『京都ぎらい』(井上章一/朝日新書)★★★★
関西ネイティブではありませんが、長年大阪で暮らしていると、京都の特殊性は嫌でも感じてしまうもの。人が多いという理由もありますが、そういう特殊性が面倒なので必要に迫られない限りは京都に行きません。東京で暮らしている頃は、抵抗なく京都を旅行できたのに!
京都に関するあれこれは、想定内とは言え面白いものでした。意外だったのはそこから戊辰戦争の話になり、靖国へと論理の飛躍がなされたこと。いやそれはそれで面白いし、靖国批判も理に適っていて、それが「京都ぎらい」に通底するところもあって面白い主張に仕上がっています。ざっくり言って、日清・日露戦争あたりで不幸な負け方をしていれば、「幕府軍の戦死者をちゃんと慰霊しなかったから罰が当たったんや! 怨霊の仕業や!」と、明治新政府も、その後の政府も、襟元正さなかったですかね。
他にあるのかどうかは知りませんが、幕府軍戦死者の慰霊碑としては碧血碑は有名ですね。ただ設置された場所が悪くて、行くのに難儀した覚えがあります。
関西ネイティブではありませんが、長年大阪で暮らしていると、京都の特殊性は嫌でも感じてしまうもの。人が多いという理由もありますが、そういう特殊性が面倒なので必要に迫られない限りは京都に行きません。東京で暮らしている頃は、抵抗なく京都を旅行できたのに!
京都に関するあれこれは、想定内とは言え面白いものでした。意外だったのはそこから戊辰戦争の話になり、靖国へと論理の飛躍がなされたこと。いやそれはそれで面白いし、靖国批判も理に適っていて、それが「京都ぎらい」に通底するところもあって面白い主張に仕上がっています。ざっくり言って、日清・日露戦争あたりで不幸な負け方をしていれば、「幕府軍の戦死者をちゃんと慰霊しなかったから罰が当たったんや! 怨霊の仕業や!」と、明治新政府も、その後の政府も、襟元正さなかったですかね。
他にあるのかどうかは知りませんが、幕府軍戦死者の慰霊碑としては碧血碑は有名ですね。ただ設置された場所が悪くて、行くのに難儀した覚えがあります。