でりら日記

日々の雑記帳

今週の勘助追記。

2007年05月28日 | 今週の勘助
 今週の勘助追記。

 この私が天下を獲らせるべく頑張るといっているんだから間違いなく晴信は天下人にな
るんだ!この私が晴信を日本一にしてみせるから、安心して晴信の子供を産んでくれ!・・・
って、己の最も愛する女に涙流して説得するって、凄まじいまでの一念だ。そうまでして
生きていて欲しいと願うほど愛した女が自分の何より大事な上司の愛人って、そりゃ無い
と思うんだ。

 しかも彼女はひねくれ者で、いろいろやらかしてしまったし自分の立場上手放しで親の
敵を愛することも出来ないから殺してくれと哀願する。多分、勘助の愛を識りながら。
 晴信を殺してしまえばもう自分だけのものになる。三条にいやみを言われたり嫉妬した
りされたりすることもない。だから殺そうと思ったけど出来なかった。だから、殺して欲
しい。お前にしか頼めないから頼む、私を殺してくれ。

 残酷だなぁ。

 勘助は何にとり憑かれていたのか。確かに由布姫への想いは行き過ぎていたように思う。
でも、それはひとえに自分の感情に疎いが故に嵌り込んでしまった隘路、実は最後まで勘
助は自分自身の気持ちに気付いていなかったせいなのかもしれない。見ている側としては、
如何にも当人達だけが隠しているつもりになっている三角関係に見えていたのだが、勘助
はそこまで石部金吉だったのか(晴信は分かっていて当てこすっていたりわざわざ勘助を
由布姫のところへ遣わしたりとそれなりに意地悪をしている)。鈍い者への当てこすりほど
空しいものもないが、そこは子供っぽい晴信と朴念仁勘助のユーモラスな部分だと私は受
け止めた。
 だからこそ、侍としての元結を切り(出家ではなく)、「仕える者」としての自分と主を捨
てる決心までしたのだと思うのだが如何に。無理やりロマンスを入れなくても、と普段な
ら思うところなのだがこうも情熱的に演技を演技と感じさせずに見せられると俄然見てい
るほうも盛り上がってしまう。のでこの先にも期待。

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