もう2週間ほど前のニュースですが、この6月にiPhoneの次期OSが公開されます。持っていない人にとってはそれがどうしたのという話ですが、個人的には結構インパクトがある内容だと思っています。
これまでiPhoneをつかったなかでもった印象は、「非常に良いマシンだが人に薦めにくい」というものでした。もうすこし細かくいうと、ライトユーザーあるいはヘビーユーザー(になりそうな人)には薦められるのですが、その間くらいの人には薦められない、というものです。
iPhoneの最大の魅力は秀逸なインターフェースです。これは使うほどに評価があがりました。以前は、物理QWERTキーボードに対するこだわりがあり、iPhoneの入力方法には少なからず不安があったのですが、いまとなってはまったく問題がありません。PCに匹敵する機能が基本操作だけならほぼ片手で扱え、必要に応じて使うソフトウェアQWERTキーボードも悪くありません。 サードパーティー製のソフト、質、種類ともにそこそこ充実していますので、少なくともライトユーザーには全く問題ないでしょう。
ところが、ちょっと使いこなすユーザーにとっては、普通のスマートフォンではあたりまえにできることが、iPhoneではできないというのが相当ストレスになると思われます。代表的なのはコピー&ペーストができないことですし、ファイル共有に対する敷居が高いこともそうでしょう。Bluetoothが搭載されているのに音声データしか対応していないのも不可思議でした。(キーボード、プリンタ、トランスミッタなどと接続できない)
ただ、いろいろ工夫すれば不便さもかなり補えるので、その努力をいとわない、あるいはその努力を楽しいと感じられる人に(汗)にとっては、インターフェースの水準が高いだけに、十分に魅力的です。
ここで最初の話に戻るのですが、OS3.0の登場で、どうやら「スマートフォンであたりまえにできること」の多くがiPhoneでもできるようになるようなのです。[参考記事]
現在のiPhoneユーザーも無償でアップグレードできるので私も注目しているのですが、スマートフォンに関心がある方も公開までの記事などに目を向けると良いかと思います。ちなみに同時に新機種の発表もあるだろうと噂されています。
これまでiPhoneをつかったなかでもった印象は、「非常に良いマシンだが人に薦めにくい」というものでした。もうすこし細かくいうと、ライトユーザーあるいはヘビーユーザー(になりそうな人)には薦められるのですが、その間くらいの人には薦められない、というものです。
iPhoneの最大の魅力は秀逸なインターフェースです。これは使うほどに評価があがりました。以前は、物理QWERTキーボードに対するこだわりがあり、iPhoneの入力方法には少なからず不安があったのですが、いまとなってはまったく問題がありません。PCに匹敵する機能が基本操作だけならほぼ片手で扱え、必要に応じて使うソフトウェアQWERTキーボードも悪くありません。 サードパーティー製のソフト、質、種類ともにそこそこ充実していますので、少なくともライトユーザーには全く問題ないでしょう。
ところが、ちょっと使いこなすユーザーにとっては、普通のスマートフォンではあたりまえにできることが、iPhoneではできないというのが相当ストレスになると思われます。代表的なのはコピー&ペーストができないことですし、ファイル共有に対する敷居が高いこともそうでしょう。Bluetoothが搭載されているのに音声データしか対応していないのも不可思議でした。(キーボード、プリンタ、トランスミッタなどと接続できない)
ただ、いろいろ工夫すれば不便さもかなり補えるので、その努力をいとわない、あるいはその努力を楽しいと感じられる人に(汗)にとっては、インターフェースの水準が高いだけに、十分に魅力的です。
ここで最初の話に戻るのですが、OS3.0の登場で、どうやら「スマートフォンであたりまえにできること」の多くがiPhoneでもできるようになるようなのです。[参考記事]
現在のiPhoneユーザーも無償でアップグレードできるので私も注目しているのですが、スマートフォンに関心がある方も公開までの記事などに目を向けると良いかと思います。ちなみに同時に新機種の発表もあるだろうと噂されています。
iPhoneとPCのファイル共有が、けっこうやっかいという話で、それはiPhoneにファインダー機能がないのが原因のひとつが前回の話。で、残りのひとつがなんだというのが今回の話。
■iPhoneとWindowsは日本語の文字コードが違う
MacとWindowsの間で文字コードが違うというのは、Macユーザーの間では昔から知られている話。僕も15年ほど前にPC-98互換からWindowsに乗り換えて数年間はMacユーザーでしたが、Windows95の普及後、並行して使用し、徐々にWindowsにシフトしていきました。当時、MacからWindowsにファイルを移動させると、当たり前のように文字化けするんですね。かなり苦労した記憶があります。
