goo blog サービス終了のお知らせ 

今日も雨が降っている・・・・・・。

つれづれなるままに、時事ネタを浅く探っていきます。

コンフィデ 4カ国に見るサッカー

2005年06月28日 | サッカー
 サッカーという共通言語をもってしても、これほど多様な表現方法があるのかと、改めて感心してしまう。その土地の気候・風土・人に上手く溶け込んだサッカーは、最高の美酒となって観客を酔わせる。一年後、この美酒の祭典に、日本も参加できることを素直に感謝したい。

 メキシコ~自己を貫くサッカー~
ショートパスの連続・・・・・・キーパーからのリスタートも、ショートパス。完成されたのそのスタイルを、相手が誰であろうと、変えないその姿勢は、賞賛に値するものです。足元の技術に絶対の自信が無ければ実行不可能な戦術・スタイルだと思います。ボールを奪取しようと襲い掛かるアルゼンチン選手を軽くいなして、何事も無かったように味方にパスを送るその姿は、まさに圧巻でした。しかし、その守備は体を密着されるような状況には弱い気がする。また、組織で守るしか術が無い(体格ではやはり劣る)ので、ボールサイドに偏り、サイドチェンジを行われると、手も足もでない状況に陥ってしまう。そして、意外に一対一の守備では脆さもある。
攻撃に繋げる為の守備という位置付けだろうか。ハーフェイラインを越えたら、彼らの攻撃を止めるのは容易ではない。この攻撃も体を密着・纏わり付くと、かなり嫌がる。
体格差を零にする為に、密着プレーを避けてきた結果が、シュートパスのスタイルを生み出したのだろう。これは、日本の行く末を暗示しているようだ。
利点も弱点も露にした彼らのスタイル。その弱点を、日本が真似をしませんように(笑)

 ドイツ~新たなるゲルマンの血~
20歳前後の選手を積極起用したクリンスマン監督。このコンフィデで圧倒的な成長の後を、彼らが見せてくれました。ポドルスキー・シュバインシュタイガーなど、世代交代が上手くいっているなと思わせるモノがあります。その一方で、若さ故なのか、経験不足なのか、周りが見えなくなる選手もチラホラ・・・・・・。このチームの攻守の要は、シュナイダーなのかな。言われるほどの活躍をバラックは見せていなかった気がします。普通の選手になってしまったのかもしれません。かのペレが、バラックがまったく(日韓W杯から)成長していないの観て、失望したとかしなかったとか・・・・・・。
それにしてもフート君、愛されてるな~(笑) 古風なドイツDFっぽいけど、がんばってほしい!!

 アルゼンチン~強固な守備と組織~
結束の固さは、この大会一でしょう。ベテランと若手の融合が上手に為されていて、試合巧者で、我慢強さ、組織的な守備攻撃は、かのブラジルとタイマンを張れる唯一の国なだけはあると、一人納得してしまう。試合中に自分達で考え、相手の弱点をトコトン突いて来るその嫌らしさ(頭の良さ)は、舌を巻く。特にソリンの、攻守に走るその姿は、システム論とか、ポジションにこだわる人たちを、黙らせるものがある。しかし、ここ一番でのW杯における運の無さは、遺憾ともしがたい。来年は、その実力を十二分に発揮してくれるのだろうか・・・・・・。

 ブラジル~個の力・連結する個~
やはり前の4人(カカ・ロナウジーニョ・ロビーニョ・アドリアーノ)の連動した動きは、止められません。個々の実力でも突破できるのに、連動して動かれると、マークを誰に絞っていいやら、DFに同情したくなります。アドリアーノの呆れるほどのパンチ力と、体を張ったポストプレーには脱帽ものです。
ロビーニョ以外、体もガッシリしてるし、ヨーロッパの選手と比べても、遜色ない。ロナウジーニョもロナウドも、ヨーロッパに来るまでは、体が細かったはず。ロビーニョもいつかは、あの細い体が見違えるほど、ガッシリしてくるのかな・・・・・・。
そういえば、ロナウド・ロベカル・カフーの三人がいなくても、これだけやれるんだから凄いですよね。我儘なロナウドを、外した形で挑んだコンフィデは、意外にも彼がいなくても、やれる自身をつけてしまった。確かにチームの和を乱す、彼を外したのは、正解だったかもしれないが、はたしてそれが、W杯でも通じるかは疑問の残るところ。監督がどのような形で決着させるのか非常に楽しみなところです。

W杯まで一年を切りました。どんな選手・チームが出てくるのか、今からワクワクしっぱなしです(笑)


コンフィデ 対ブラジル戦

2005年06月23日 | サッカー
 ブーイングが鳴り響く 世界が日本を認知する 世界の扉は開け放たれた

終了のホイッスルと同時に、観客席からあのブラジルにブーイングが浴びせられた。
ブラジルの息の根を止める、寸前まで追い詰めた。アドリアーノの不満顔、ロナウジーニョの必至な姿が、すべてを物語っている。

