バリントン・J・ベイリーの「禅銃(ゼンガン)」です。実は大学院の時に読んだ
のですが、新装丁で再販になったので買いました。ドラッグが蔓延して、動物
と人間とのキメラが当たり前で、惑星を消滅させる”禅”の思想から作られた
”禅銃”をめぐる物語、、、って書くとメチャクチャな話に聞こえますが、
後退理論という物理学を根底から覆す理論も出てきたり、SFとしての面白みは
ちゃんとキープしています。発表されたのは1983年で、80年代のバブルの匂い
が満載です。書いたバリントン・J・ベイリーは奇想で有名な作家なのですが、
「時間衝突」などの名作多数。しかし2008年に他界されました。
ご冥福をお祈りします。