昨日、こちら東北三省の「ハルビン⇔大連」間に高速鉄道(=中国新幹線)が開通しました。こちら中国のマスコミでは「哈大高鉄」と略しての表記が多いです。路線もほぼ同じなので、かつてのここ満州国(現・東北三省)を走った超特急あじあ号の「平成版」といったところですね。また呼称ですが、日本人的には「満州新幹線」というのが一番分かりやすくしっくり来ると思います。ただ全世界の方が御存知のように、この中国新幹線、安全性に大きな問題があるんですよね・・・。
しかしながら大連駅を出発する「一番列車」の切符が買えたので、開通初日に省都・瀋陽まで日帰りで行ってきました。とりあえず「人柱」になりました(笑)。「iPhone5(アイフォーン5)」以来の自身の命を掛けたエントリーです(笑)。
大連で全世界に先駆け「iPhone5」を買ったら偽物で、騙されました
http://sky.ap.teacup.com/applet/dalian4649/20120621/archive

11月30日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
車両は「CRH380B」型というそうです。気温がマイナス30~40度にまで下がる、ここ満州の酷寒の中を走っても大丈夫な「寒冷地仕様型」で、これほどの酷寒の中を走る高速鉄道というのは世界初だそうです。
全行程921km、総駅数23
遼寧省内521km
大連市内135km
設計時速350km、
冬季期間中(12月1日~3月31日)の最高時速は200kmで運行
夏季期間中(4月1日~11月30日)の最高時速は300kmで運行
とあります。

地図の部分のアップです。「大連⇔ハルビン西」駅間です。蛇足ながら
「大連→遼寧省の省都・瀋陽」は約400km
「大連→吉林省の省都・長春」は約700km
「大連→黒龍江省の省都・ハルビン」は約920km
です。日本の新幹線ですと
「東京→名古屋」が366km
「東京→新青森」が713km
「東京→広島」が894km
です。大体こんな距離感覚ですね。

12月1日付け大連地元紙『半島晨報』(C1011ページ)です。
8両編成で、内訳は特等席(16席)、一等席(44席)、二等席(491席)です。なお、5号車は半分が客車(二等席)で半分が食堂車です。

11月26日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
大連駅、大連北駅から目的地までの料金表です。単位は人民元です。車両によっては最高ランクの席=ビジネス席(中国語:商務座)というのが設けられていますね。
大連駅&大連北駅発の「新幹線」の時刻表は11月27日付け大連地元紙『大連晩報』(B2ページ)が分かりやすいです。PDFでこちらです。うまく表示されない場合は何回かリロードしてみて下さい。

私の買った切符です。購入と乗車にはパスポートが必要で、切符の左下にはパスポート番号が入ります。「一番列車」にもかかわらず2日前に余裕で買えました。二等席で124元(=約1650円)です。この列車(D8049次)の停車駅は「大連→鞍山西→瀋陽北」です。「黒墨」が多くてすみません。

昨日の大連駅の様子です。満州国時代の1937年(昭和12年)に建てられ、設計者は南満州鉄道の太田宗太郎です。日本の上野駅がモデルで、2階が出発、1階が到着となっています。この日は青空ですが、気温は0度でした。

1階は「ケンタッキー」や中国の大都市各所にある、定食屋チェーンの「真功夫」などがあるので食には困らないと思います。

駅構内に入ります。X線による荷物検査の後は、切符の確認があります。無ければここより先には進めません。

「関所」を越え、駅構内を進みます。

大連駅発の新幹線の「一番列車」(D8049次)は「4番改札口」と表示されています。

「4番改札口」に入る「関所」です。日本人は切符とパスポートの提示が必要です。パスポート番号と切符に表記されているパスポート番号が一致しない場合やパスポートが無い場合は乗車できません。

「4番改札口」前、待合所の様子です。出発までまだ50分程あるので空いています。

列車出発まであと20分くらいだったでしょうか、ホームに下りられるアナウンスが入りました。皆、改札口に殺到します。中国では人混み=スリに注意です。職員が切符にパチパチと鋏を入れます。「昭和」ですね~。

ホームに向かいます。「新幹線」と御対面です。無事に帰って来れますように・・・。

さすがに「一番列車」です。皆、記念写真を撮ります。大連テレビや各新聞社も来ていました。

先頭車両の様子です。

私の席は5号車です。車内は半分が客車仕様、半分が食堂車仕様です。

5号車内(客車仕様)の様子です。

この5号車内(客車仕様)は他の車両とは違い、大きな机があるのが特徴です。他車両は違います。なお、二等席車両の車内は「3席・通路・2席」となっています。こちらは「3席」側です。

こちらは「2席」側です。各席下にコンセント差込口があるので、何かと便利です。

5号車内(食堂車仕様)の様子です。立食になりますので、自分の席まで持ち帰りましょう。

取り扱い商品の一覧&価格表です。Aランチ40元、Bランチ30元、Cランチ15元、とコンビニ以下の弁当がかなりの高額です。

11月29日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
取扱商品の一例ですが、一般価格の2~5倍といったところです。駅前のコンビニで買い込んだり、ファーストフードのテイクアウトを利用して持ち込んだほうが、かなりの節約となります。