MacとWindowsの間で異なったのは文字コードだけでなく、改行コードが違ったり、ファイル構造が微妙に違ったりしました。昔は、両機種の間でファイルを交換するのがそう頻繁でなかったのでしょうが、LANでつないだり、インターネット経由でファイルを交換するなどが当たり前になってくると、OSレベルで解決が図られていったようです。また、日本製のソフトではそれよりも早くからソフトウェアのレベルで互換性を保っていきました。
で、そんな昔話が、今になってiPhoneを使ってまた意識せざるなってきたわけです。そう、iPhoneのOSはMac OS Xベースなのです。どうやらWord、Excel、PDFあたりはOSに搭載のビュワーが対応できているようで、これらのファイルを開けても文字化けしません。問題が起こるのは「ファイル名」と「テキストファイル本文」です。
ファイル名に日本語を使っていて、その名称にひらがな・カタカナの濁点、半濁点など特定の文字が含まれると、ファイル名が化けます。化けても、ファイルを開く分には問題がないのですが、ファイル共有の際にミラーリングや同期がうまくいきません。Windows側のバックアップソフトを使ってファイルをiPhone側にコピーすると、その時点でファイル名が化けます。ファイル名が化けると、再びミラーリングをしようとしたときに、バックアップソフトは化けたファイルを同じファイルだと認識できないので、で、ミラーリングの際にはそれらのファイルをいったんすべて削除して、再びコピーをはじめます。濁点、半濁点が「フォルダ名」に含まれる場合、そのフォルダ以下に含まれるファイルは全部同じ扱いになってしまいます。いろいろいじってみた感触ですが、ファイル名の文字化けの問題は、iPhone側のファイル共有ソフトの問題と、Windows側のファイル転送ソフトの問題の両方がかかわっているような気がします。
もうひとつ「テキストファイル本文」が化けるのも致命的です。いまどきテキストファイルなんて使わなくてもWordにすればいいという話もあるんですが、WindowsMobileと違いiPhoneにはWordやExcelの編集機能をOSや標準アプリが実装していません。そこで、別途アプリケーションで対応しないといけないのですが、ここでまた「ファインダー機能がない」ことが足を引っ張ります。ファイルをアプリケーション間で共有できないので、ファイル共有アプリ自体が「Word、Excelの編集エディタ」を実装しないといけないことになります。不可能ではないですが、そこまでサードパーティーに求めるのはハードルが高いですね。
それに比べれば「テキストファイル本文」の日本語文字コードの自動変換機能を実装する方が現実的です。今のところファイル共有ソフトを提供しているサードパーティーはほとんど海外の会社です。これらの会社が出すファーストバージョンは、ほぼ文字化けを起こします(汗)。が、熱心な日本のユーザーは地道に不具合を連絡して(もちろん英語でしょう)、その甲斐もあってかバージョンアップを重ねて対応してくれるソフトもでてきました。
前回からのまとめですが、そもそもiPhoneがファインダー機能がないところに端を発しています。Appleもなんらかの考えがあってのことでしょうが、iPhoneといかスマートフォンに、PCとのデータ共有やファイル共有を期待しているユーザーが少ないことを踏まえると、今後の改善を期待したいところです。
当面の現実的な解決法はアプリケーションで対応することですが、ファイル共有ソフトそのものが高機能でこまかい互換性まで保てるものでないといけません。いろいろアプリはでてきていますが、実用に耐えられるというレベルのものがものはまだ数が少ないです。背景が見えるだけに、サードパーティーの苦労は本当によくわかるのですが。
これからiPhone購入を検討しようという人には、このあたりの情報があらかじめ提供されるといいのですが、まず事前には把握できないですね。雑誌なんかでもここまで書いてあるのは見たことないですし。まあこれでも、この半年で相当状況は良くなりましたから、もう半年すればまた状況は変わるかもしれません。何かの参考になるかもしれないと思い、2回にわけて駄文したためてみました。
■iPhoneとWindowsは日本語の文字コードが違う
MacとWindowsの間で文字コードが違うというのは、Macユーザーの間では昔から知られている話。僕も15年ほど前にPC-98互換からWindowsに乗り換えて数年間はMacユーザーでしたが、Windows95の普及後、並行して使用し、徐々にWindowsにシフトしていきました。当時、MacからWindowsにファイルを移動させると、当たり前のように文字化けするんですね。かなり苦労した記憶があります。
MacとWindowsの間で異なったのは文字コードだけでなく、改行コードが違ったり、ファイル構造が微妙に違ったりしました。昔は、両機種の間でファイルを交換するのがそう頻繁でなかったのでしょうが、LANでつないだり、インターネット経由でファイルを交換するなどが当たり前になってくると、OSレベルで解決が図られていったようです。また、日本製のソフトではそれよりも早くからソフトウェアのレベルで互換性を保っていきました。
