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プロメテウス

2012-10-11 20:52:04 | 映画・ドラマ
見終ってから、エイリアンの監督さんだということを
やっと知ったワタシです。
「エイリアン2」幼いワタシは洋画好きの父に連れられ見ました。
そーいえば、豪華でリアル(当時は)なSFセットを
非常事態で壊したり荒っぽく使用しながら
移動する主人公リプリーと本作の主人公も似てますし、
アンドロイドの冷静さ頑丈さ、間ゆえ頼れる感も似ていた気もします。
ワタシには面白かったです。
正体不明でロード・オブ・ザ・リングに出てきてもおかしくない
謎のフードかぶった白い筋肉マンによる冒頭からグングン引き込まれました。
セットも邦画では予算上ムリだろうというぐらい
未来感は出ていました。映像がよかったです。
話が終ったと思ったら、まだ続いたので得した感もありました。
ワタシのエンターテイメントに対する主観は、
表現者がクリエイトする世界に、どこまで自分が集中して引き込まれたか?
なので十分、合格点でした。

ただ主観からも残念に思える部分はあるので書きたいし、
国内ネットでの評判も高くないですね。その批評とかぶる部分はご容赦を。

いまいちだったところ。
・人類の起源
本作の、というか広告上メインテーマだった気がします。
そして作中に答えは出ています。エンジニアであったと。
冒頭の壊れたフード男くさい、と。
人類を招待(主人公の勘違いかもしれませんが)
するような壁画を残したくせに、生存者に遭っても
全く歓迎ムードではありません。
そのエンジニアが人類より大きいので巨人なのですが、
DNAは一致する。そこまではよかったんです。
彼らエンジニアの正体や我々を作った目的が全く不明なまま終りました。
エンジニアの起源までワタシは求めませんし、
詐欺作品だとも思いません。
それに「次作」に期待を持たせる終り方であり、
次の製作が決定しているという情報もあります。
だがしかし、名作というのは観客としては事後を見たいから
2を作って欲しいのであって、告知もなしに
作品(1作目)をナンバリングタイトルだと思って見る人は僅かです。
観客としては、このタイトル内でカタルシスというか満足は得たいわけです。

・登場人物への感情移入
主人公エリザベス含む学者陣が、慎重じゃない浅はかな印象を受けました。
アメリカ(確かそうでしたよね?)の未来であり
民間企業であり、学者はエリートなので能力より
世襲の要素がより高いかもしれません。
ゆえ現代の学者像より自分のハードルを低くして
受容の努力はしたんです。
ゆえラブラブも刺青もタバコも許せるんですが、
行動全体の軽薄さに嫌悪感がありました。
スッキリ言語化できませんが、とにかく既存の学者らしくないんです。
無鉄砲であり、チキンなようでいて自分の生命にあまり注意も払いません。
アンドロイドやチャーリーやフィフィールドは
ともかく、学者全員ヘルメットぬいじゃうのはどうかと。
瞬間、瞬間は微妙だけどあります。
地質学者フィフィールドがビヨーンと観測機械を飛ばすところや
主人公がどの機械もテキパキ操作するところでしょうか。
ただ擁護もギリギリで、主人公カップルが無鉄砲学者なのに
他の学者も愚かな描写が多く、マトモなフォロワーが少ないというか。
それに+して顔潰されたフィフィールド復活や手術機械ある位置など、
気になる描写が多いという。

学者じゃないアンドロイドのデービットのが、
他クルーが冬眠していたりアンドロイドという能力上を考えても
遥かに冷静で学者より博識であったり
(デービットが低脳な人類を嫌う描写が次回であるんでしょうか?)、
船長や監督のが未知の対象や異環境に真剣であったり。
解明したいという主人公陣と、プロジェクトの運営側という
対比を描きたかったのでしょうか。
それにしては主人公以外の学者フィフィールドは
金もらう仕事だと割り切っていたし、船長も監督も遭難者いるのにHするらしいし
主人公の恋人であり学者であるチャーリーも
探索をすぐ始め、自分の健康も無視するほど探究心があると思わせるけど、
何か学者らしくない、学者としての興奮も感じてない、それよりHしたい、
何を書こうとしようか私も迷うほど、全体的に中途半端感がありました。
女性監督に関しては、ワタシは批判ありません。
(彼女はアンドロイドだが一部壊れていた、
もしくは人間だが完全にパニクっていたということで
あの死に方は可能だと思います)
監督しきれてないのに、変な非情さがある、
親分肌でないのですが、社の立場、親との関係で
監督になった(なれた)という描写がありましたから。

あと、この船長も主人公の真摯な訴えに心を動かし、
特攻を決定し部下も賛同します。
女性監督1人が利己主義者のように描かれ背負わされますが、
多くの人間というのは死にたくないわけです。
実際、あの短い場面で主人公に心を動かされた船長はともかく、
部下まで賛同するのかなと疑問に思いました。
地球人が助かるけど自分が死んじゃうわけです。
今特攻しないと地球人が殺されるという情報や確約が、あまりに少ないけど
自分は死んじゃうわけです。
船長との長い信頼関係は描かれてないけど、あったとしても死ぬ決断早すぎかと。

不満点を要約すると登場人物の立場上・人間心理の描写がリアルでない上、
映画という定められた時間枠で
起承転が上手くいっておらず、結までお預けでした。

とはいえ、あーだこーだ不満を述べるのは、
改善してくれたら、もっと素晴らしかったのに、という思いからです。
2も恐らく見ると思います。
なぜなら、一番感情移入できた人物がいたからです。
アンドロイドのデービットです。
表向き、冷静で頼れます。普通におかわりいけます。
裏では人類の敵までかは分かりませんが、恋人チャーリーをハメましたし、
どこまで社の極秘任務か、どこからが自分の目的かわかりません。
彼の父は、彼に心が無いと言ってますが、ありそうな描写がモリモリです。
残酷そうで裏切りそうだけど
何だかミステリアスで、次回もっと知りたくなる興味がわきました。

リアル要素が気になるのは、近年リアル志向の
映画のみじゃなく近年の各リアル追求作品や
ネット批評に感化された部分もあります。
クチをポカーンと開けて、エンターテイメントを楽しめた
昭和期に戻れない自分がいるわけです。その自分との折り合いでしょうか。
見て損したとワタシ思いません。
レンタルの数百円なら受容できる方、もっと多いと思います。
名作ではありませんがSF好きな方は、ぜひご覧ください。
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