車内のデッキの様子です。木目が良いです。「中国新幹線」はその技術を日本の川崎重工から騙し盗ったものですが、この内装もパクリでしょう。左側がトイレですね。

で、トイレを開けてみます。

トイレ内の洗面台です。

便器ですね。使ってみたら飛行機のトイレと同じで瞬時に流れました。気圧の差を利用したタイプですね。

乗務員室です。ガラス張りで中は丸見えです。乗員のサボリ防止といったところでしょうか。

10:04に大連駅を発車して、約15分で「大連北」駅を通過です。ここまでは非常にノロい進行です。

何と言っても東北三省では初の「新幹線」、それも初日です。沿道には見物のギャラリーばかりです。

親子連れの姿も確認できます。今から約50年前、1964年に初めて開通した東海道新幹線の時もこうだったんですかね。

高速道路の大連「関所」が見えました。

大連も金州区に近くなった辺りから一気に「高速モード」となりました。揺れは殆どありません。

線路内に侵入できないように線路に沿って金網の柵が設けられており、その上には厳重にグルグル巻き状の有刺鉄線まで張られていました。これがなんと瀋陽まで(!)続きます。

延々と広がる田んぼ、畑、荒野を高速で走り抜けます。満州ならではの風景です。

荒野の中には風力発電機も見えました。

車内販売です。高すぎる弁当に誰も手を出しません。売り子は何往復も「仕掛け」ます。

大連駅を出発して約1時間40分、遼寧省第三の都市・鞍山市の「鞍山西」駅に着き、停車しました。

鞍山でも沿道には「新幹線」見物のギャラリーです。酷寒の中、凄い厚着です。

住宅地のすぐそばとなると、線路侵入防止の柵は「二重(!)」となります。

大連駅を発車して2時間23分。時間は12:27です。終点の「瀋陽北」駅に到着しました。「大連→成田」間とだいたい同じ所要時間ですね。列車内の温度は20度、この時の瀋陽はマイナス5度。気温差25度はキツいです。

やっぱりみんな記念撮影。しかし寒い・・・。

広~~~いホームです。中国ですねぇ。

「瀋陽北」駅の全景です。東北三省最大のターミナル駅です。日本の関東地方に例えると新宿駅といった感じですね。

「新幹線」の切符売り場(自販機)は大行列でした。
次回に続きます。
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しかしながら大連駅を出発する「一番列車」の切符が買えたので、開通初日に省都・瀋陽まで日帰りで行ってきました。とりあえず「人柱」になりました(笑)。「iPhone5(アイフォーン5)」以来の自身の命を掛けたエントリーです(笑)。
大連で全世界に先駆け「iPhone5」を買ったら偽物で、騙されました
http://sky.ap.teacup.com/applet/dalian4649/20120621/archive

11月30日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
車両は「CRH380B」型というそうです。気温がマイナス30~40度にまで下がる、ここ満州の酷寒の中を走っても大丈夫な「寒冷地仕様型」で、これほどの酷寒の中を走る高速鉄道というのは世界初だそうです。
全行程921km、総駅数23
遼寧省内521km
大連市内135km
設計時速350km、
冬季期間中(12月1日~3月31日)の最高時速は200kmで運行
夏季期間中(4月1日~11月30日)の最高時速は300kmで運行
とあります。

地図の部分のアップです。「大連⇔ハルビン西」駅間です。蛇足ながら
「大連→遼寧省の省都・瀋陽」は約400km
「大連→吉林省の省都・長春」は約700km
「大連→黒龍江省の省都・ハルビン」は約920km
です。日本の新幹線ですと
「東京→名古屋」が366km
「東京→新青森」が713km
「東京→広島」が894km
です。大体こんな距離感覚ですね。

12月1日付け大連地元紙『半島晨報』(C1011ページ)です。
8両編成で、内訳は特等席(16席)、一等席(44席)、二等席(491席)です。なお、5号車は半分が客車(二等席)で半分が食堂車です。

11月26日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
大連駅、大連北駅から目的地までの料金表です。単位は人民元です。車両によっては最高ランクの席=ビジネス席(中国語:商務座)というのが設けられていますね。
大連駅&大連北駅発の「新幹線」の時刻表は11月27日付け大連地元紙『大連晩報』(B2ページ)が分かりやすいです。PDFでこちらです。うまく表示されない場合は何回かリロードしてみて下さい。

私の買った切符です。購入と乗車にはパスポートが必要で、切符の左下にはパスポート番号が入ります。「一番列車」にもかかわらず2日前に余裕で買えました。二等席で124元(=約1650円)です。この列車(D8049次)の停車駅は「大連→鞍山西→瀋陽北」です。「黒墨」が多くてすみません。