攻撃陣の布陣をそのままに、前半で息の根を止めにかかったブラジル。確かに、名前だけ見れば恐れを抱いてしまうメンバーだ。ブラジルの攻撃の何がすごいのだろうか・・・・・・。

1:ゴールエリア付近で、数的有利状態を作り上げる
この状態を作り上げるために、ボールを確実にまわし、サイドにおいて数的有利を作り、中にパス・クロスを上げる(中においても、数的有利状態を作り上げるため、ゴールエリアの少し外や逆サイドに、二列目から飛び出しを行っている)

ブラジルー攻撃例ー


青:日本    青矢印:日本の意識・行動方向
黄:ブラジル  黄矢印:ブラジルの行動方向
赤:実際のパスコース 

今日の試合で失点シーン(失点に近いシーン)は、DFラインとMFラインの間にパスを送られ、フリーな状態で、シュート・ラストパスを撃たせてしまっていた。
ブラジルの攻撃は、フリーな選手を作るまで、安全にパスをまわしている。絶対に無理はしない。安易にドリブルで仕掛けることはなかった。フリーな選手を作れないと判ったら、最終ラインに戻して、一から作り直していた。

2:中盤での組み立て
パスをまわす技術(パスを受ける技術・ポジショニング)は、日本のお手本になる組み立て方だった。決して無理をせず、安易に前にパスを出していなかった。日本のパス回しとの決定的な違いは、パスの受けてのポジショニングと、ポストプレー時のワンツーパスの精度とその時のポジショニングでしょう。日本のように走り回らなくても、ポジショニングをしっかりつかめば、体力を温存して、終盤まで戦えるのではないだろうか。

ブラジルの選手は、パスの技術が本当に基本に忠実でることに、いまさらながら驚いた。
何も難しいパスや、驚くような速さのドリブルで、相手を崩しているわけではなかった・・・・・・。

~日本代表総括~
相手のカウンター時に、中途半端に止める・ボール奪取をするのではなく、体を入れて(ファウル)止める・攻撃を遅らせる・セーフティにクリアを選択すべきだった。

周りの選手のコーチングの徹底(攻撃時の安易なパスを防ぐ・守備時のマークの受け渡し&裏の自陣エリアのケア指示など)を浸透させる。

~個人総括~
加地:裏を突く動き、攻撃時のドリブルでの仕掛け、ドリブルと見せてのパス、安易なクロスの自粛、攻撃に関して彼は合格でしょう。中村とのコンビネーションも合ってきた。

中村:ミドルシュート・前線への飛び出し・FK・中盤での組み立て、攻撃において中田とのコンビは相手に脅威になったはず。

中田英寿:体を張ったボールキープ・ボール奪取、中村とのワンタッチパスでの組み立て、日本の攻守においてそのすべての指揮をとった。サイドチェンジのパス、縦へのスルーパスは不発だったが、存在感は一級品。

中田浩二&福西:守備において DFラインとMFラインの間のエリアを消して、後半ブラジルの攻撃を半減させた。しかし、ワンタッチプレー&中盤でのパスミスも目立った。

DF&GK:2失点でよく抑えた。個々のレベルアップが急務。ロナウジーニョクラスの選手でも止めることが出来なければ、勝利は無い。

FW:柳沢・玉田・大黒、裏を突く動きなど、ブラジルに脅威を与えた。フィニッシュの精度をもっと上げるべき、彼らの成長が、勝ちに直結しているのだから。

サントス:加地に比べ、段々見劣りしてきている。後半、カカのいない左サイドは自由に上がることが出来たはずなのに、チャンスを殆ど作れずいた。左サイドの人材発掘が急務。

鈴木:全くと言っていいほど、存在感ゼロ。今の日本代表のワンタッチプレーでの速い攻撃に向いていないかも。

小笠原:今日の試合は、守備に忙殺され、攻撃に手が回らなかった。中田の存在感に隠れてしまった感がある。小野が戻ったら、スタメン落ちのもありうる。危機感をもって試合に挑んで欲しい。

ジーコ:鈴木の投入は、甚だ疑問だが、中田浩二の投入(稲本でも良かったのでは?w)などは、後半の同点劇を生む結果に。 FW・DF・SBの人材発掘を粛々と進めて欲しい。

世界との差は、遠いようで近いと感じました。ブラジル選手(特にロナウジーニョ&カカ)は難しい事を特別にしていたわけではない。あくまでも基本に忠実な彼らの堅実なプレーが、チームを勝利に導いている。何が足りないのか、そして、どれほど足りないのか、量と質の二つが提示された今日の試合は、彼らに続く世代にも、問題が突きつけられた形となった。けして、クリアできないほど、高い壁ではないはずだ。危機感をもって挑めば、必ず越えてくれると私は確信している。



            

勝手に ワールドユース総括

2005年06月22日 | サッカー

 え~ 独断と偏見の塊で、勝手に総括しちゃいます(日本代表限定)

