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会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

シーエスアイの公認会計士等の異動に思う

2006-04-05 | 会計・株式・財務
すいません、飲み会で遅くなってしまいました。サクッとコメント。

また会計士の異動のニュース。
今回は中央青山が退任、個人会計士が就任というケース。
ちょっと聞いただけでも、「引いてしまう」内容です。

まずは4日発表のプレスリリースから。
http://www.csiinc.co.jp/ir/2006-09/公認会計士等の異動に関するお知らせ.pdf

異動の発端となったのは、平成18年3月30日に公表された
企業会計基準委員会 実務対応報告第17号
「ソフトウエア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い」。

収益認識時期について、
  シーエスアイ側=販売提携先への納品検収時期
  監査を担当する中央青山側=エンドユーザーへの納品検収時期
と対立があった模様であり、4日付で中央青山を合意解約。
一時会計監査人として個人会計士2名を採用と。


(コメント)

①中央青山は4日に同法人のHPに、
「ソフトウエア取引の収益の会計処理に関する実務上の取扱い」の解説記事を
公表。見方によっては、シーエスアイへの当てつけとも思われます。
http://www.chuoaoyama.or.jp/webcan/kessan/pdf/060329_0101_03.pdf

これを見ると、本ケースは、
「成果物の提供の完了の前提となる取引の実在性に疑義があるケース」に
あてはまるものと推察されます。
シーエスアイはこれに反発したという構図でしょう。


②しかし、本「取扱い」は、2007年4月1日以降開始の事業年度からの適用。
もちろん早期適用も可能ですけど。
あの中央青山が強く適用を迫ったということなのでしょうか?
であれば、中央青山改革っていうのは実効が上がってきたのかも知れません。


③私が仮にシーエスアイの利害関係者だとすれば、もし中央青山の意見を飲んだ
  場合、どの程度収益が下ブレしていしまうのか確認しますけどね。
  就任した個人2名は、間違いなく会社側の意向を忖度して甘めの監査となる
  でしょうから(違っていたらすいません。)

  とにかくこの手のリリース。常識的にまずポジティブに評価されないのに、
  これを選択せざるを得ないところに、当社の置かれた厳しい環境がうかがわれます。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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Unknown (grande)
2006-04-08 20:54:36
思いっきり個人的な意見なのですが、昨年来続いている流れとして、中央青山のクライアント選別作業があると思います。

監査資源である人員が明らかに欠乏していますから、十分な監査ができない可能性があるわけで、手間がかかる・リスクが高いと判断された企業は情け容赦なく切られているんじゃないかなと。

平和奥田でしたら、次の監査人が決まっていないにも関わらず監査をやめました。

ジャパンでしたら、通常は親会社と子会社の監査人を統一するのであれば、任期満了をもってするにもかかわらず、期中における交代になりました。

ある意味、重要顧客の死守と、不良顧客の切捨ての開始ともいえるのでしょうが。

返信する
なるほど、そーなんですか・・・・ (dancing-ufo)
2006-04-10 00:37:34


grandeさん



業界裏話、大変参考になりました。

引き続き、よろしくご指導下さい。



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