酔いどれ女子の徒然日記

読んだ本とかゲームのことを綴ってます

読了 異世界落語7

2020-12-24 20:02:35 | 買った本/読んだ本
実は6巻が私的に鬱展開だったのと、落語が少なめだったので
7巻を買うかどうかは迷ったのです

しかし、サボらず続きを買って良かった

あの、私的鬱展開もちゃんと意味のあるものだということが
よく分かりました

救世主 楽々亭一福 爆誕って感じ

さて。今作では異世界落語は全部で6つありましたが、どれも
耳慣れ、読み慣れた物を翻案していて非常に楽しかったです
広く知られている話なだけに、異世界向けにした上で
現実の私たちが楽しめる話に作り替えるのは難しいと思うの
ですが、どの話も非常に楽しめました
落語を物語の展開に絡めていく手法も上手だし、なにより落語
自体の懐の広さが色々な変化を飲み込んで、さらに洗練されて
いるなぁ、と感じます

一番気に入ったのは猫の皿改めドラゴンの皿
何しろ、猫の皿のオチがものすごく好きなのです
茶店の店主のにやり笑いが目に浮かぶ

物語全体を見ても結構重要な話なんじゃないかな
この話があるからこそ、一福とクモノスケが出会うことが出来た
わけで、クモノスケがいるからその後の怒濤の展開につながる
のだな

クモノスケって何?と思う方には是非読んでいただきたい
こういうキャラクター、私は好きです

鬱展開な6巻を経て、7巻まで来てやっと「世界を救う」感じに
なってきたなぁ、というところです
今回は話の流れ的には第一部完結って風情ですが、とにかく続きが
楽しみです

読了 パーフェクト・クォーツ(北の水晶&碧き鮫)

2020-12-20 09:18:19 | 買った本/読んだ本
パーフェクト・クォーツは北の水晶と碧き鮫の2部構成で、
北の水晶は葉山メイン、碧き鮫は坂下メインです

朝鮮半島がらみのニュースを思い出しながら一気に読みました
あの事件の裏にはそんなことがあったのか!と本気で思わせる
筆力に脱帽
作者の前職を思えばさもありなん、とはいえ、同じ職業に携わった
人がみんな同じように物語を綴れるのかと言えばそんなことは
ないので、そこはやっぱり筆者の力なんだと思います

この物語は、先への興味を残したまま終わりました

作者は今も変わらず物語を書き綴っているとのこと
あの事件から、半島情勢も大きく変わり、日本との関係もまた
変わりつつあるように思えます
そんな現在を、筆者はどのように分析し、物語を書き綴っているのか
興味は尽きません
どうかこの本が多くの読者に行き渡り、そのことが作者の
「続きを公開しよう」とする原動力となることを、心から祈ってます



と、ちょっとお堅く書いてみましたがここからは萌え語り

五條作品全般にいえるのですが、扱っているテーマは重くて堅いのに、
ちゃんとエンタテインメントに仕上がっているのは、やっぱり
キャラクターの作り込みがちゃんと出来ていてそれぞれに魅力的
だからなんだと思うのです

特に今回、碧き鮫の葉山から坂下へのメールがかわいくて、
直接のやりとりは全然無いのにすごく萌えました
あと、ここぞと言うときに葉山から携帯に連絡が入るのに笑う
なんかセンサーでもついてんのか?
坂下は坂下で、葉山が近くにいないと女遊びも楽しくないみたいですね
普段の地の文のやりとりではいつもツンケンしていますが、欄外では
とても信頼し合っているんだろうなぁ、とほのぼの

一方、北の水晶ではエディの葉山に対する独占欲が爆発していて、
ちょっと怖いくらいでしたよ
これは腐って無くても腐るでしょう!

シリーズ通して、自分自身の魅力や価値をこれっぽちも信じて
いない葉山と、彼を取り巻く男たちの掛け合いが大変萌えます
葉山はねぇ、パパへのこだわりが強すぎなんですよ
どういう形にせよ、パパへのこだわりを昇華できたときには
大きく化けるのだと思います
今は手のひらの上で転がされているエディのことも、簡単に
転がせるかもしれない
まぁ、違う意味でエディは葉山に転がされてますけどね!

とにかく、どのように化けるのか

葉山が大化けすることを、エディも坂下も、そしてサーシャも望んで
いるのでしょうが、その方向性は三者三様
特にエディとサーシャは利害が対立している(ように見える)から、
いずれは葉山の取り合いになるのでしょうね

私としては、サーシャには亮司くんがいるんだから、おとなしく
していて欲しいものですが

読了 呪禁師は陰陽師が嫌い-平安の都・妖異呪詛事件考

2020-12-16 22:05:28 | 買った本/読んだ本
全方向愛されキャラの竜胆さん!!!