今大会のユースチームの情報は、殆どゼロの状態で、本大会を見ることになりました。事前に、そのプレーを見たことがあるのは、平山・森本・カレン・増嶋で、ダイジェストなどで知っていたのは本田・前田という、普通一般?の知識程度で、この大会に挑みました(笑)

今大会、驚きを与えた選手は・・・・・・

~家長昭博~
苗字を一発変換できるようになるぐらい、彼を絶賛しまくりました(笑) 
縦への突破の意識と、勝負を仕掛ける負けん気の強さ、ワールドユース準優勝時代の本山を思い起こさせました(かなり古いなぁ・・・・・・) 自分と世界との差を、確実に実感し、もっとも多くの経験を得た選手でしょう。

~水野晃樹~
流れを変えることの出来る選手。サブで使われていたのが、不思議でならないくらい調子が良かった。体格的にそれほど恵まれてはいないが、自らが率先して、体を使い、プレーでチームを鼓舞していました。声を出して、周りを鼓舞できるようになれば、もっと一皮向けるかもと期待してしまう。彼をキャプテンに指定すればよかったのではと、悔やまれる。

~西川周作~
ついに、川口・楢崎の後継者が現れたかと、期待してしまう選手。彼なくして、日本のグループリーグ突破はありえなかった。オランダ戦を2失点で切り抜けたことが、彼に自信を与えたのは明白。その後のスーパーセーブ連発は、明らかな成長の結果でしょう。ハイボールの処理(オーストラリア戦・失点)など、弱点を見せたが、それを跳ね除ける事を期待させてしまう落ち着きは、絶賛せずにはいられません。

~水本裕貴~
最終戦(モロッコ戦)で魅せた、気合の入った守備・1対1の強さは、すべりこみセーフで印象に残りました。まだまだ、コーチング・球際での集中力など、改善の余地はありますが、勝ちにこだわりを見せたその顔は、良い顔してました。

今大会 不遇をかった選手は・・・・・・

~前田俊介~
ワールドユース直前の親善試合で、FKから得点してなかったかな?(かなりうろ覚え・・・・・・)
独特の間と、自信に満ち溢れたそのプレーと技術は、このチーム内でも飛びぬけていた感じがします。監督のFW選択肢で、4番手というのが解せません、嫌われてるのか?と邪推してしまうほどです。次代のファンタジスタは彼かな。

~森本貴幸~
あまりにも短い時間で、ほとんどボールに触れず・・・・・・何のためにこの大会に来たのかと、不憫に感じてしまう選手。クラブチームに残っていたほうが、良かったのかもしれない・・・・・・。
あまりにも理不尽な使われ方は、悲しくなります。

~小林祐三~
体を張って中盤を支えていました。しかし、ペアを組む選手の調子によって、評価を下げられてしまい、一番割に合わない仕事をさせられていた感があります。

~カレンロバート~
一番、評価の分かれる選手。しかし、敢えて私は評価したい。
攻撃の選択肢のすべてが、平山から始まることから、FWでありながら、戦術上無視される、一番の被害者。守備を卒なくこなす事が出来るのが、不幸の始まりで、ほとんど守備に走り回り、攻撃時にガス欠を起こしてしまう異常事態。監督のこの使い方は、完全なるカレン潰しと、疑いをもちたくなります。ゴン中山を思い起こさせるそのプレー(泥臭さ・気持ちを全面に出すプレー)は、彼にとって、ジュビロを選んだのはベストだったと肯いてしまう。今大会に参加しないほうが、彼の為には良かったのかもしれないと、思わずにはいられない。

~本田圭佑~
Jリーグでの実績もあり、そのプレーを見ることが出来るので、一番楽しみにしていた選手。結局、出場はオランダ戦のみで、彼の何が気に入らなかったのか、まったく分からない。体の強さの片鱗を見せてくれたし、彼と兵藤の差が何なのか、さっぱり理解できない。クラブチームに残ったほうが、彼のためにも良かったのではないだろうかと、思う。

叱咤激励したい選手・・・・・・

~増嶋竜也~
実質的なキャプテンは彼でしょう。それ故に、苦言を呈したい。
声を出して、チームを鼓舞して欲しい。彼に率先して、実行して欲しかった。また、DFラインでのコーチング(クリアの指示、攻撃に繋げるパスの指示、仲間の周りにいる敵を知らせるなど)
をもっと磨かなければ上にはいけません。攻撃の基点になるべく、フィードの精度・パスの正確性・試合の流れを把握する感覚・バランスよく両サイドを使い分けるなど、彼は必ずこれを克服できるだろうという期待を込めて叱咤激励したいです。

~平山相太~
攻撃の核であり、一番注目され、批判にさらされる、エースの宿命を背負った選手。
今大会の採用された戦術(平山経由の攻撃)は、彼に前を向かせる機会を奪った、一番の敗因かもしれません。彼の高さ(体格)だけに注目しすぎて、他の事に盲目になっていたかもしれませんが、彼自身もそれを苦手だからと、避けて通っていては、これ以上の成長は見込めません。一段階駆け上がるためにも、すべてに於いて、レベルアップしなければなりません。協会関係者も危機感をもって取り組まなければ、貴重な人材を無為に潰すこととなります。彼の後に続く世代のためにも、今後の進路の行く末は、大変重要な試金石になるかと思います。

