早いもので娘が孫を連れて帰って来てから、もう二週間。
孫の相手に疲れるのにも慣れてきた。
思った以上に早寝早起きで手はかからない。
朝出かけるときには「・・らっしゃい」と元気に言い、そして、手をあげて「タッチ！」と言って僕の手とタッチをする。
帰りは車の音が聞こえると窓を開けて車庫に向かって「ジイチャン」と叫ぶのである。
かわいいのであるが、”ジイチャン”とは、僕にはピンとこない。
自分ではどうしてもジイチャンとは思えない。
僕はまだ若い、どうしてもそうとしか思えない。
でも、車から降りて「ジイチャン」と叫ばれると、
「ただいま！」と元気よく手を振ってしまうのだ。
4日前の15日から長女が二人目の出産のため我が家に帰ってきている。
むろん二歳の娘を連れて大きなお腹で来ている。
妻と二人でとても楽しみにしていた。
一週間前ぐらいから家を片づけ、家の周りをぐるりと薬を散布。虫が入っては大変。この辺は色々な虫がいる。
エアコンや風呂ようやく用事が終わったらもう15日になってしまった。しかも掃除したからといって別段変ったようには見えない。
それから今日で3日なのに、妻と二人もう疲れてしまった。
まだまだ、これから子どもが生まれるのである、一か月以上この毎日が続くのだろうか。
真っ暗な川を橋の上から息を殺して覗く。
白い光がスーッと近づいてくる。向こうのほうにも白い光が。
そのたびにみんな声を殺して、わぁー！と小さな歓声。
どの人も真っ暗で顔はよくわからない。
それでも、みんな場所を譲り合い、ホタルが逃げないようにと声を殺してる。
この写真よーく見ると白い点が見えるはず。
これこそホタル。
家から歩いて15分くらいのところまで妻と二人で見に行った。
でも、帰りに川を覗きながら歩いているとあちこちにホタルが飛んでいる。
ホタルは6月下旬にはもういなくなる。
オスの光にメスが近付いてくる。そして、互いに光を強めて交尾するのだそうだ。
成虫になって2週間ぐらいで命が尽きるのだそうだ。その間草の露を口にする以外何もたべないらしい。
メスは交尾をすると2日後から産卵。卵は7月にふかして幼虫に。
カワニナを食べて育って来年さなぎになってまた成虫のホタルになる。
そして、また光り輝いて卵を産む。僕たちはそっと静かにその光を見せてもらおう。
