特にピーター・ホーが演じる"暖男"吳聘(ウ・ピン)はスン・リーが演じるヒロイン周瑩(ゾウ・イン)にとにかく優しく、ネットではファンに「理想な旦那」と呼ばれていた。出演は15話までだったものの人気は凄く、男性主人公のチェン・シャオを超えるほどの注目を集めたほど。この反響にピーター・ホー本人も「こうなるのは思わなかった」と語っている。
ピーター・ホーのヒットに対し、「那年花開月正圓 DVD」の脚本家・蘇曉苑(スウ・シャオユァン)はこう分析している。
「ピーター・ホーは台湾男子のキャラクターをよく表現している。体格は大きいけど性格は優しい。」
台湾の男性は中国の男性と違い、性格も話し方も優しく落ち着く。また、教養のある雰囲気が感じられる。こういった台湾式の優しさが、彼の演じた吳聘の柔軟さ・寛大さというキャラクターにぴったりだった。
ピーター・ホーよりも早く"台湾式優しい男子"という風を中国に吹かせた人がいる。
「那年花開月正圓」の前に放送した「三生三世十里桃花 DVD」に出演したマーク・チャオだ。彼は一途な九重天太子・夜華を演じ、ヒロインのそばで見守り続ける役の為、女性視聴者の好感を得た。そんな役柄に加え、マーク・チャオの素晴らしい演技と、人気になるのも当然だろう。そして、一番大きい原因は、役柄と台湾男子の優しいキャラクターとぴったりと合ったことだ。
ピーター・ホーは「那年花開月正圓」で自ら吹き替えをした。最初、視聴者はピーター・ホーの柔らかい台湾アクセントに慣れず、吳聘役の出身・中国陝西と違和感があると感じていた。しかしドラマの展開と共に、彼のアクセントが吳聘役の優しいイメージをさらに強調することにつながり、素敵な演技力と優しい声でファンのハートをさらに掴むこととなった。それは、脚本家が「もし吳聘の吹き替えを"ピーター以外の人に変えたい"と提案する人がいたら、私はその人とケンカするでしょう!」といったほどだった。
先日、吳聘が亡くなるシーンが放送され、大勢のファンが脚本家に「吳聘を返せ!」と抗議した双世宠妃 DVD。スペインで撮影していたピーター・ホーはこの人気急上昇の状況に対して驚き、「こうなるとは思わなかったが、嬉しいです」とコメント。また彼は「脚本を読んでいた時に涙が出た。吳聘の出るシーンは多くないが、すごく印象的な役。本作で、昔から私についていた"タフ"というイメージを外し、僕の優しい、暖かい面を見てもらいたい」とも語っていた。