若手育成の難しさ・・・・・・・
この選手たちに、一試合でも多くの経験を積ませたいという意義は、痛いほどわかる。世界との差を体験できる事によって、学ぶことはたくさんあると思う。しかし、勝ちでもなく、負けでもない試合は、一体彼らに、何をもたらすのだろうか? 結果だけではなく、過程にも価値を見出して欲しい。戦って負けることは恥ではない、戦わずに負けることが恥じだと、協会関係者・監督に認識して欲しい。型にはめるのではなく、(責任の伴う)自由を与えることも、一考する価値はあるのではないでしょうか。サッカーが好きだから、50年、100年後の未来にも、続いて欲しいから、敢えて苦言を呈します。



ワールドユース 対モロッコ戦

2005年06月22日 | サッカー

 今大会 最高の試合、最低の采配。

前半、見違えるようなチームの勢いに、まず驚かされた。前からプレッシャーをかけ、積極的にボールを奪取し、自分から勝負を挑み、ゴールへの執念を見せてくれた。

            平山

     家長    水野    カレン
           
        梶山    小林
                      中村
     水本    増嶋    柳楽

            西川

前半のポイントは、梶山&水野でボールを捌ける事と、平山のフォローに、カレン&水野が近い位置で、衛星のように動いた事、そして、高い位置でボール奪取を試みた事ではないでしょうか。

家長のフォローに就く水本の、勇気ある攻めのディフェンスは、家永に背後の心配を抱かせない、すばらしい働きであったことは、言うまでもありません。家長の今大会を通じた攻める姿勢は、水本にも勇気を与えたに違いありません。
水野の先発によって、前でキープするポイントが増えたことは、結果的に平山の頭に頼らない選択肢を増やし、中盤を有利に支配する効果を生み出した。また、彼の積極性によって、高い位置からのボール奪取を試みる良い傾向を生み出した。

前半の問題点は、中村のポジションとその意義だろう。
位置的には、前に出るカレンのフォローと、モロッコ選手のサイド突破のケアだろうが、カレンの攻撃のフォローは実質的に水野が受け持ち、守備には柳楽、若しくは、カレン自身がサイドのケアも受け持たなくてはならない状態だった。必至さの伝わってくる守備も見せたが、尽くサイドを突かれ、右サイドのバランスを崩す原因を作っていた。疑問の残る人選である。

後半開始直後
             平山
             カレン
   家長                 水野
         梶山
             小林    中村
     
     水本     増嶋     柳楽 

             西川

後半、水野を右サイドに置くことによって、右サイドに基点を作ろうとした。前半、カレンが右サイドで基点を作れずに、左サイドに偏った攻撃しか出来ない事態を、打開するためでしょう。中村の位置も、最終ラインに吸収することを防ぐため、前に押し出した感じがします。

後半終盤
            平山
       前田
               カレン   中村
   兵藤    梶山
               小林
     水本    増嶋    柳楽

            西川

う~ん まさか兵藤を投入するとは予想外でした。また、中村を最後まで使ったのも疑問です。前線で基点が作れない平山は、中盤に下がってプレーしてましたね。実質的には、前田が前線で基点を作っていた形です。中村は、攻撃にも守備にも貢献してませんでしたね。彼を第一に交代させるべきだったのでは?と思います。また、水野に代わって、兵藤の投入は、チームの士気・ゲームの流れを変えてしまいましたね。失点シーン直前の、バックパスは、彼自身が何を成す為に交代して入ったかを、まったく理解していないパスでした。チーム一丸となってゴールへ意識を集中させなければならないのに、集中しきれない(勝負を仕掛けない)その消極的な姿勢に、失望を感じました(水本も怒鳴りつけてましたし・・・・・・) 最後まで彼ら(兵藤・中村)に固執しすぎた監督に、疑問を感じます。何のために選手は走り続けたのか・・・・・・これほど報われないと感じた試合は見たことがありません。  

シュートチャンスは、前の三試合に比べ確実に増えました。カレンのシュートは、運に見放された感じがします。森本の投入を早く決断しても良かったかもしれません。

家長の調子自体は普通だったと思いますが、さすがにモロッコにマークされて思うように動けませんでした。

梶山は、この試合でやっと、その才能の片鱗を魅せてくれましたが、それ以上に、水野の動きは今日もすばらしかったです。

失点シーン以外のDF&GKの、集中力はすばらしかったです。欲を言えば、もっとコーチング能力をつけて、単純なミスを減らす努力を、行うべきでしょう。

前田のアグレッシブな動きは、チームの勢いを減速させず、一人前線で気を吐いていたのが印象に残りました。

世界との差を、その身で実感し、自信をつけた選手・限界を感じた選手。この試合を、ベストゲームと思えるか・そうでないか・・・・・・この差は、確実にその将来に繁栄されるでしょう。

