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~佃プライド~

2015年12月21日 | 日記
昨日、TBS系ドラマ『下町ロケット』の最終回が放送され、平均視聴率は番組最高となる22.3%を記録しました。
年末になり、各局で特別番組が放送される中でのこの数字は、素晴らしいものではないでしょうか。
TBSの『下町ロケット』への力の入れようは凄まじいもので、最終回放送当日は、同局で午後2時から3時間、午後7時から2時間、そして最終回で1時間25分と、1日のうち6時間以上にわたって『下町ロケット』が放送されていたんですね。

内容については、まだ見ておられない方もいらっしゃると思うので、ネタバレはいたしませんが、放送前に予告されていたように、佃製作所の逆襲は見ていて気持ちよかったですね。
ドラマ全体を通して、リアルな人間模様が描かれていたり、技術力に対する熱いプライドを表現していたり、何度も立ちはだかる壁を乗り越えようと一生懸命な姿があったりと、胸を熱くするシーンがいくつも散りばめられていました。
どの世代でも楽しめる内容となっていましたが、現役社会人にとっては、共感できる部分も多かったのではないかと思います。

それにしても、この『下町ロケット』は、初回から安定して高視聴率をたたき出していました。
その理由はどこにあったのでしょうか。
もちろん、池井戸作品の定番である、悪者役をやっつけるという、いわゆる「スカッと感」が評判を呼ぶというところは大きいでしょう。
しかし、自社の技術力を追求し、プライドを持って仕事に取り組む佃製作所やそのプロジェクトの関連会社の姿に、ある種の憧れや共感を持った事で評判を呼んだというところも大きかったのではないでしょうか。

(ここから先、ほんの少しだけネタバレになりますm(_ _)m)
サヤマ製作所の椎名社長が佃製作所の佃社長に発したセリフの中にこんなものがありました。

「今の日本は(成功率が)100%に限りなく近づいたものしか使えない。アメリカではそこを合理的に判断できる。だからこの国はダメなんだ。」

このセリフは、ガウディ計画という医療分野においての発言のため、少しヒールな発言に聞こえてしまうかもしれません。
しかし、日本全体において考えると、一理ある発言のような気がします。
日本は、他の国と比べても、『失敗=悪』という発想が深く根付いています。
失敗をすれば責められ、それが成功へと導かれれば、手のひらを返したように称えられる。
第1部「ロケット編」で、特許裁判に苦しむ佃社長に対し、社員の情熱や技術力を見ることもなく見下していた白水銀行、しかし、裁判に事実上勝利した佃製作所へは、手のひらを返したようにゴマをすりましたよね。
このような文化が根付いてしまっては、失敗を恐れて新しい挑戦への意思は摘み取られてしまいます。

大阪にある機械部品製造の会社『太陽パーツ』では、失敗した社員に賞与を与える『大失敗賞』というものを取り入れています。
この制度は、社員に対し「失敗を恐れず、仮に失敗してもそれは成功のもととなる」という理念のもと作られたものであり、今では赤字知らずの企業へと成長しています。

最終回の印象的なシーンでもう1つ。
佃製作所を1度裏切った従業員に対し、佃社長が言ったセリフがあります。

「確かにお前は間違いを犯した。でもな、誰だって間違えることはあるんだ。大切なのはこれからどうするかだ。」

『責任の所在』を明確にすることは重要です。
しかし、その事ばかりにとらわれ、『責任のある者』は『どう責任を取らされないようにするか』、『責任のない者』は『自分に責任はない』という事ばかり考え、『これから』の議論をおろそかにしがちですよね。
あくまで失敗というのは『してはいけないもの』ではありません。
失敗を『悪い例』と捉えるか『良い例』と捉えるかで、失敗の価値は大きく変わります。
失敗を恐れて縮こまってばかりいるのではなく、『下町ロケット』のように、失敗しても挑戦し続けられる人生を構築していきたいものですね。


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masa

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