雑木囃子

じゃがいもサタデー

じゃがいもを掘った。
一人ではとても大変だから手伝ってもらった。

まてよ、手伝いとかじゃなくて、キャンプ場のものだから俺がキャンプを手伝うために植えたという発想が適切だなきっと。

植えるの手伝ったから掘るのは頼むよ、みたいな気持ち。になれたらいいけど、増える量や場所を決めたのは俺だし、植えなければ掘る必要も無かったのに、ごめんね。

なにしろきっちりしっかりできた。
通る村の先輩たちも褒めてくれた。

確かにみっちり濃く強い。
じゃがいもはカレーの粘度に影響するから、私は普段カレーに入れないんだけど、破ってまみたらもうドーロドロのカレーになった。もちろん煮込みすぎているけど、こんなんなるかーってくらいドーロドロ。

掘る。
性格が出ると思った。
右2列は私。左一列は若者。
若者はオラオラーって掘ったんだな。
私は作業道確保のために、性格や顔つきとおり端正に並べてた。

でかい方のやつ。
もっとデカいのもある。
でかい野菜大好きなの俺。
このくらいになると空洞ができてたりすること多いけど、今回は空洞や腐りはとても少なかった。肌も植えた人に似たのか、きれいだ。

推定四百キロくらいはよゆうでありそう。

植えたのは高校生と2人で頑張ったのに、その子は来れなかったからこの成果を見せてやりたかった。

この畑は土が気に入らなかった。
せっせと葉っぱを運んだり、道脇に溜まった葉っぱや半腐葉土を運んだり、しばしば耕したりした。
ミミズもかっこいいテラテラミミズになった。
土の匂いもなかなか良くなった。でもまだ土の色や粒子感は気に入らないけど。
その結果、そんなに食べやしないのに何百キロも上等なものが採れた。
売るわけでもなく、キャンプで使っても絶対に使い切れない。

どうすっかなこれ。
こんなに収穫しても使い切れないからナ。
メルカリでお値下げしながら売るか。
専用化しながら売るか。

最初から専用化して並べるか。
そうするか。
じゃあメルカリのアカウント名教えて。

やでも、どうすっかな。
だいいち、私はじゃがいもそんなに食べないんだよな。


あとさあ
言いにくいんだけどさあ
近くの他の畑はけっこう動物にやられててさあ
こちらはほぼ無傷で上質なのが託さんというのはさあ
すっごく気分がいい。
みんなやられてるのに、こっちは無傷。
最高の気分だなこれ。

ひょっとしてもしかしてだけど
意地悪なんじゃないの俺。
そうは思いたくないけどこの爽快感は隠せない。

よそがやられてもこちらはやられてないこの爽やかな気持ちが一番の収穫。

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