今日の教訓:ゴールへの意思のナイ者は、チームを死へ導く。

 私の感じたこの言葉は、明日未明のA代表の試合にも、通じるものがあると思っています。
              


コンフィデ 対ギリシャ戦

2005年06月20日 | サッカー
 ブラボー!! ファンタスティック!! この一勝は実力でもぎ取った、価値あるものだ。

試合全般を通して、選手全員が同じ意思を共有していた事が、勝利へ大きくこの試合を動かす、うねりになったのではと考えます。

第一の意思は「ボール奪取への明確さ」が挙げられると思います。
どの位置で奪取を開始するのか、囲む人数はどの程度か、フォローの体制は、1対1でのリスクの回避&勝負、自陣ゴールエリア付近でのリスクの分散など、「ボール奪取は守備ではなく、攻撃の始まりである」という、決意にも似たものが、選手全員のプレーから感じ取れました。今日の試合の、守備から攻撃へのスムーズな展開は、この意思疎通が明確に取れていたことが、再三のゴールチャンスを生み出す要因に挙げられます。

第二の意思は「ゴールへの方向性の一致」だと思います。
フィニッシュから逆算して、もっとも効率良く、最低限の人数で展開できるイメージを、ポジションに関係なく共有することに成功したことは、これからの戦いを考えても、もっとも大きな収穫かもしれません。
ワンタッチでのボールの捌き、ピッチ全面を使った大きな展開、1対1の状況を作る展開、フィニッシュに向かって選手個々の連動性、相手ゴールエリア付近でのシュートの意識など、統一された意思が、フィニッシュの多さを物語っていると思います。

第三の意思は「個性と集団性の融合」だと思われます。
個々の意思の連続性が、集団の方向性を決めている。集団の方向性が、個人の意思を縛ることは無い。
ジーコの理想とする「自由」とは、この事ではないかと思う。個人のプレースタイルの融合(最も効率の良いプレー)が、全体の戦術(ゴールへの方向性)を決める。全体の戦術が、個人のプレースタイルを縛ることは非効率的で無意味だと思います。(最低限の全体の約束事は必要だと思いますが)
※この意思に、最も遠い位置にいるのが、現ユース代表だと思います。最初から平山のポストプレーありきで、他の個性を無視&排除し、視野の狭い、盲目的なプレーを実行する様は、日本の理想とするプレースタイルから逆行するものです。

特定の選手の調子の良さが、今日の試合の勝敗を、運命付けてはいません。すべての選手の良さが、十二分に発揮された、稀に見る試合でした。ギリシャが前の試合において、ブラジルに完膚なきまでに叩かれた事から、立ち直っていないと言い訳をされても、ヨーロッパチャンピオンであるギリシャから奪ったこの勝利は、誰にも変えられない事実であります。試合内容から見ても、アジアチャンピオンの名を汚す事の無い、完璧な勝利であったと思います。

ギリシャはこの試合、明らかに日本を格下扱いして、試合に挑んでいましたね。メキシコ戦での日本の中盤を見れば、今日の試合の出来を想像することは、不可能に近いでしょう。単純なパワープレイが通じるほど、世界は甘くありません。前半のうちに、ドンドン手を打ってきましたが、選手間の日本に対する、意識の統一が、出来ていない現状を、最後まで変えることは出来ませんでした。

今日のDF陣の高さに対する対応は、危なげなかったのではないでしょうか。高さにばかり意識を集中させすぎて、足元の対応が、少しもたつく事もありましたが、勇気あるDFラインの押上げは、前線からのボール奪取を成功させる、一因になったことと思います。(川口と田中の軽率なプレーは、集中を欠いた本当に軽率なプレーでした。次戦のブラジルでは、リスクを避けて欲しいです)

MF陣の無駄のない連動した動きは、攻守に於いてその力を遺憾なく発揮できた事と思います。個々の個性がぶつかり合うことなく、まさに融合といい表す事が出来るのではないでしょうか。

FW陣の、再三にわたる裏を突く動きと、ゴールへの執念は、評価に値する動きであったと思われます。フィニッシュの精度、シュート技術(ボールを曲げる・落とすなど)ペナルティエリア内での技術(トラップ等)、世界との差は歴然として日本に立ちはだかっていますが、その壁を確認できたことは、収穫があったと思います。

今日の試合は、ジーコの目指す理想が、具現化された最も良い例になるでしょう。課題も明確な形で突きつけられましたが、これからの日本の将来を担う選手たちに、目に見える形で、その例が提示されたことは、最も価値のある財産になるかもしれません。

ワールドユース 対オーストラリア戦

2005年06月19日 | サッカー
 棚から牡丹餅? ラッキーにも決勝トーナメント出場決定・・・・・・。

 3試合を振り返ってみると、相手のミスに次ぐミスに助けられ、GK西川周作に助けられ、大熊監督の采配に足を引っ張られ、 オランダの爆発力に助けられ? スーパーサブの面々の個人技に助けられと、一度も勝利ナシというのも肯ける試合内容ながら、決勝トーナメントにいけるという幸運を、感謝しなければならない。

