パソコンは・・・なんとWindows98でVALUE STAR NX VE450J/8という機種でした。
現象は、Windowsは起動するが、暫くすると画面が真っ黒になり、電源ランプがオレンジ色に点灯して操作できなくなる。電源ボタン長押しでも電源を落とすことができず、コンセントを抜くしかない・・・そうです。
新しいパソコンの購入も考えているそうですが、それまでの間なんとかこのパソコンを使用したいそうです。
20年近くの使用になると思いますので、直せるか微妙です。
とりあえず、パソコンをお預かりして、暫くの間使えるような暫定処置を行うことにしました。
事務所で、現象の確認を行うと・・・起動して5分くらいで、電源ランプがオレンジになり真っ黒になりました。スタンバイかなとも思いましたが、何をしても反応がありません。お客様の指摘の通り、電源ボタンの長押しでもシャットダウンできず、コンセントを抜くしかありませんでした。
まず、カバーを開けて内部の確認です。通電してみると・・・うん?CPUファンが回転していません。温度が低いとファンが回転しないこともあるので、暫く待ってみましたが、全く回転する気配がありません。
CPUファンの故障で、CPUが熱暴走してしまい、おかしな状態になったのかのしれません。

暫定処置ということでしたので、部品取り用のVALUE STARからCPUファンを取り外して、交換して取り付けました。これでCPUファンは回転するようになりました。
あと、電源ランプがオレンジになる原因とは、直接関係ないのですがハードディスクの状態も確認しました。

すると「注意状態」でした。使用時間も3万時間を超えていましたので、手持ちの程度の良い中古ハードディスクにクローンを作成して交換しました。ディスク容量が13GBでしたので、クローン作製もあっという間でした。

CPUファンの故障(停止)が、今回の原因と思われましたので、上記作業を行い、電源を入れてみました。
Windowsが正常に起動してきました。多少負荷をかけてテストをしていたら・・・1時間くらいで、また電源ランプがオレンジに点灯しているではありませんか・・・。
最初の5分よりも長くなりましたが、他にも原因があるようです。
ここで気になったのは、電源ユニットでした。TG-1071というコンパクトな電源なのですが、どらともは3台電解コンデンサーの交換修理作業を行ったことがあります。
とりあえず電源ユニットの内部を確認してみました。

今までのTG-1071で使用されていた2次側電解コンデンサーのメーカーが異なっていたのですが、怪しいのが2個ありました。

この部分の2次側電解コンデンサーを交換しました。
電源ユニットを組みなおして、取り付けて改めて負荷テストを行いました。
今度は半日以上テストしても、大丈夫でしたので、お客様のところへ持っていき、実際の環境でプリンタやCRTモニターなどに接続してご確認いただき、問題ありませんでした。
Windows98などの古いOSのパソコンは、修理部品も入手が困難になっています。今回は暫定処置を行いましたが、いつかまた故障すると思います。故障する前に新しいOSのパソコンを用意して、今使用しているデータを移行して、新しい環境で運用するようにすれば安心ですね。
