NHK BSで3度目の「刑事モース」を観てたら「Rocket」の回で、どこかで観た建物が出てきて
以前は気づかなかったけど、確か・・これはミス・マープルシリーズの
「終りなき~」だったような・・とあたりをつけて見返してみたら、ビンゴでした!
The Homewood というナショナルトラストの建物らしくHPを観るとお庭もすんばらしい!
私が思い出せたくらいだからやっぱすごく印象に残る建物だったのねと
そのついでに「終りなき~」を最後まで観てしまい(多分胸糞悪くて2度観はしてなかった)
せっかく観たんだからと覚え書きなど
以下、ネタバレしてるので、くれぐれも原作読んだりドラマ観てない方は見ないでください
Endless Night 1967 (1996年版ハヤカワ文庫 乾 信一郎訳)
元運転手 マイケル(マイク)・ロジャーズ役は Tom Hughes
NHKで観た「ヴィクトリア」の旦那さんでしたね
(ヴィクトリアは意外に面白かった、実際死ぬまで添い遂げた良い旦那さんだったこともあるから
メロドラマにはならないだろうしと安心して観られたからかな)
トム君はカンバーバッチさん系のハンサムさんでしたが
この役観ちゃうとやっぱハンサム系で背の高い俳優さんはサイコパス役にぴったりだわと
「ハッピーヴァレー」のジェームズ・ノートン君然り(逆に本人たちもやりたがるのかな)
母親のせいもあるかもしれないけど、やっぱ生まれながらのサイコパスもいるんじゃないかと
マイクの幼馴染 ロビー役はドラマ版オリジナルで
原作でマイクのために望みの家を建ててくれるのは、名の知れた建築家サントニックス
演じる Aneurim Barnard は
ハンサムなんだけどちょっとおタク系入ってる?なんて失礼なこと勝手に言ってますが
トリビア観たら、舞台で活躍されてるようで(それもミュージカル)
アナイリン(難しい読み方)君は「戦争と平和」で観てたのね、ぼんやりとしか思い出せず・・・
マイクの妻で大富豪の資産相続人フェニラ・グッドマン(エリー)役は
Joanna Vanderham
最近観たばかりの「真実を知る者」(One of Us)のクレア役だったのね・・・・って
え~!!全然印象が違うわクレア役の時は田舎のちょっときれいな姉ちゃんって感じで
こちらでは神経質そうなセレブ美女って、すごいわ!
エリーの友人兼世話役グレタ・アンダーセン役は Birgitte Hjort Sorensen
デンマーク出身のようで、最近北欧ミステリーに興味があるからアマプラやネトフリに期待大
暗くって寒くってバックグラウンドがミステリーな北欧ドラマはもっとどんどん入ってくればいいのに
常々疑問に思うのは、海外ドラマ好きって基本アジア圏じゃなくて欧米を求めてない?ってこと
何故かどこもかしこも韓国ドラマ入れてくるけど、それって海外ドラマ好きの人に求められてるのか?
いやいや好きな方を批判はしませんが、海外ドラマで韓国中国とか信じられないってことです
専門チャンネルもあるんだからそっちでまとめてやってて下さいってことです
エリーの乗馬友だちクローディア・ハードカスル(クラウディア)
原作でもドラマ版と同じようなちょいキャラでしたが、サントニックスの腹違いの妹で
銀行家でありエリーの財産管理人の スタンフォード・ロイドの元妻ってことでした
演じる Rosalind Halstead さんは
「刑事モース」のRocket(ファミリービジネス)にも出てらした(ブルーム家の長女エステラ役)
「シャーロック ベルグレービアの醜聞」でも観てたのね
今回は俳優さんが美男美女揃いですな
エリーの後見人で財産管理人 アンドリュー・リピンコット役は
William Hope
チョイ役といえばチョイなんだけど出演履歴を観ると同じタイトルがずらっと並んでて
なんだなんだと思ったら「機関車トーマス」の声優さんだったのね(トーマスではない)
映画「エイリアン2」や「シャーロック・ホームズ」映画版やら
私でも知ってるドラマのゲスト出演たるやものすごい数で今回のベテラン俳優枠のホープさん
マイクの母親役は Tamzin Outhwaite
BBCの長寿番組(?)「イーストエンダーズ」に長いこと出演してらっしゃるようで
「ホテルバビロン」や「華麗なるペテン師たち」「刑事フォイル」にもゲストででてらした
エリーの義母コーラ・ファン・スタイプサン役は Glynis Barber
この方も「イーストエンダーズ」や、グラナダTVの長寿番組「エマーデイル・ファーム」等出演や
ヒクソン版マープルシリーズの「鏡は横にひび割れて」のローラ・ブリュースター役で観てたのね
ミス・マープルは Julia Mckenzie
何故マープルものにした?
ミス・マープルのお友達マージョリー役は Wendy Craig
脚色は Kevin Elyot
ミス・マープルものを6作、ポワロシリーズを3作手掛けているけど
今回ミス・マープルものにしたことを除けばわりと原作に忠実なのではないかと
さてさて感想なのですが
まず、原作は図書館で借りてきて読み始めたものの、これがなかなか進まなくって
いつもは犯人がわかっていても(ドラマ版を観た後でも)読むことにさほど影響はないはずが
この作品に関しては、まったくだめで読んでいて苦しい苦しい
だって結末を知っているから、サイコパスの心理を延々と聞かされてる気分で
読んでる文章が入ってこないってことはクリスティ作品においてまずなかったと記憶しているのに
数ページ読んでは止まり、数ページ読んでは止まりの繰り返し
途中で原作自体どんな評価なのかと検索などしてみたら、これが結構な高評価
しかもクリスティ女史もお気に入りトップ10に挙げているって知り、またまたびっくり
ドラマ版から入ってしまった自分には、犯罪者の告白を聞かされてる気分で胸糞悪いったらないし
さらに原作にはサイコパスとして生れた(としか思えない)マイクの悪ぶりがもう少し描かれていて
ドラマ版(ノンシリーズで昔みた映画版も含めて)で、少年の頃から欲しい物のためには
殺人を犯すことなど屁とも思ってないマイクの人格形成が、厳格すぎる母親のせいだったのか?
くらいに思っていたら、いやいや原作には他にも欲望のまま犯罪を犯すエピがあったり
同じ穴の狢のグレタとの共謀で、彼女のためにともいえる計画だったはずが
実際に殺しを自分の手で体験したいとか・・・・、はい、そうとういっちゃってます
20歳そこそこの箱入り娘エリーを騙すなんぞお茶の子さいさいってことでした
これは母親が息子といえども異常性をうすうす感じていて、どうすることもできない境地で
少なくとも虐待やネグレクトはしてないし、多少厳格過ぎたのかもしれないけど
やっぱ良心を持たずに生れて来たとしか思えない人間が自分の息子なんて恐ろしすぎる
純粋なエリーを愛していた、あの時は幸せだったのかとか、いろいろぬかしてますが
同情の余地なし!
母親とサントニックスだけがマイクの本性に気づいていたのでしょうが
絶対に止められなかっただろうし、2人とも諦めの境地だったんだろうなと
ドラマ版では母親のせいか?って印象を受けましたが
原作では母親のキャラは結構まともなのです
(飲んだくれの夫のせいで、身を粉にして働きマイクの教育にも熱心だったとかね)
お金持ちも(特に自分で稼いだわけでもなく生れた時からお金持ちってことも)楽じゃない
本当にそこそこが一番よねと思わせてくれたお話でした
原作でひとつ疑問なのはリピンコット氏の思惑
マイクとグレタが共謀してるの知ってたのに放置してたのは何故?
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