マッキントッシュと呼ばれた男

世界の覇者フリーメーソンを追って活躍する、
イギリス情報部員マッキンの戦いを描く。

マッキントッシュの男 ハイドパークの夏

2004年08月07日 | Weblog
特選 ベストセレクション 

ワールド ミステリアス クラブ

オーゼル マーフイ の世界

●マッキントッシュと呼ばれた男

MI6はその黒幕と組織の全貌を
突き止めんと、躍起になって居た

四面楚歌のイスラエルは、国の存亡を掛けて、
孤独な戦いを強いられている

天気が良いので お日様を浴びて
芝生に寝転んでいるカップルを
マリアは眩しそうに眺めていた

ハイド・パークは以前
ウェストミンスター寺院の所有する森だった
その後、ヘンリー8世(エリザベス1世のお父さん)
がこの土地を買い上げ、狩猟の為の森とした。
17世紀には一般の人々に解放されたが、
公園では処刑や決闘が行われ、
盗賊も出没していたと云う

コベント・ガーデンの広場に
面したブラッサリーはお昼時分と言う事で
込み合ったいた。
道ばたに並べられたテーブルの一つに陣取り、
ワインやビールを飲みながら、喋くりあっている
人たち、風景は長閑であった。

コベント・ガーデン ホールの中では音楽が
演奏されていた。今日は弦楽四重奏だった。
マッキンはSIS指定の席に案内され、上席情報官
クレーマーが来るまでウエンチスターワインを頼んだ。

マリアはマッキンを見てウインクして言った。
「ロンドンはテルアビブから見たら古風な大都会ネ。
ここで生活出来るなんてまるで夢みたいだわ。
マミーあなたも 嬉しいでしょう」

弟のトーマスマン ジュニャーが叫んだ。
「姉さん それってどういう事」
「トーマス あなたは黙って。
わたしはマミーのおとうさんの恨みを晴らすため、
ロンドンで勉強するのよ。」

マリアのママ エリザベトは首を横に振りながら、
エスペラント語で一人ごちた。
「マミー 英語で言って。マックには判らないわよ。」
気の強いマリアは苛立って手を振り、
エスペラント語で言った。

マッキントッシュはしかしエスペラント語を
良く理解していた。

マミーはこう言っていたのだ。
「お前は最悪の親不幸ものよ。
ダビデの神に呪われているわ。」

上席情報官クレマーは遅くなって現れた
どこまでいっても良き時代のジョンブルであった。
香りの良いパイプタバコを揺らして、
エリザベトを抱擁して、
「暫くだったね」と言った。

エリザベトは「この度はお世話になりますわ」
と言って、マリアを振り返った。<P>

「マリア君は美人になったね」
クレマーはマリアの手を握って
「今度の週末はワタシの田舎コーンウォールに
マッキンと、一緒に来てくれ。

コーンウォールというのは、イングランド南西部に
ある半島の先端にある所でブリテン島の
最西端にあるんだ。

デヴォンはその隣の地方でどちらも自然が
たっぷりと残っているので、
きっと気に入ってくれるよ。
エリザベトとトーマスも一緒にね。」

次回

マッキンはマリアがイギリスに滞在中は

オックスホードの田舎屋に住んで
ロンドン大学まで電車で通学するか
大学の寮にするかはまだ決めていない
と言った

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