◆「財務アナリストの雑感」 2024◆

会計士兼アナリストによる屈指の歴史だけがウリの会計・財務・株式・金融ブログ。異常な経済金融環境を一刀両断!できるかな?

「銀行 繰延税金資産に上限」(日経8/26)

2005-08-26 | 勝手に朝会コメント
金融庁は06/3期から大手銀行を対象に、繰延税金資産を制限する規制を導入する。
中核的な自己資本に占める割合を段階的に引下げる。
まず06/3期で上限を40%とし、08/3期には20%まで引き下げるもの。
米国では10%が上限だが税法の違いもあり日本は繰延税金資産が生じやすいという事情もある。


思うに、金融庁は「今の銀行は繰延税金資産を計上しすぎだ、早く減らせ」と考えているのだろう。


減らすにはどうすればいいか。繰延税金資産の発生原因から邪推する。
一つは、有税での貸倒引当・償却については、無税適状になるよう、倒産に追い込むであろうか。となると一段と不良債権処理が加速することになる。

もう一つは、税務上の繰越欠損金。これも利益をガンガンに出してどんどん使っていくしかない。銀行での私募債引き受けで見られたように、発行時に手数料をまとめて取るような利益先取り型の取引が増えていくのだろう。


大手行は自己資本戦略の練り直し、新たな資金調達にも動くのであろうが、今書いたようなな動きにも注目したほうが良いかもしれない。

コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« この決算書・会計処理はおか... | トップ | 入門マグロ経済学 »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2005-08-27 19:08:48
知る人ぞ知る!!

超有名人主催のサークルです。

http://erox.tv/~lily/

ぜひ一緒に参加しませんか?
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

勝手に朝会コメント」カテゴリの最新記事