 オーストラリア戦を振り返ってみると・・・・・・。
オーストラリアのミスに、本当に助けられました。中盤での組み立て、ボールへのチェックなど、最後の決定力以外は、すべて上だった。日本が引き分けたのが、不思議でならない。

一失点は与えたものの、GK西川周作のスーパーセーブ&落ち着きのある守備は、次代のA代表正GKは、順当に経験を積めば、彼以外にいないのでは?と思わせるモノがありました。

家長昭博は、ボールへのチェック、一対一の守備&攻撃など、ピッチ上で一人、気を吐いてた。後半、交代させられたけど、監督は一体、彼にあれ以上、何を求めているのか、さっぱり分からない。

チームの流れを変える水野晃樹は、自分に求められていることを体現できる数少ないプレイヤーだ。怪我をしているようだが、スタメンで彼がピッチに立てば、より多くのチャンスが生まれ、チームに落ち着きを与える働きを、見せてくれるに違いない。

前田俊介の才能の片鱗を魅せたゴールは、もっと彼のプレーを見ていたいと、好奇心を刺激させる。

カレンロバートの攻守に渡る一人二役以上の働きは、チームの勝利のためにという気持ちを感じさせるものがあった。彼はFWです。しかし、守備に比重をかけさせる監督の起用法と、FWに守備をさせるMFにガックリ肩を落とすばかりです。終盤、敵にカウンター仕掛けられてカレンが自陣ゴール前でクリアって・・・・・・MFとDFは何してるのと言いたくなります(泣)

兵藤・平山には、もっと集中したプレーを求める。特に兵藤の、ボールへのチェックの怠慢プレーには、腹立たしさを超えて、あきれ果てた。彼自身が、率先して体を張らないものに、誰が体を張るというのだろうか。その腕に巻かれたものは、チームにとって、又、ピッチ上で何を意味するのか、よくよく考えてほしい。

今日の相手に先制点を与えた一番の原因は、監督のこの試合にかける、勝利への意思の無さだろう。トーナメント進出という、彼自身のノルマをクリアしたいがために、同点での決着を望んだ彼自身の采配に、大いに失望した。このチームにとって、一番の経験は、勝つことだ。より多くのチームと戦うことも、確かに必要ではあるが、一勝もせず&他試合の結果で決勝トーナメント出場という、異常な状態が、選手の血となり肉になることを思えば、これから先の不安が増すばかりだ。

Jリーグ誕生によって、選手個々のサッカー技術は、確実に継承&向上している。しかし、その選手を導く指導者のレベルは、残念ながら進歩しているようには見受けられない。目の前の勝利ばかりに、固執してはいけない。長い目で見た勝利、つまり、戦って負けることで、選手の成長を促すことも考えなければならない。日本の目標は、ワールドユース優勝ではない。ワールドカップ優勝こそ、最大の目標であると思う。それが故に、今日の采配は、非常に残念でならない。次戦に、得る物があることを、切に願うばかりです。

追記1:どうもスローインが下手というか、スローイン後の展開が下手というか、何か蔑ろにしすぎなプレーが、目立つように感じます。スローインもサッカーのプレーの一種という事を、認識して欲しいところです(オフサイドも適用されないんですから)

追記2:三試合を通して、CK及びFK後のカウンターを食らう場面で、MFが自陣守備に戻るのが、遅すぎます。オーストラリア戦は相手のミスで得点はなりませんでしたが、オランダ・ベナン戦は、このパターンで得点、又は、ピンチを招いています。攻守のバランスを、率先して取らなければならないMFが、チームの危機に駆けつけないことに、頭を抱えるばかりです。リスクを減らすバランス感覚を、もっと磨いて欲しいところです。

コンフィデ 対メキシコ戦

2005年06月17日 | サッカー
 今日の試合は評価の分かれるところでしょう。

まず、今日の収穫は、3-6-1のシステムがこのチームにフィットしていること。加地がこのシステムで息を吹き返した感があるので、これも収穫かな。ワンタッチプレーでの攻撃は、相手もついて行けなかったし、MFの人材が多い(キープ&パスの巧い)このチームにはフィットしてるかな。守備に関しても、マークの受け渡しも意外に上手くいっていたかな。ピッチ前面をより広く使った攻撃は、日本もクレバーになったなぁ~と感心しました(笑)

今日の試合の課題は、よりゴールに近いエリアで、リスクを犯して囲んでもボールを奪取できなかったこと。これは、ファールを犯してでも止めなければ、相手に決定的な仕事をさせてしまうと言う教訓になったのではなかろうか。

どこから守備(ボール奪取)を始めるのか、しっかり決め事を作らないと、このレベルの相手には、そこを突かれると言う教訓。

守備時における、1対1がまだまだ改善の余地がある。安易に飛び込まないで、数的優位を保ちたいという意思は感じたけど、逆に、パスで捌かれ、ずるずる下がって、危険な位置で囲まなければならない状況を、作らされた感があります。

