9/7 青山円形劇場 Cブロック
<原作>グレアム・グリーン
<翻訳>小田島恒志
<演出>松村武
<出演>段田安則 浅野和之 高橋克実 鈴木浩介
ヘンリーは30年勤め上げた銀行を定年退職した55歳の独身男。庭のダリアの手入れだけが
趣味のようなもので、このまま平穏に余生を過ごそうと思っていた矢先、母親の葬儀で50年ぶりに
叔母のオーガスタと再会する。70代後半にもかかわらず若い恋人がいる自由奔放なオーガスタに、
半ば強引に誘われてブライトンへの小旅行に出かけたヘンリー。
それからは誘われるがままに、パリからオリエント急行に乗ってスイス、イタリア、イスタンブール、
ついには南米アルゼンチンからパラグアイへ。
旅の途中で聞かされるオーガスタの人生は、常識人のヘンリーにとっては驚きの連続。
しかし、本能に従い思うままに生きてきたオーガスタの人生に触れ、次第にそのエネルギーに
巻き込まれていくヘンリー。
そして旅の果てにヘンリーが出した答えとは…。
夏休みの東京旅行の時に観に行って来ました
せっかく東京に行くから何かお芝居やってないかな…と調べて候補に挙がったのが
この『叔母との旅』とPARCOでやってた『ハーパー・リーガン』
『ハーパー・リーガン』は長塚さん帰国後初演出作だったし、小林聡美さん主演でとっても惹かれたんですけど、
長塚さん出てないし、一人で渋谷か…って田舎者な心配もあり
『叔母との旅』は演者が4人だけでしたけど、4人とも実力派の俳優さん揃いだったし、
円形劇場ってどんな風にお芝居するんだろうって興味もあったので、『叔母との旅』を観に行くことに
青山円形劇場は初めてだったんですが、お隣の青山劇場には以前『IZO』を観に行ったので迷わず行けました
劇場の真ん中に丸いステージがあって、それを360度取り囲んで客席があります。
座席数も300程で、一番後ろの列だったんですけどすごくステージが近く感じられました
それに円形だから舞台袖がなく、舞台をはける時はみんな客席の間の通路を通って行くので、
ますます役者さんが身近に見れるし、程よい緊張感がありました
お芝居の方はとにかく4人の役者さんたちがすごい
4人で老若男女20役以上を入れ替わり立ち替わり演じるんですが、メイクも衣装もそのまま。
主役のヘンリーも4人で、時にはセリフの途中で入れ替わったりするんですけど、私の中では
1人のヘンリーに見えてるんだからすごい
4人のヘンリーが1枚の写真を代わる代わる眺めるシーンがあって、その4人の動きがあまりにも
滑らかで見とれてしまいました
オーガスタはほぼ段田さん。ヘンリーもやるからもちろんスーツ姿だけど、オーガスタになった途端
ワンピースでも着ているみたいに見えましたし
ほかの女性の役は浅野さんが担当する場面が多かったですが、どれも可愛く見えちゃうんだな(笑)
イギリスから最後はパラグアイまで、場面転換も登場人物も多いのに舞台にはほんの少しの小道具しかなくて、
でも簡単にその風景が想像出来て私も一緒に旅をしているような気分になったのは、
4人の役者さんの演技力あってこそだと思います
飾りはないけど密度の濃いお芝居を観た!と言う満足感で一杯でした
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