◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

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タムロンにたむろしたトンデモ経営者に思う

2023-11-04 | 会計・株式・財務
まずは日経記事から。

タムロン前社長ら、1.6億円私的流用
タムロンは2日、歴代2社長が計1億6000万円超の私的な費用を会社に負担させていたことが分かったと発表した。鯵坂司郎前社長と同氏の前任の社長だった小野守男氏による飲食店での費用で、私的流用の合計額は鯵坂氏が3千万円超、小野氏が1億3千万円超にのぼるという。返金を請求するかなどの対応は今後検討する。鯵坂氏は経費を私的に流用したとして8月に社長を辞任した。


調査報告書はココをご覧下さい。

いやぁ、笑える。
店舗別の交際費の使用状況なんて滅多に見ることができませんからね。これはレア物です。
しかしこんなに店に通い詰めて、健康面の方は大丈夫なのかも検証してもらいたかった。

64ページにある以下の記述は実に笑えるが、ここが核心部分。
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小野氏は、当委員会に対し、自己が単独で利用した飲食店費用やホステスとの同伴における費用を会社経費としてタムロンに負担させることができる理由について、社長業の重圧によるストレスを解消するためには、単独で飲みに行く、カラオケに行くなどしてストレスを発散する必要があったと弁明する趣旨の供述をしている。

また、相談役になって以降もこれらの費用を会社負担とすることができる理由について当委員会から問われると、鯵坂氏による会社の経営に口出しをすることを我慢することより生ずるストレスを発散する必要があったと弁明する趣旨の供述をしている。

役員であれ従業員であれ、およそ仕事というものは大なり小なりストレスを伴うものであり、そのストレスの発散は個々人の費用で賄うべきものであって、社長だから会社経費にできるというに及んでは開いた口が塞がらない。況や、社長退任後の後継社長による会社の経営に口出ししないことを我慢することにより生ずるストレスを発散する必要を理由とするなど呆れ果てて言葉を失う。

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