DFラインが異様に低い、もっと中盤から押し上げなければならない。これは、今日の中村の調子の悪さが一因かな。前でキープ、若しくは、パスの精度が悪く、不利な状態で守備を強いられていたのは、悔しい限り。

しかし、今日の審判はファールをまった取ってくれなかった。これは、ちょっとキツイすぎ。明らかにメキシコに肩入れしすぎで、不満が残る。

後半逆転されてからの、中田のパフォーマンスが明らかに落ちたのは、ちょっと誤算かな、福西とお見合いして、攻撃の機会を潰してましたしね。

玉田をトップ下気味に入れて、柳沢・大黒の2トップは、もっと長い時間見ていたいと思わせる、新たな切り札を手に入れた感じがします。玉田・柳沢・大黒、1対1はもちろん、前が空いたらガンガン勝負に行くし、面白いと感じずにはいられない(笑)

サントスは、もうソロソロ見切りをつける限界点かなと、1対1の勝負を仕掛けるのは良いけど、ことごとく失敗するのは、日本のリズムを崩すだけの気がする。守備が上手い訳でもないですしね。

ネガティブな捉え方で今日の試合を見ると、つまらない試合だけど、視点を変えて今日の試合を見ると、メキシコとの差はそれほどないと感じました。(変に組織で追い詰めようとしないで、個々のレベルの差を体感しようとしての、今日の結果なので落胆する必要はない)

技術のメキシコ→組織のギリシャ→世界一のブラジル、何だか偶然にしても、まったく個性の違うチームと試合できるなんて、日本の組み合わせは幸せとしか言い様がないです。体調万全で挑んでくれると良いんですが、それだけが心配です。

ワールドユース 対ベナン戦

2005年06月16日 | サッカー
 歯がゆい、失望に満ちた試合・・・・・・。

 試合開始直後の家長の左サイド突破で、ベナンDF陣に恐怖心を植付け、完全にこの試合の左サイド制域権を確保してしまった。それほどに、今日の家長はすばらしかった。

 ベナンを初めて見た感想は、線が細く、目を見張る身体能力は感じなかった。時に見せるリーチ(足)の長さは脅威であったが、足元の技術は明らかに日本が上だった。

 一体、何が今日の1-1という勝ちきれない試合を生み出してしまったのだろうか?
まず、失点シーンを見てみると、DFからMFへの繋ぎ、横パスをカットされたところから相手にチャンスを与えている。MFが繋ぎに戻るのが遅い、非常に遅い。
この失点シーン以外でも、CKでの攻撃に比重を置くあまり、中盤とDFラインの間が空き、カウンターチャンスを何度も相手に与えていた。

攻撃に目を移すと、時折、家長にボールが渡ると、果敢に左サイドを攻めてクロスをあげる以外は、相も変わらず平山の高さ頼みのロングボール一本調子だった。後半、水野が入り、中盤での安定したパス回しができる事によって、相手の嫌なところを突く(家長の突破)攻撃が出来ていたように思える。

後半、ベナンに退場者が出るが、一体どちらが人数が少ないのか分からないほど、相手に責められまくっていた。水野のFKでの得点は、奇跡に近いものがあるのではなかろうか。
 
 日本のすべての弱点を露呈し尽くした感がある。
中盤の底での安定した、ボールキープが出来ず、困ったDFラインが平山へのロングボール一本。この試合の平山は、制空権を確保することが難しく、リバウンドをベナンに拾われていた。日本がリバウンドを奪取しても、懲りずに平山に当てるか、近くの選手に横パス→ベナン選手にカットの、悪循環だった。

中盤での、パスの精度&パス速度、ポジショニング、視野の狭さ、試合の流れを読む感覚、攻守の切り替えの遅さ、そして、選手同士のコーチング不足、すべてが露呈した。後半、水野の投入で、一時、落ち着きと自身を取り戻した感があるが、それでもずるずると、調子に乗ったベナンに惑わされ、彼らのペースにはまっていった。

横パスを確実に通す、攻守の切り替え(DFへのサポート)の速さ、これだけでも改善できるとチーム全体が落ち着くのではなかろうかと思う。

一つ、この試合を通じて疑問に思ったことがある。時折見せる、選手の足元の技術など、思わず唸ってしまうのだが、なぜか、ボールをキープ後すぐに平山に預けたがるのは何故だろうか? ゆっくり攻めるという選択肢は無いのだろうか? 平山が制空権、若しくは、ポジショニングを確保していないのを無視するが如く、盲目的に蹴っている感じがする。平山を囮に、カレンに裏を取らせても良かったのではなかろうか? この試合のカレンは特に調子が悪いという印象はない、むしろ良い位だった。

