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宝石

宝石の買い方等を素人の方に分かりやすく。

宝石(3)サイトホルダー

2015-02-25 15:35:58 | 専門家
三回目の投稿です。
 今回はダイヤモンドのサイトホルダーについてお話しさせていただきます。
と言いましても皆さんは既にネット検索等でサイトホルダーに関する知識はお持ちでしょうね、そこでここでは私が現役時代に取引していたサイトホルダーを通じて得た現実的なお話をします。

 サイトホルダーはDTC(ダイヤモンドトレーディングカンパニーの略)からダイヤの原石を、年10回開催されるサイトで購入します。サイトの意味は読んで字の如しで、「見る」だけです。ダイヤの大きさ/品質/量はDTCが決め、ピンからキリまで入っているボックスをまるまる購入しなければなりません。パスすることもできますが、パスしないサイトホルダーと同様に扱われるかというと、必ずしもそうではないようです。
 サイトホルダーになるにはとても厳しい審査基準があり、それにパスしなければなりません。事業計画・財務状況・販売力などが優れていることは言うに及ばず、デビアス社との繋がり、ダイヤモンド業者としての歴史も大きく影響します。
 そしてそのボックスは全てのサイトホルダーに同じものが渡るかというとそうではありません。サイトではサイトが行われる部屋の場所や部屋の中の席順がサイトホルダーの格を表しているとも言われます。大手はDTC幹部の席の近くに、内容の良いボックスが用意される等、まさに格差社会です。平たく言えばデビアスに気に入られるような会社でなければ、いい思いはできないということです。何度もサイトホルダーに挑戦して果たせない会社は数知れません。

 実はサイトホルダーが購入するのはDTCではなく、その中間にディーラーと言われる三社があり、必ずそこを通して取引が行われます。ディラーは右から左へ品物を流すだけでコミッションが得られる、非常に特別な資格を持つ会社でいままで不変です。サイトホルダーになるためにはその三社のいずれかに認められなければなりません。

次回は、サイトで供給されたダイヤの原石がどのような経過を経て市場に出てくるかをお話ししましょう。

サイトで得た原石は、原石のまま研磨業者へ販売されるものもあり、サイトホルダー自社で研磨されるものがあります。

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