騙されない大学選び

加速する少子化の中で大学が自己アピールする内容も過激になってきた。そうしたアピールには嘘も多い。騙されない真実の大学の姿

マーチ各大学のキ修学ャンパス事情

2013-08-24 19:54:43 | 日記
修学キャンパスは大学生活においてとても大切なものだ。これを疎かにすると入学した後とんでもない後悔をすることになる。
とくに注意を要するのは「学年割れ」と呼ばれるキャンパス環境だ。これは大抵1,2年次と3,4年次の分断によって行われる。
ほとんどのパターンとしては1,2年次を郊外もしくは沿線のキャンパスに置き3,4年次を都心のキャンパスに置いている。
これによって1,2年生は上級生との交流がもてず、また図書機能の中心はメインの都心部キャンパスにあるため1,2年次は
深い勉強ができない。たしかに1,2年次でもメインキャンパスの図書館から希望図書を取り寄せることはできるが実際手に取って
選別することはできずまた数日の軌間を要するという不便さはいかんともしがたい。
また学年割れ修学の場合サークル活動の中心はやはり1、2年生のため3年生になってキャンパスを移動するとサークルを事実上
卒業せざるをえない。このため3、4年次のキャンパスでは都心部にあってもキャンパスの中で目立った活動はなく家と大学の
往復という生活がパターンとなる場合が多い。以下にマーチ大学群の修学キャンパス事情を表記する。受験生は大学が宣伝する
「都心派大学」などという偽りの宣伝に惑わされずしっかり大学選びをしてほしい。


M(明治大学)
〈文系1、2年〉
・和泉キャンパス(杉並区 環境‐沿線キャンパス) 周辺環境は住宅街 大きさはおよそ6万平米と明治大学のようなマスプロ大学としては狭い 図書館蔵書冊数は約30万冊
・駿河台キャンパス(千代田区 環境‐都心のビル型キャンパス) 日大や駿台予備校などと混在しお茶の水周辺に数棟のビルが点在する 図書館蔵書冊数は約120万冊
〈理系全学年〉
・生田キャンパス(神奈川県 環境‐キャンパス型僻地キャンパス) 生田台地の山頂にある 駅から山登りで徒歩20~25分 周囲には店も住宅も何もない 図書館蔵書冊数約20万冊
〈国際日本・総合数理学部全学年〉
・中野キャンパス(中野区 環境‐沿線ビル型キャンパス)狭い敷地に建てられた1棟のビルの中にすべての機能が入っている国際日本学部と総合数理学部だけの隔離キャンパス 他学部との交流はほとんど皆無の日大状態 図書室蔵書冊数約3万冊
〈スポーツ筋肉学部全学年〉
・南多摩キャンパス(日野市 環境‐A級僻地キャンパス)設置予定新学部のスポーツ筋肉学部生用のキャンパス 多摩動物公園からさらにバス20分というとんでもない僻地にある監獄のような環境

A(青山学院大学)
〈文系全学部全学年〉
・青山キャンパス(渋谷区 環境‐都心のキャンパス型キャンパス) 本年2013年より相模原との学年割れ体制から変更され文系全学部の全学年がメインキャンパスに通うこととなった 周辺環境は間違いなく日本一の都心環境で大規模商業施設が集積 図書館蔵書冊数120万冊
〈理系2学部全学年〉
・相模原キャンパス(神奈川県 環境‐郊外キャンパス型キャンパス) メインの青山キャンパスから約55分、最寄りの淵野辺駅から徒歩7分ほどの場所にある 周辺環境は住宅街、ただし近くに通る16号線には商業店舗が立ち並ぶ 図書館蔵書冊数約20万冊

R(立教大学)
〈文系主要学部+理学部の全学年〉
・池袋キャンパス(豊島区 大規模都市のキャンパス型キャンパス) 大規模都市池袋駅から徒歩7分ほどと便利な環境 赤煉瓦で統一された校舎群は見事 大規模な図書館を新設 図書館蔵書冊数約110万冊
〈文系3学部全学年〉
・新座キャンパス(埼玉県 環境‐郊外キャンパス型キャンパス) メインの池袋キャンパスから約40分 志木駅から徒歩20分の場所にある 周辺は畑が多いが住宅も混在している 商業施設はほとんどない 図書館蔵書冊数約10万冊

C(中央大学)
〈文系全学部全学年〉
・多摩キャンパス(八王子市 環境‐郊外〈僻地キャンパス) モノレール中央大学明星大学駅より徒歩1分 郊外僻地移転の先駆けとなったキャンパス 周辺に商業施設は皆無(コンビニ2軒あり) 大学と家の往復で知られる典型的自己完結型キャンパスである 図書館蔵書冊数約150万冊
〈理工学部全学年〉
・後楽園キャンパス(文京区 環境‐都市型小規模キャンパス) 約2万6千㎡ほどの狭い敷地にビルがひしめき建っている 交通は便利で徒歩でほど近い駅周辺には商業施設も多い 図書館蔵書冊数約20万冊

H(法政大学)
〈文系主要学部全学年〉
・市ヶ谷キャンパス(新宿区 環境‐都心のビル型キャンパス) 環境的には明治の駿河台キャンパスや中央の後楽園キャンパスと似て狭い敷地にビルを林立させているが明治の駿河台は公道に面してビルが建っているのに対し法政の市ヶ谷では多少のオープンスペースを有している 周辺は靖国神社などに囲まれたわりと平静な環境 駅周辺には商業施設が多くあり便利 図書館蔵書冊数約100万冊

〈文系3学部全学年〉
・多摩キャンパス(神奈川県 環境‐A級僻地キャンパス) 最寄りの相原駅からバスで約20分 明治の南多摩キャンパスと並び多分マーチ、いや首都圏の大学で最も僻地にあるキャンパスだろう 山間部にまたがってキャンパスが存在し山と山の間にはキャンパス内には渓谷もあり崖にはVブリッジと呼ばれる大規模な橋がかかっている 図書館蔵書冊数約20万冊

〈理工学部全学年〉
・小金井キャンパス(小金井市 郊外キャンパス型キャンパス) 東京郊外の小金井市にある アクセスはあまりよくないが郊外立地としては周辺環境は割と便利な方 図書館蔵書冊数約20万冊

こうしてみると大きく分けて学年割れタイプと学部割れタイプに大別できる。ただし明治の場合は学年割れ+学部割れと複雑で日大化が進んでいることがわかる。この点でも受験生はよく注意するべきだろう。

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