どうも、監督の戦術&コーチングが、このチームに完全にマッチしていない。いや、むしろ監督の経験不足がこのチームの足を引っ張っている。 

平山の良さは、その高さだけではない、足元の技術もしっかりしているし、彼を囮に、中盤からの飛び出し、カレン&森本にボールを集めるのも上策ではないだろうか。

後半終盤に、最も輝いていてベナンが最後まで捕まえることの出来なかった家長を、交代させてしまう手腕に疑問を感じる。(足元にタックルを受けていたので、それで交代させたのかもしれないが・・・・・・)

前線に放り込んでのパワープレイ中心の戦術。(遅攻が出来ないのか、させないのか疑問)

なんだか、歯がゆい・・・・・・選手はそれ以上に悔しく、歯がゆいのではなかろうかと、感じてしまう。

このチーム&この年代に、中田英寿のいる日本代表の試合、若しくは、練習に彼らを参加させることは出来ないものだろうか? 選手同士のコーチングしかり、アッタクゾーンでの1対1での勝負、DFラインでのボール回し、挙げ出したらきりが無いほど、得る物があるのではないだろうかと、思わずにはいられない。
彼らの行く末に不安を覚える試合だった。

ワールドユース 対オランダ戦

2005年06月11日 | サッカー
 前を向いての一対一は、必ず勝負に行く、クインシー・オブス・アベイエ(名前長っ 脚早っ)オランダ伝統の快速ウィング、前半は彼一人にやられた感じです。
 2-1で負けはしましたが、その差は僅かなものです。後半、たて続けに見せたゴールチャンスは、けしてその攻撃力が、通じないというものでは、ありませんでした。
 
 クインシー・オブス・アベイエ・・・・・・彼自身の間合いでボールをもたせると痛い目にあいますね。
不用意な突っ込みは危なっかしい、1人で対処できないときはヘルプを待って、囲んでボールを奪取すべきでしたね。 その他のオランダ選手は、特にこれといって怖い存在ではなかった気がします。前線の楔のボールも、キープすることはできませんでしたし、試合開始直後に彼にやられたのが、この試合最大の敗因でした。

 日本に関しては、前後半通じて、中盤でボールを保持できなかったことが、攻撃・守備を通じて相手に与える怖さを、半減させていた気がします。しかし、この世代でA代表の小野のような存在は必要ないかと思います。もっとアグレッシブに攻撃に守備に、世界と自分の差を実感する世代であってほしいです。
平山の高さは、この世代では十分すぎるほど通用します。カレン・森本、もっと長い時間彼らを見ることができればと、期待せずにいられません。

 

小野伸二 「右足甲の疲労骨折」・・・・・・。

2005年06月02日 | サッカー


"・・・・・・またか_| ̄|○"
正直な感想です。

シドニーオリンピック予選の時も怪我してるし、大事なとき・必要とされるときに離脱するのは非常に痛い。どんなに才能があっても怪我しちゃ試合に使えないし・・・なんだかなぁ~

 小野離脱によって中盤構成はどうなるんでしょうか? ジーコが小笠原に固執しないことを願うばかりです。素直に、稲本か遠藤を使ってくれるといいんですけどね。

 まったく関係ないけど おもわず噴出した面白画像を・・・・・・。
まず元ネタ:ヒデ1・5列目!鈴木&俊輔と前線3人
んでネタ画像:中田?
 ※ちなみに本物画像のあれってブリーフじゃないですよ、普通の短パンです。各局のニュース映像で確認してます(笑)

スティーブン・ジェラードに見る理想のMF像

2005年05月31日 | サッカー
 今年のCL(チャンピオンリーグ)決勝は、ACミランとリバプールの間で行われることになった。
前半の戦いを見る限り、誰がリバプールの優勝を想像できたでしょうか? 私自身も後半ジェラードの活躍を見ることができれば本望だなと思うほど絶望的な状態でした。
 
後半開始直後に投入されたディトマール・ハマンが中盤の底に入ることによってジェラードが気兼ねなく
前線へ駆け上がることができ、反撃の狼煙はサイドからのクロスに合わせたジェラードのヘッドからでした。 

タイに持ち込んだ後のジェラードの働きに私は、並々ならぬ勝利への意思が隠されていたと思います。
セルジーニョのサイドからの再三にわたる攻撃の芽をことごとく潰していたジェラードは当然と言わんばかりに攻守に存在感を現していました。交代カードを使い果たし止む無く守備に追いまわされたとも考えられますが、それでもきっちり仕事をこなす彼はこのピッチで一番輝いていました。
 
ここ数年の日本における<ボランチ>とか<守備的MF>などの言葉に私は不快感を覚えます。
本来、MFとは守備と攻撃の掛け橋となりDFとFWを助けるものだったはずでは? 守備だけのMFや攻撃だけのMFなど、本来のMFと言う意味からかけ離れている気がします。特に日本では言葉だけが先行し中身が伴っていないように感じます。
 
CL決勝でのスティーブン・ジェラードの攻守における働きは今の日本代表のMF陣にもっとも求められるものではないでしょうか。また、これからの日本サッカーの理想のMF像にも多大な影響を及ぼすものと確信しています。