なかなか懐かないネコというか
根っこのところが素直でとてもやさしいさびしんぼで、周りの人(?)
たちはきっとそれが分かっているから彼がツンケンしていても
構いまくるんだろうなぁ
めっさかわいいです

キャラ萌えしたい人は是非!

と、いきなりキャラクターに入ってしまいましたが、陰陽師が
出てくる物語には珍しく、安倍晴明さんは出てきません
恐らく、ですがこれからもメインでは出てこないと思います

その代わりに出張ってくるのが賀茂忠行!
しかも陰陽寮の学生ということで、時代背景としては晴明さんが
(物理的に)世に出てくる少し前ってところでしょうか

なかなか、わくわくする展開でした

竜胆は化野のぼろい草庵で、表向きは薬師として生計を立てている
おにーちゃん
山に捨てられていたのを烏天狗に拾われ、薬師兼呪禁師に育てられた
竜胆は、人見知り故にぶっきらぼうなところはあるものの、基本は
やさしく素直(ついでに世間知らず)に育ちました
ある理由で育ての親がいなくなってしまいましたが、拾ってくれた
烏天狗は時々顔を出してくれます

そんな竜胆のところに、賀茂忠行がとある依頼を抱えてやってきました
貴族が嫌いで陰陽師(実際にはまだ陰陽寮の学生)が大嫌いな
竜胆はけんもほろろに追い返そうとしたのですが、口八丁な
賀茂忠行にまんまと丸め込まれてお仕事を引き受けることになり・・・

ということで、ある意味純粋培養で育っている純朴な竜胆に対して、
賀茂忠行がいい感じに腹黒いんですよねぇ

賀茂忠行は舌先三寸で世の中を渡り歩かなくてはならない貴族の
端くれですから、さもありなんなのですが、呪禁師として強大な
力を持っているであろう竜胆はもう少し世の中を勉強した方が
良いと思うの
ボケボケしてると賀茂忠行にぱっくり食われてしまいそうで小母ちゃん
心配よ

読了 鶏小説集

2020-12-15 20:56:28 | 買った本/読んだ本
実は
肉小説集の方は今イチ好みでは無かったのですが、鶏の方は好き
やっぱり鶏肉がうまいのよ
うまいは正義
コンビニチキンはセコマのフライドチキンしか食べたことがないため、
あげチキがどこのコンビニチキンをモデルにしているのか分からない
のですが、どこのなんだろうと気になってしょうが無いのです
肉汁がはみ出るとか、むちゃくちゃうまそう
その他にも、もも焼きやら手羽先(しかも卵も入ってる!)やら
とりはむやら、見てるだけでおいしい
解説で池澤さんも書いていましたが、きちんと調理するとごく普通の
ブロイラーだって極上の味になるのです
知人の焼き鳥屋で出しているとり正は激うま
別に、高級な地鶏を使っているというわけではないそうですが、
何であんなにうまいんだろう

さて
一話、二話を読んで、なんとなく村岡家の人々を中心にした連作かと
思ってたら、丸ごとコンビニエントでいきなりぶっ飛んで驚きました
よくよく考えたら鶏小説だもんね
大事なのは、村岡家では無く、あげチキでした
やっぱり食べてみたいわ


読了 ばけもの好む中将 十

2020-12-07 20:24:54 | 買った本/読んだ本
11月末のこと

仕事から帰宅してきた母が珍しく私の部屋にやってきて
「ばけもの買った?」というので、ばーさんが錯乱したのかと
びびっていたら、私の部屋の本棚ガサガサして、これこれ、と
差し出してきた本を見てみたら、ばけもの好む中将のことでした

なんでも、夕飯の買い物の時にブックコーナーに寄ったら
新刊が平積みされているのを見つけたのだそうな
で、最新刊は買ったのか、と聞きたかったらしい
ごめん、全然通じませんでした
でもって、買ってくれても良かったんだぜ?

件の本は入荷メールが届いていたので、発売していること
自体は知ってましたが、在宅勤務続きで買い物に行けず
やっと購入した後も積んでる本を先に読んでいたため、
本日やっと読了した次第

読み終わったよ~と言って母に渡したら、ひゃっほうといいながら
読み始めたのですが、ページをめくりながら「そういえば鬼はまだ出ないの?」
だってさ
ちなみに、鬼とは夢枕獏の陰陽師シリーズのことです
年を取ると、お気に入りの本の題名も覚束なくなるようですが、
鬼は出ないの?で陰陽師シリーズだと理解した自分を褒め称えたい

さて
今回はインターミッションというか、以前の伏線を回収しつつ
新たな伏線を張るという感じで、一つ一つの話は軽いのに、
シリーズ全体としては結構重要な巻なのではなかろうかと思います

展開事態は割とシリアスなんだけど、所々に挟まるとぼけた人たちが
味わい深いですね
年回りが近いせいか、ぶっちゃけ専女衆には親近感しかない