大好き!

美しい自然とともに

昔を思い出して

2020-11-11 17:17:20 | 日記

7月で70歳になった。

仕事はまだ続けているのだが、夕方になるときゅうに力が抜けてしまう。ゼンマイの切れたおもちゃのようだ。

だから、暗くなると寝て、夜明けとともに起きる。酒はグラスに一杯、コーヒーは飲まない。そんな毎日だ。

 

この間、車を運転していたら、小さい頃のことを思い出した。

5歳ぐらいのときに住んでた家のこと、広い庭があった。庭には松があり、なんだかわからない木が何本かあり、裏にはイチジクが生えていた。そのイチジクには毎年たくさんの実がなっていた。もっとも、僕は食べ飽きていてあまり食べなかった。

そんな庭の真ん中には、しゅろの木がはえていて、僕の目にも唐突のように見えた。

「なんで、こんなのがここにあるの」と、兄貴に聞いたことがあった。その木はすごく高かった。五、六メートルはあったと思う。むろん、そんなことは兄貴にもわかるはずはなかった。父や大家さんが植えたのか、種が飛んできて自然に生えたのかわからない。そういえばそのころにはしゅろの木はあちこちだ見かけた。流行っていたのかもしれない。

葉っぱでハエたたきをつくったり、うちわを作ったりしたが、とても使えるようなものはできずにただ遊んでいただけだった。

なんだかその一本で、我が家が少しだけ南の国のような気がした。