で、そんな昔話が、今になってiPhoneを使ってまた意識せざるなってきたわけです。そう、iPhoneのOSはMac OS Xベースなのです。どうやらWord、Excel、PDFあたりはOSに搭載のビュワーが対応できているようで、これらのファイルを開けても文字化けしません。問題が起こるのは「ファイル名」と「テキストファイル本文」です。
ファイル名に日本語を使っていて、その名称にひらがな・カタカナの濁点、半濁点など特定の文字が含まれると、ファイル名が化けます。化けても、ファイルを開く分には問題がないのですが、ファイル共有の際にミラーリングや同期がうまくいきません。Windows側のバックアップソフトを使ってファイルをiPhone側にコピーすると、その時点でファイル名が化けます。ファイル名が化けると、再びミラーリングをしようとしたときに、バックアップソフトは化けたファイルを同じファイルだと認識できないので、で、ミラーリングの際にはそれらのファイルをいったんすべて削除して、再びコピーをはじめます。濁点、半濁点が「フォルダ名」に含まれる場合、そのフォルダ以下に含まれるファイルは全部同じ扱いになってしまいます。いろいろいじってみた感触ですが、ファイル名の文字化けの問題は、iPhone側のファイル共有ソフトの問題と、Windows側のファイル転送ソフトの問題の両方がかかわっているような気がします。
もうひとつ「テキストファイル本文」が化けるのも致命的です。いまどきテキストファイルなんて使わなくてもWordにすればいいという話もあるんですが、WindowsMobileと違いiPhoneにはWordやExcelの編集機能をOSや標準アプリが実装していません。そこで、別途アプリケーションで対応しないといけないのですが、ここでまた「ファインダー機能がない」ことが足を引っ張ります。ファイルをアプリケーション間で共有できないので、ファイル共有アプリ自体が「Word、Excelの編集エディタ」を実装しないといけないことになります。不可能ではないですが、そこまでサードパーティーに求めるのはハードルが高いですね。
それに比べれば「テキストファイル本文」の日本語文字コードの自動変換機能を実装する方が現実的です。今のところファイル共有ソフトを提供しているサードパーティーはほとんど海外の会社です。これらの会社が出すファーストバージョンは、ほぼ文字化けを起こします(汗)。が、熱心な日本のユーザーは地道に不具合を連絡して(もちろん英語でしょう)、その甲斐もあってかバージョンアップを重ねて対応してくれるソフトもでてきました。
前回からのまとめですが、そもそもiPhoneがファインダー機能がないところに端を発しています。Appleもなんらかの考えがあってのことでしょうが、iPhoneといかスマートフォンに、PCとのデータ共有やファイル共有を期待しているユーザーが少ないことを踏まえると、今後の改善を期待したいところです。
当面の現実的な解決法はアプリケーションで対応することですが、ファイル共有ソフトそのものが高機能でこまかい互換性まで保てるものでないといけません。いろいろアプリはでてきていますが、実用に耐えられるというレベルのものがものはまだ数が少ないです。背景が見えるだけに、サードパーティーの苦労は本当によくわかるのですが。
これからiPhone購入を検討しようという人には、このあたりの情報があらかじめ提供されるといいのですが、まず事前には把握できないですね。雑誌なんかでもここまで書いてあるのは見たことないですし。まあこれでも、この半年で相当状況は良くなりましたから、もう半年すればまた状況は変わるかもしれません。何かの参考になるかもしれないと思い、2回にわけて駄文したためてみました。
iPhoneとPCのファイル共有は容易ではない、、、というか、そもそもAppleはそういう使い方を想定していないらしい。標準機能ではまずできません。アプリケーションやオンラインサービスの助けを借りれば、それなりにはできるのですが、どうもスマートに、「これで完璧」というものに行き当たりません。「良いアプリがない」といってしまえばそれまでなのですが、iPhoneとPC、特にWindowsとファイル共有をしようと思うと、2つの大きな障壁があるのです。
■iPhoneにはFinderがない
これって相当特殊です。普通にフォルダを作ったり、ファイルを保存したりという術がありません。WindowsMobileでもZaurusでもPalmでも、当たり前のことができません。毛色の違うデバイスでは例えばPSPは、それ自身ではあまりFinderを意識することはありませんが、PCにつないでしまえばフォルダ構成を把握できますし、操作もできます。
そのため、iPhoneでファイル共有を試みているサードパーティのアプリでは、アプリケーションの内部にFinder領域を確保しているようです。そのアプリケーションを立ち上げるとフォルダ構造が見えるのですが、iPhone全体から見ればアプリケーションの一部に見えるということですね。そんな領域にどうやってアクセスするかというと、アプリケーション自身が外部とのインターフェイスをすべて担っています。これって結構難儀なことだと思います。
