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「残業代 貰える今が 花かもね」 -ホワイトカラーエグゼンプションの衝撃-

2006-01-28 | 経営

いつも大変お世話になります。

最近の週末は、映画「三丁目の夕日」を観ているかブログ投稿でしたので、
今日は久々にブックオフへ行きました。

するとやっぱりありましたねぇ。
ホリエモンの本が。山積み。
POPが笑わせます。

「ストップ安~ 150円!」

値幅制限(50円)を考えると、明日は100円でしょうか。
っていうか、すでに紙クズですけどね。


本といえば、フジサンケイグループの扶桑社がホリエモンの新作本の出版を中止。
当然ですけどね。
でもタイトルが良い。
「嫌われ者」。
どこまでもフジサンケイグループとの相性は悪かったですね。


さて本題。ライブドアネタにも飽きたので、
私のブログの本来のテーマの1つである、
少し先に起こるであろう出来事の「警告」を一つ。

私のブログをずーとご覧になっている方なら
「あー、あれか!」とお分かりの、本日のタイトル。

今日の日経3面に載っていた
厚生労働省「今後の労働時間制度に関する研究会」の報告書。
法定労働時間を超えて働いた場合に割増賃金を支払う規制の対象から、
「管理職手前の会社員も除外できるようにする」新しい制度
です。


ホワイトカラーの労働者を、残業の規制から外す(エグゼンプト)ことから、
「ホワイトカラーエグゼンプション」
とも呼ばれています。

規制の対象から外すには3つの要件
 ・ 業務量に裁量があること、
 ・ 一定以上の年収があること、
  (一般の労働者の給与総額を下回らない水準→具体額は労使協議)
 ・ 本人の同意
が必要とのこと。課長級を管理職としている会社でいうと、
「課長代理クラス」が対象となりうるとしています。

企業側にとっては残業代の圧縮につながるとして歓迎でしょう。
でも、対象となりそうなビジネスマンからは、
タイトルの川柳のような怨み節が聞こえてくるようで・・・・・。

07年の通常国会に労働基準法改正案を提出、施行は08年でしょうから
すぐにどうこうなるわけではありませんが、
残業代を大きな収入源とされている方におかれてはこの動きご留意ください。


<過去の拙稿もご参照ください>
■「労働契約法制」の衝撃 (10月14日)
http://blog.goo.ne.jp/dancing-ufo/e/a5fdad0dbe567181e27523dc1516342c
■ホワイトカラーエグゼンプション -残業代がなくなる? (10月4日)
http://blog.goo.ne.jp/dancing-ufo/e/f5b0b4e7957eae87cb9038fe0776a90c


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5 コメント

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残業代の前に (リンク)
2006-01-28 23:38:42
18:00を回ると、暖房が切れて寒くて。

手がかじかんで。

それで風邪引いたのかも。



残業代の前に、職場環境をよくして欲しいですー。



はよ帰れっていう、手厚い配慮かな。
返信する
ホワイトカラー・エグゼンプション制度 (たきもと)
2006-01-28 23:50:35
 半年ほど前のエントリーですが、TBさせて頂きました。

 読み返してみると、結構コメントが付いているので皆さん気になるところでは有ると思います。

返信する
コメント有難うございます。 (dancing-ufo)
2006-01-29 13:11:05


リンクさん、たきもと先生



コメント等有難うございました。



私は残業代よりも勤務時間が底なしに

なってしまう可能性が気になります。



このブログも書けなくなるかも。

返信する
コメントどうもありがとうございます (shun@娑婆に出る)
2006-01-29 22:12:49
dancing-ufoさん



はじめまして、コメントどうもありがとうございます。

ブログ拝見いたしました。

ホワイトカラーエグゼンプションやライブドアの粉飾決算等、大変参考になりました。

ちょくちょく覗かせていただきます。
返信する
Unknown (shun@娑婆に出る)
2006-01-29 22:47:03
ホワイトカラー・エグゼンプションですが、アメリカの労働法の焼き増しですね。



清家篤、八代尚宏、本間正明といった方々が昔から主張してきました。ただ彼等のいう規制緩和は同時にセーフティーネットとフェアな人事評価制度の存在を前提としています。でも、セーフティーネットはいつになっても話題になりませんし、一時期の成果主義は完全失敗。どうも片落ちなのかも・・・と感じています。学者なのに、理論が問題ありなので、政治家よりも性質が悪い。

現在でも裁量労働制などを取り入れれば、みなし労働でいわゆる労働時間の枠を取っ払うことは可能だと聞いています。その際も割増賃金分が基本給に抱合されるので、残業代自体は経ることはありませんが、多くの会社ではそれ以上の労働時間拘束されますので、実質的賃下げになるようです。

karoshiという単語が英語の辞書に載ってからもう5,6年が経ちます。今度はgekimuとかtakusouあたりも載ってしまいそう、そんな未来は嫌ですね。
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