久々に笑いたくなったこともあり、
連休の前半は、この本を読んでました。
![]() | 素晴らしきラジオ体操 (小学館文庫)高橋 秀実小学館このアイテムの詳細を見る |
先日ご紹介した斎藤孝「読書入門」で爆笑本として紹介されていたこの本。
書かれたのが1996年。早朝6時30分の放送に合わせ、毎日ラジオ体操に集う老人たち、(彼らをラジオ体操人と呼ぶ)なんと1000万人。
「これは戦前の全体主義の名残ではないのか。」著者の高橋氏は疑いを抱き、老人たちにインタビューして回り、またラジオ体操の歴史を克明に調べ上げた。その結果として明らかになったのは、ラジオ体操がむしろ軍国主義には取り込まれない、体操のための体操であったという事実・・・・・。
で、この本の最高のウリは、ラジオ体操人へのインタビュー。
たとえばこんな具合。
○ラジオ体操人に何を聞いても、大抵答えは「ラジオ体操ですから」ということになる。
「ラジオ体操は面白いのですか」の問いには「面白いとか楽しいとかじゃない」と怒り口調になり、「ではなぜ毎日やるのですか」と問い詰めると「ラジオ体操は毎日だからだ」と答える。問いと答えが同じになるのがラジオ体操の妙で、これをある老人は「無の境地」という。
○ラジオ体操の殿堂「上野公園」。
公園の緑の中では、ホームレスの人々もビニールシートから出てきてラジオ体操した。
「夜、死にたいと思っていても、朝ラジオ体操をすると体のコリがとれ、今日もやるぞって感じがする」そうで、体操の後、勇んでドーナツ屋へドーナツを拾いに行く。
○平成8年、ラジオ体操人の祭典「1000万人ラジオ体操祭中央大会」が千葉マリンスタジアムで開催。
「どうするんだろうね。こんなに年寄りばっかり増えちゃってさ。日本は大丈夫かね。あんたたち若い者は大変だよ、これから」。
12年前でこんな調子ですから・・・・・
今も盛り上がっているんでしょうかねぇ・・・・ラジオ体操。
続編が読みたいところです。
まっ、「人生の大先輩方」の生態を知るのにも好適な一冊でした。
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今回の1曲は・・・・もちろん、コレ
ラジオ体操第1・第2