DrugStop(抗不安薬と抗うつ薬からの脱出)

2003年夏?から、コンスタン0.4mgを3錠、ルボックス25mgを3錠使用。5-6年頃は時々コンスタンを4-5錠使用。

コンスタンの離脱症状について

2008年08月10日 | 薬を考える
ベンゾジアゼピン系薬剤を減薬・断薬すると離脱症状が出現するかについて調べてみました。

まずは公にされている情報として、医療用医薬品の添付文書情報から、「コンスタン0.4mg錠/コンスタン0.8mg錠」を見てみると以下の記載があるようです。

<重大な副作用>
 大量連用により、薬物依存(頻度不明)を生じることがあるので、観察を十分に行い、用量を超えないよう慎重に投与すること。
 また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の禁断症状(頻度不明)があらわれることがあるので、投与を中止する場合には徐々に減量するなど慎重に行うこと。


と記載されており、「まれに」などの枕詞が付いていないので、断薬症状というか離脱症状は確かにあるんでしょう。

 この依存・減薬・断薬のしかたや離脱症状について、Webでちょっと調べてみました。


<常用量依存>
 ベンゾジアゼピン系薬剤で治療中に生じる身体依存のことで精神依存は伴わない。人格障害を背景とした激しい精神依存を示すベンゾジアゼピン依存と区別するため、「静かな依存」とも呼ばれる。超短時間型のもの、高用量、長期投与で生じやすい。治療中に投与量の減量や中止で生じる反跳性不安や反跳性不眠としてみられ、原疾患の病状悪化と誤診しやすい。ゆっくりと漸減するか、長時間型のものに切り替えてから中止する。
 この「常用量依存症状」は減薬や服用中止により、それまでなかった症状として現われ、症状は巷で言われている離脱症状とほとんど同じである。
 また、最近の調査(2000年頃?)において、症状発現率40%との報告もあり、高齢者ほど出現頻度が高く、半減期の短い薬剤ほど高率に発現するという結果が得られている。尚、60歳前後であっても、また半減期の長短にかかわらず常用量依存を生じる可能性が十分にあり、さらに、服用期間としては、4ヶ月以上の比較的長期に服用した例に多いという報告がある。一般に、ベンゾジアゼピン系薬剤は、安全(=使いやすい)であることなどから非常に多く使用されているが、あまりにも安易に使用されているため常用量依存という概念が忘れられがちとなっている。


 実際には、減薬や断薬時の症状が身体面だけに出るのではなく精神面にも出るため、身体依存なのか精神依存なのか、または混在しているのかは区別がなかなか難しいと思います。では、どのようにして減薬・断薬をしたらよいかについて、またまたwebだのみで下のような感じでした。

<減薬・断薬の方法>
 重篤な離脱症状を避けるために通常は漸減法を用いる。半減期の長いもの(ジアゼパム、ベンザリン等)では、乱用の程度が重篤でも、2~3日毎に1日量を30-50%減量することにより約3週間で成功する。この場合最初に減量する割合を多くし、次第に少なくしていくのが良いとされている。半減期の短いもの(レスミット、ハルシオン等)では、離脱を注意深く慎重に行う必要がある。半減期の短いものから、長いものの同量に置き換えていくと、血中の変動もみられなくなり安全とのことです。


 この記載は離脱症状の出現の仕方と合わないことになるので、次に離脱症状について下に記載しました。

<離脱症状>ベンゾジアゼピン系長期服用後にみられた離脱症状
  非特異的症状
    睡眠障害、不安、不快、焦燥感、気分の落ち込み、
    筋肉痛、筋攣縮、振戦(震え)、発汗、手足のしびれ、知覚異常、痙攣発作、
    頭痛、
    動悸、
    嘔吐、嘔気、下痢、便秘、腹痛、食欲不振・体重減少など
  知覚変化(量的):感覚過敏(音、光、臭い、触覚)、感覚鈍麻(味、臭い
  知覚変化(質的):動揺感、運動知覚障害
  視覚(対象動揺、平面のうねり等)
  味覚(金属製味覚、奇妙な味覚)
  聴覚(反響そして共鳴減少)
  嗅覚(奇妙な臭い)
  その他:離人症(現実感消失)
  主な不随現象:精神病、てんかん様発作
だそうです。また、離脱症状の発現時期はその作用持続時間を反映し、短時間作用型では1~2日程度、長時間作用型では2~5日程度あるいはそれ以上経過後に離脱症状が見られ、離脱症状は発現後、数日でピークとなり、多くの場合1~3週間かけてゆっくりと消失していくそうです。そして、この離脱症状を避けるためには、特に長期間服用後は、1週間毎に漸減して慎重に止めることが必要で、ハルシオン錠、ソラナックス錠、ワイパックスなどは特に注意が必要で、短時間作用型の場合には一度長時間作用型薬物に換えてから漸減するとより安全とのことだそうです。


 減薬の仕方と離脱症状の欄は、元になった資料が違うため、減薬していく間隔が違いますが、数ヶ月以上飲んでいると、2-3日間隔での減薬では、ずーっと離脱症状が嵐のように続く気もします。こうなると、元の病気の症状が悪化しているのか、それとも離脱症状がひどいのかよく分からず、単に離脱症状がひどい場合は、しばらく我慢すればいいものの、元の病気が悪化した場合はすみやかに治療を戻さないといけないので、やはり2週間間隔とかでゆっくり減薬した方が確実な気がします。

 ベンゾジアゼピン系薬剤は、中枢神経(脳)のGABA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に結合して、GABA受容体(抑制系の信号を伝える)の口を大きく長く開ける命令を出して、その結果、神経伝達物をたくさん受け取ることができ、つまり信号がたくさん伝わったってきているように錯覚を与えて、最終的には抑制系の信号が多く伝わるようになり、鎮静などの効果が得られるようです。しかし、元の信号の量は変わりないか、もしくは必要以上に信号が伝わらないようにフィードバックがかかって減っている可能性も想像上ではありそうです。

 これを元に考えると、ベンゾジアゼピン系薬剤を使用していて、抑制系の信号が見せかけ上は多いことに慣れていると、減薬・断薬した場合は、抑制が物足りない、すなわち興奮が抑えられない=落ち着かない、ということになりそうです。長期間服用していると、フィードバックがかかっている回路を修正しなければいけないので、1-2日で急にこの回路が治るとは思えないので、離脱症状が消えるまでの時間の1-3週間程度が減薬間隔の目安になるのかなとも思います。そう考えて、今回、8月5日を断薬開始日として、お盆休みの間に乗り切れば、18日からの出勤までにちょうど2週間ぐらい取れると計画を立てています。ただ、失敗は、火曜日に開始せずに、金曜日の朝からの開始だと、金=つらいがとりあえず翌日から休めるのを楽しみに乗り切る、土日=横なってのびている、月=ボチボチ症状が低下という感じで、よかったのかもしれません。

追加
 健康食品などのGABA摂取が言われていますが、まあ、体外から食べたGABA(ガンマ-アミノ酪酸)自体は血液脳関門を通過しないので、無理して食べても、直接、神経伝達物質として働くことはないみたいですが。
 何というか色々なものを満遍なく普通に食べたら結果的にバランスよい食事になるのかな。