まず、アプリケーションは、Finder領域を管理するために、Windowsでいうところの「(1)エクスプローラー」の機能を有しています。さらに外部のPCからアクセスする術として、例えば「(2)FTPサーバー」の機能を持っています。幸いかなiPhoneはiTuneと連携するためにWifiでの通信環境はありますので、(1)(2)があればPCからFinder領域にアクセスができデータの読み書きができます。
でも、これだけだとただのUSBメモリです。iPhone自体でデータが見られません。PCからコピーされたデータはiPhone全体から見ればアプリケーションの一部にしか見えない、、、すなわち、基本的に他のアプリケーションから参照できないんですね。そのため、このアプリケーション自身が「(3)ファイルビュワー/プレイヤー」の機能も持たないといけません。ただiPhone自身がWord、Excel、PDF、mp3等を開く機能はあり、この機能を流用しているようです。そして、最後に「(4)エディタ」ですね。ここまでそろってようやくiPhoneでデータの編集ができます。
本来、(1)~(4)は複数のアプリの組み合わせで実現できれば良いのですが、Finder機能がないために、ひとつのアプリで完結していないといけないんですね。Windowsでも個別の機能をもつソフトはありますが、(1)~(4)の機能を全部有しているソフトはたぶんないんじゃないでしょうか。アプリを開発しているサードパーティをこころから応援してしまいます。
障壁1個で、結構な文章になってしまいました。あたりまえにできそうなことが、ちゃんとでてきてくれていたら、そもそも不要な文章なのに(汗)。2つめの障壁の話はまた後日。そちらは15年にわたる恨み節付きで(謎)。
※免責という名の言い訳
技術的なところは、推測もまじってます。そもそもこういう情報が少ないのと、僕自身もさして技術に強いわけではありませんので。違ってるだろうと思われるところあったら教えてください。素直にありがとうと答えます(笑)。
■iPhoneにはFinderがない
これって相当特殊です。普通にフォルダを作ったり、ファイルを保存したりという術がありません。WindowsMobileでもZaurusでもPalmでも、当たり前のことができません。毛色の違うデバイスでは例えばPSPは、それ自身ではあまりFinderを意識することはありませんが、PCにつないでしまえばフォルダ構成を把握できますし、操作もできます。
そのため、iPhoneでファイル共有を試みているサードパーティのアプリでは、アプリケーションの内部にFinder領域を確保しているようです。そのアプリケーションを立ち上げるとフォルダ構造が見えるのですが、iPhone全体から見ればアプリケーションの一部に見えるということですね。そんな領域にどうやってアクセスするかというと、アプリケーション自身が外部とのインターフェイスをすべて担っています。これって結構難儀なことだと思います。
まず、アプリケーションは、Finder領域を管理するために、Windowsでいうところの「(1)エクスプローラー」の機能を有しています。さらに外部のPCからアクセスする術として、例えば「(2)FTPサーバー」の機能を持っています。幸いかなiPhoneはiTuneと連携するためにWifiでの通信環境はありますので、(1)(2)があればPCからFinder領域にアクセスができデータの読み書きができます。
でも、これだけだとただのUSBメモリです。iPhone自体でデータが見られません。PCからコピーされたデータはiPhone全体から見ればアプリケーションの一部にしか見えない、、、すなわち、基本的に他のアプリケーションから参照できないんですね。そのため、このアプリケーション自身が「(3)ファイルビュワー/プレイヤー」の機能も持たないといけません。ただiPhone自身がWord、Excel、PDF、mp3等を開く機能はあり、この機能を流用しているようです。そして、最後に「(4)エディタ」ですね。ここまでそろってようやくiPhoneでデータの編集ができます。
本来、(1)~(4)は複数のアプリの組み合わせで実現できれば良いのですが、Finder機能がないために、ひとつのアプリで完結していないといけないんですね。Windowsでも個別の機能をもつソフトはありますが、(1)~(4)の機能を全部有しているソフトはたぶんないんじゃないでしょうか。アプリを開発しているサードパーティをこころから応援してしまいます。
障壁1個で、結構な文章になってしまいました。あたりまえにできそうなことが、ちゃんとでてきてくれていたら、そもそも不要な文章なのに(汗)。2つめの障壁の話はまた後日。そちらは15年にわたる恨み節付きで(謎)。
※免責という名の言い訳
技術的なところは、推測もまじってます。そもそもこういう情報が少ないのと、僕自身もさして技術に強いわけではありませんので。違ってるだろうと思われるところあったら教えてください。素直にありがとうと答えます(笑)。