メキシコ~自己を貫くサッカー~
ショートパスの連続・・・・・・キーパーからのリスタートも、ショートパス。完成されたのそのスタイルを、相手が誰であろうと、変えないその姿勢は、賞賛に値するものです。足元の技術に絶対の自信が無ければ実行不可能な戦術・スタイルだと思います。ボールを奪取しようと襲い掛かるアルゼンチン選手を軽くいなして、何事も無かったように味方にパスを送るその姿は、まさに圧巻でした。しかし、その守備は体を密着されるような状況には弱い気がする。また、組織で守るしか術が無い(体格ではやはり劣る)ので、ボールサイドに偏り、サイドチェンジを行われると、手も足もでない状況に陥ってしまう。そして、意外に一対一の守備では脆さもある。
攻撃に繋げる為の守備という位置付けだろうか。ハーフェイラインを越えたら、彼らの攻撃を止めるのは容易ではない。この攻撃も体を密着・纏わり付くと、かなり嫌がる。
体格差を零にする為に、密着プレーを避けてきた結果が、シュートパスのスタイルを生み出したのだろう。これは、日本の行く末を暗示しているようだ。
利点も弱点も露にした彼らのスタイル。その弱点を、日本が真似をしませんように(笑)
ドイツ~新たなるゲルマンの血~
20歳前後の選手を積極起用したクリンスマン監督。このコンフィデで圧倒的な成長の後を、彼らが見せてくれました。ポドルスキー・シュバインシュタイガーなど、世代交代が上手くいっているなと思わせるモノがあります。その一方で、若さ故なのか、経験不足なのか、周りが見えなくなる選手もチラホラ・・・・・・。このチームの攻守の要は、シュナイダーなのかな。言われるほどの活躍をバラックは見せていなかった気がします。普通の選手になってしまったのかもしれません。かのペレが、バラックがまったく(日韓W杯から)成長していないの観て、失望したとかしなかったとか・・・・・・。
それにしてもフート君、愛されてるな~(笑) 古風なドイツDFっぽいけど、がんばってほしい!!
アルゼンチン~強固な守備と組織~
結束の固さは、この大会一でしょう。ベテランと若手の融合が上手に為されていて、試合巧者で、我慢強さ、組織的な守備攻撃は、かのブラジルとタイマンを張れる唯一の国なだけはあると、一人納得してしまう。試合中に自分達で考え、相手の弱点をトコトン突いて来るその嫌らしさ(頭の良さ)は、舌を巻く。特にソリンの、攻守に走るその姿は、システム論とか、ポジションにこだわる人たちを、黙らせるものがある。しかし、ここ一番でのW杯における運の無さは、遺憾ともしがたい。来年は、その実力を十二分に発揮してくれるのだろうか・・・・・・。
ブラジル~個の力・連結する個~
やはり前の4人(カカ・ロナウジーニョ・ロビーニョ・アドリアーノ)の連動した動きは、止められません。個々の実力でも突破できるのに、連動して動かれると、マークを誰に絞っていいやら、DFに同情したくなります。アドリアーノの呆れるほどのパンチ力と、体を張ったポストプレーには脱帽ものです。
ロビーニョ以外、体もガッシリしてるし、ヨーロッパの選手と比べても、遜色ない。ロナウジーニョもロナウドも、ヨーロッパに来るまでは、体が細かったはず。ロビーニョもいつかは、あの細い体が見違えるほど、ガッシリしてくるのかな・・・・・・。
そういえば、ロナウド・ロベカル・カフーの三人がいなくても、これだけやれるんだから凄いですよね。我儘なロナウドを、外した形で挑んだコンフィデは、意外にも彼がいなくても、やれる自身をつけてしまった。確かにチームの和を乱す、彼を外したのは、正解だったかもしれないが、はたしてそれが、W杯でも通じるかは疑問の残るところ。監督がどのような形で決着させるのか非常に楽しみなところです。
W杯まで一年を切りました。どんな選手・チームが出てくるのか、今からワクワクしっぱなしです(笑)