昨日の大連駅の様子です。満州国時代の1937年(昭和12年)に建てられ、設計者は南満州鉄道の太田宗太郎です。日本の上野駅がモデルで、2階が出発、1階が到着となっています。この日は青空ですが、気温は0度でした。

1階は「ケンタッキー」や中国の大都市各所にある、定食屋チェーンの「真功夫」などがあるので食には困らないと思います。

駅構内に入ります。X線による荷物検査の後は、切符の確認があります。無ければここより先には進めません。

「関所」を越え、駅構内を進みます。

大連駅発の新幹線の「一番列車」(D8049次)は「4番改札口」と表示されています。

「4番改札口」に入る「関所」です。日本人は切符とパスポートの提示が必要です。パスポート番号と切符に表記されているパスポート番号が一致しない場合やパスポートが無い場合は乗車できません。

「4番改札口」前、待合所の様子です。出発までまだ50分程あるので空いています。

列車出発まであと20分くらいだったでしょうか、ホームに下りられるアナウンスが入りました。皆、改札口に殺到します。中国では人混み=スリに注意です。職員が切符にパチパチと鋏を入れます。「昭和」ですね~。

ホームに向かいます。「新幹線」と御対面です。無事に帰って来れますように・・・。

さすがに「一番列車」です。皆、記念写真を撮ります。大連テレビや各新聞社も来ていました。

先頭車両の様子です。

私の席は5号車です。車内は半分が客車仕様、半分が食堂車仕様です。

5号車内(客車仕様)の様子です。

この5号車内(客車仕様)は他の車両とは違い、大きな机があるのが特徴です。他車両は違います。なお、二等席車両の車内は「3席・通路・2席」となっています。こちらは「3席」側です。

こちらは「2席」側です。各席下にコンセント差込口があるので、何かと便利です。

5号車内(食堂車仕様)の様子です。立食になりますので、自分の席まで持ち帰りましょう。

取り扱い商品の一覧&価格表です。Aランチ40元、Bランチ30元、Cランチ15元、とコンビニ以下の弁当がかなりの高額です。

11月29日付け大連地元紙『半島晨報』(A02ページ)です。
取扱商品の一例ですが、一般価格の2~5倍といったところです。駅前のコンビニで買い込んだり、ファーストフードのテイクアウトを利用して持ち込んだほうが、かなりの節約となります。

車内のデッキの様子です。木目が良いです。「中国新幹線」はその技術を日本の川崎重工から騙し盗ったものですが、この内装もパクリでしょう。左側がトイレですね。

で、トイレを開けてみます。

トイレ内の洗面台です。

便器ですね。使ってみたら飛行機のトイレと同じで瞬時に流れました。気圧の差を利用したタイプですね。

乗務員室です。ガラス張りで中は丸見えです。乗員のサボリ防止といったところでしょうか。

10:04に大連駅を発車して、約15分で「大連北」駅を通過です。ここまでは非常にノロい進行です。

何と言っても東北三省では初の「新幹線」、それも初日です。沿道には見物のギャラリーばかりです。

親子連れの姿も確認できます。今から約50年前、1964年に初めて開通した東海道新幹線の時もこうだったんですかね。

高速道路の大連「関所」が見えました。

大連も金州区に近くなった辺りから一気に「高速モード」となりました。揺れは殆どありません。

線路内に侵入できないように線路に沿って金網の柵が設けられており、その上には厳重にグルグル巻き状の有刺鉄線まで張られていました。これがなんと瀋陽まで(!)続きます。

延々と広がる田んぼ、畑、荒野を高速で走り抜けます。満州ならではの風景です。

荒野の中には風力発電機も見えました。

車内販売です。高すぎる弁当に誰も手を出しません。売り子は何往復も「仕掛け」ます。

大連駅を出発して約1時間40分、遼寧省第三の都市・鞍山市の「鞍山西」駅に着き、停車しました。

鞍山でも沿道には「新幹線」見物のギャラリーです。酷寒の中、凄い厚着です。

住宅地のすぐそばとなると、線路侵入防止の柵は「二重(!)」となります。

大連駅を発車して2時間23分。時間は12:27です。終点の「瀋陽北」駅に到着しました。「大連→成田」間とだいたい同じ所要時間ですね。列車内の温度は20度、この時の瀋陽はマイナス5度。気温差25度はキツいです。

やっぱりみんな記念撮影。しかし寒い・・・。

広~~~いホームです。中国ですねぇ。

「瀋陽北」駅の全景です。東北三省最大のターミナル駅です。日本の関東地方に例えると新宿駅といった感じですね。

「新幹線」の切符売り場(自販機)は大行列でした。
次回に続きます。
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夏ダイヤ=時速300キロ超となったら、もう一度使っても面白いかなと思いますが、安全性に加え、チケット価格、マイレージも考えると、ハルビンまでなら新幹線利用のメリットは少なく、飛行機利用を押しますね。ハルビン空港⇔市中心部、はアクセスも良いですし。