはならないのがちょっとつらかった。それを踏まえると、席はチョイ後ろくらいがいいのかなと思った。表情は良く見えました。
・オケは春先大阪府の橋下徹知事の補助金打ち切り案で危なかったあの「大阪センチュリー交響楽団」だった。プロはやっぱり文句なしにうまい。チェンバロってピアノとはまた違って変わった音。(モーツァルトの時代にピアノはなかった。)
・意外と舞台はシンプル(に見える)。斜めの台で演技するのは歌手にとってつらくないのかな?
・最後の方にうっかりうつらうつらして、第4幕のスザンナのアリアを聴きそびれました。失敗!でもいい子守唄だった…。
・最後に…隣のおばさんの香水が臭かった。脳裏に焼きついた。暑くて汗ばんでいるからって夏場の密閉空間にあれは困る!(空気が回っているので一定周期で臭い)
・客層は意外とまちまち。
・カットで上演されることが多い演目だそうですが、今回は全曲ノーカットの完全版だったそうだ。
 
 
よく歌劇などの舞台音楽を歌、踊りなしでオーケストラで演奏するコンサートなんかがありますが、最近は歌や踊りがないとちょっと物足りなさを感じたりします。どっちかといえば基本は私音楽派(アンチクラシックだけど)なのだけどね。私に起こった変化はその程度。TT
さて、次はきっとまた忘れたころにご縁があったら行きます。
^^

最新の画像もっと見る