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『パウルの動く方にしろ』 ~W杯決勝・銀河系vs運河系 に思う

2010-07-11 | スポーツ系雑感
今回のタイトルは、もちろんこの作品をパロっております。

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国内では大相撲関係者による野球賭博問題でエライことになりましたが、
世界的に見れば、この1か月はワールドカップの優勝国予想など、
サッカークジや賭博が花盛りなのでしょう。
そして、その胴元たる存在がこのタコ君だったのかも知れません。
もちろん「パウルの予想する方(チームに)に賭けろ」が合言葉なのでしょう。
決勝戦も見事にスペインの勝利を当てました。


しかしなぜ、タコに占いをさせたのか、
そして、なぜドイツの7戦と決勝戦、すべて勝敗を当てたのか、
W杯の最大の謎となりそうです。
ともあれ、今後、経営者が判断を迷う場面に備えてと、
タコを飼育する企業が増えるかも知れません。


ただし一つ気になるのが、
パウル君が貝を食べた方の箱のチームを「勝ち」とした人間の勝手なルール。
こんなことは確認不可能ですが、もしかしたらパウル君としては「負ける方」を
予想したのかも知れません。
だとすると、実は的中率0%。


パウル君の予想通りの戦績となったドイツチーム。
バラックという大黒柱を欠いて大会に臨んだドイツでしたが、
若手の急成長に加え、パウル君のご託宣もあって大躍進。
パウル君の無言のメッセージがドイツ選手にとって精神的支柱になったかも知れません。
ただし、軟体動物の彼には“支柱”というものはありませんでしたが。


間違いなく、次回のW杯では出場各国で代表動物による「占い合戦」が
繰り広げられることでしょう。
日本ではどんな動物が飛び出すか、今から楽しみです。
ドイツでは若手選手の育成は十分進んでいるので、
次世代の占いタコの育成が急務となるのでしょう。


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■デイリースポーツ■神託タコ“Vはスペイン3位ドイツ”
 
ドイツ西部オーバーハウゼン水族館で、スペイン国旗の付いた容器の中の貝を食べ、サッカー・W杯南アフリカ大会の優勝を予測するタコのパウル君(AP=共同) 優勝は無敵艦隊!?‐。W杯南アフリカ大会でこれまで6戦を予想し、すべての勝敗を的中させてきたタコ「パウル君」(2)が9日、居住するドイツ西部オーバーハウゼン水族館で最後の『断』を下した。11日(日本時間12日午前3時30分開始)の決勝、オランダ‐スペインを予測し、迷わずスペインをチョイス。
準決勝でドイツの敗戦を的中させてしまい、一部ファンから“脅迫”を受けたが、
全く動じなかった。また10日の3位決定戦では、迷うそぶりを見せながらも、
地元ドイツの勝利を予想した。

  ◇  ◇

 W杯で100%の完全的中を続け、世界を驚嘆させている『神託タコ』が、
こん身のファイナルアンサーを下した。

 9日午前(日本時間同日夕)、地元テレビが実況中継する中、
パウル君は決勝戦の予想に挑んだ。ともに勝てば初優勝となるオランダとスペインの戦い。いつものように水槽内には、2つの国旗をつけた容器があり、不公平のないよう両方に、大好物の貝が入れられる。

 そして、餌のケースが下ろされると、パウル君は1分もたたずに軟らかい体を動かした。迷いは一切なく、スペインの国旗へ。この瞬間、無敵艦隊による悲願の初Vが“内定”!?
アナウンサーの興奮した声が響いた。

 ドイツの大衆紙ビルトによると、現在2歳のパウル君は「年齢の限界」から、W杯の予測は今回が最後。同水族館によると、タコの寿命は3歳前後で、残念ながら2014年に開催される次回ブラジル大会での予測はできないという。まさしく、最初で最後、一世一代の大予想だった。

 決勝予想に先立ち、10日に行われるドイツ‐ウルグアイの3位決定戦も予想した。理由は不明だが、ためらいながら…動き始め、ドイツ国旗の付いた水槽内の容器にある貝を食べると、アナウンサーは「ドイツが勝つ!!」と絶叫。国内各地でも歓喜の声が上がった。

 7日の準決勝ではドイツがスペインに敗れることをズバリ当てたことから、地元の一部ファンからは「シーフードサラダかパエリアに入れてしまえ」などと「国賊」扱いされる“憂き目”に遭ったが、最後は地元の勝ちを確信。大会の“スター”となったパウル君は、全的中で有終の美を飾れるか‐。

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スペインはバルサ主体のチームとはいえ、
「銀河系」軍団レアル出身のデルボスケ監督が指揮を執っており、
同チームの選手も参加しております。
一方のオランダの首都アムステルダムはアムステルダムには,165の運河(と1300程度の橋)があるということですから「運河系」。

ですから、決勝は副題の通り「銀河系 対 運河系」ということにしました。


そしてパウル君の予想ではスペイン優勝ということなので、
週末はこの本を読んで勝手に「前祝い」しておりました。

スペイン人はなぜ小さいのにサッカーが強いのか ワールドカップで日本が勝つためのヒント (ソフトバンク新書)
村松 尚登
ソフトバンククリエイティブ

 




サッカー・スペイン代表選手の多くは、実は日本人と同じくらい小柄だった!「世界との体格差」を抱えながらも、2008年にヨーロッパ王者に輝き、2009年には国際Aマッチ35戦無敗という前人未踏の大記録を打ち立て、今や「世界最強」の強さを誇るスペインサッカーの中にこそ、「日本が世界で勝つためのヒント」はある。FCバルセロナスクールの現役日本人コーチが、“小さな巨人”の強さの秘密を探り、日本サッカーの強化策を提言する。

前著「テクニックはあるが、サッカーが下手な日本人」と内容がカブっているようですが、著者は「日本はバルサを超えられる」というブログもやっており、
実体験に基づくユニークな持論を展開されております。


テクニックはあるが、サッカーが下手な日本人 日本はどうして世界で勝てないのか?
村松 尚登
武田ランダムハウスジャパン




印象に残ったのは、
「サッカーは石の彫刻」
であり、「サッカーはサッカーをすることでしかうまくならない」
という、著者が辿りついたサッカーの本質論。

P.175によりますと、
スペインではサッカーを「石の彫刻」と解釈している。これは、大きな石を少しずつ荒削りすることで完成へと導く。最も基本とされるインサイドキックもままならない8歳の少年にチーム戦術を指導し、チーム戦術という全体像を学ぶ(荒削りする)段階でインサイドキックやインステップキック、ヘディング、ドリブルを少しずつ身に着けていく・・・・・・。これに対して日本は「家の建築」と解釈する傾向があると。
ある工程を終えなければ次の工程には進めない。まずは個人技術の習得に始まり、
最後に11人対11人を想定したチーム戦術の習得に突入・・・・。
ところが試合数が少ない・・・・・。
その上で「サッカーはサッカーをすることでしかうまくならない」との言葉が重く響く。
日本人選手は世界に通用するテクニックを備えているのにもかかわらずサッカー先進国から「サッカーが下手」と評されている遠因はこういう考え方にあるのかも知れません。


つまるところ、全体像から入るか、個別論から積み上げていくのか。
何だか、仕事や勉強の仕方に似ています。全体論から入るべきですよね。
やはりスポーツから学ぶことは大きいです。

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