スマホアプリが売りの記事ですが、私は欧米での中年成人の心房細動の頻度に驚きました。
日本では確か50歳で100人に1人だったような・・・。
■ ESCが心房細動管理用スマホアプリを配信
(2017年10月13日:メディカル・トリビューン)
欧州心臓病学会(ESC)が心房細動(AF)を管理するためのスマートフォン・タブレット用アプリケーション(以下、アプリ)の配信を開始した。患者の教育、自己管理、共有意思決定の強化を目的とする患者用アプリと、ESCの2016年AF管理ガイドライン(以下、GL)に基づく治療選択の簡素化およびGL遵守の強化を目的とする医療提供者用アプリの2種類がある。いずれもGoogle Play、Amazon、Apple Storeから無料でAndroidおよびiOS機器にダウンロード可能。英・University of BirminghamのDipak Kotecha氏らが、アプリの概要をEuropace(2017年10月10日オンライン版)およびEur Heart J(2017; 38: 2643-2645)に発表した。
患者用アプリ開発にはAF患者も参加
欧米では中年成人の4人に1人がAFを発症し、発症率および有病率が上昇しつつある。その一方で、欧米では人口の約3分の2がモバイル機器を所有し、コミュニケーションおよびオンライン情報収集の主要な手段として利用している。このような背景から、2014~16年のGL作成作業と並行して、ESCのGL作成委員会、CATCH ME※コンソーシアム、欧州不整脈学会(EHRA)が共同でAFアプリを開発した。
患者用アプリ「My AF」は、AFの症状や管理方針、実用的なセルフケアのヒント、脳卒中リスクなどに関する情報を提供する。また、患者が症状などを記録する日記機能を搭載し、情報を医療提供者と共有することで対面での診察がスムーズになる可能性がある。
患者向けの文章や画像の設計・評価にはAF患者および英国心臓基金の代表者も加わり、スマホに不慣れな高齢患者にも配慮したシンプルなインターフェイスが採用された。
医療提供者用アプリは初のCE認証申請
医療提供者用アプリ「AF Manager」は、GLの推奨事項やフローチャートを閲覧できる他、対話型アルゴリズムにのっとった治療方針の決定が可能。そのため、この種のアプリとしては初めて欧州連合加盟国に製品を流通・販売するための規格であるCEマークの認証を申請中で、現在は承認の最終段階にある(クラスⅡa医療機器)。
医療提供者は患者が登録した共有情報をAF Managerに読み込み、情報の修正や追加を行うことができる(例えば、心電図や心エコーデータの追加)。また、診察後には決定した治療内容や治療薬の投与量などを入力し、これらの情報を患者と共有することができる。
My AFとAF Managerは、クラウドサーバー経由でデータを転送・共有する。共有情報は全て暗号化およびパスワードにより保護される。なお、患者はいつでも自身のデータをアクセス禁止に設定することができる。
また、研究目的でのデータ使用に同意した患者が匿名でデータを提供するという選択肢もある。これにより、さまざまなAF患者の症状、治療パターン、GL遵守状況を幅広く検討できるようになるという。
情報共有による予後改善に期待
Kotecha氏らは「AFのような慢性疾患では、情報を得て自発的に治療に参加する患者の方が、長期管理が良好である可能性が高く、共有意思決定が予後改善につながる可能性もある。現在、患者教育に関するさまざまな情報が利用できるが、大部分の教材が抗凝固療法のみを扱っており、患者が必要としている情報とは合致していない可能性がある」と指摘。その点で「これらアプリを用いた患者教育には、ユーザーからのフィードバックや将来的なGL改訂を反映して機能やコンテンツを修正・更新できるという大きな強みがある」と述べている。
日本では確か50歳で100人に1人だったような・・・。
■ ESCが心房細動管理用スマホアプリを配信
(2017年10月13日:メディカル・トリビューン)
欧州心臓病学会(ESC)が心房細動(AF)を管理するためのスマートフォン・タブレット用アプリケーション(以下、アプリ)の配信を開始した。患者の教育、自己管理、共有意思決定の強化を目的とする患者用アプリと、ESCの2016年AF管理ガイドライン(以下、GL)に基づく治療選択の簡素化およびGL遵守の強化を目的とする医療提供者用アプリの2種類がある。いずれもGoogle Play、Amazon、Apple Storeから無料でAndroidおよびiOS機器にダウンロード可能。英・University of BirminghamのDipak Kotecha氏らが、アプリの概要をEuropace(2017年10月10日オンライン版)およびEur Heart J(2017; 38: 2643-2645)に発表した。
患者用アプリ開発にはAF患者も参加
欧米では中年成人の4人に1人がAFを発症し、発症率および有病率が上昇しつつある。その一方で、欧米では人口の約3分の2がモバイル機器を所有し、コミュニケーションおよびオンライン情報収集の主要な手段として利用している。このような背景から、2014~16年のGL作成作業と並行して、ESCのGL作成委員会、CATCH ME※コンソーシアム、欧州不整脈学会(EHRA)が共同でAFアプリを開発した。
患者用アプリ「My AF」は、AFの症状や管理方針、実用的なセルフケアのヒント、脳卒中リスクなどに関する情報を提供する。また、患者が症状などを記録する日記機能を搭載し、情報を医療提供者と共有することで対面での診察がスムーズになる可能性がある。
患者向けの文章や画像の設計・評価にはAF患者および英国心臓基金の代表者も加わり、スマホに不慣れな高齢患者にも配慮したシンプルなインターフェイスが採用された。
医療提供者用アプリは初のCE認証申請
医療提供者用アプリ「AF Manager」は、GLの推奨事項やフローチャートを閲覧できる他、対話型アルゴリズムにのっとった治療方針の決定が可能。そのため、この種のアプリとしては初めて欧州連合加盟国に製品を流通・販売するための規格であるCEマークの認証を申請中で、現在は承認の最終段階にある(クラスⅡa医療機器)。
医療提供者は患者が登録した共有情報をAF Managerに読み込み、情報の修正や追加を行うことができる(例えば、心電図や心エコーデータの追加)。また、診察後には決定した治療内容や治療薬の投与量などを入力し、これらの情報を患者と共有することができる。
My AFとAF Managerは、クラウドサーバー経由でデータを転送・共有する。共有情報は全て暗号化およびパスワードにより保護される。なお、患者はいつでも自身のデータをアクセス禁止に設定することができる。
また、研究目的でのデータ使用に同意した患者が匿名でデータを提供するという選択肢もある。これにより、さまざまなAF患者の症状、治療パターン、GL遵守状況を幅広く検討できるようになるという。
情報共有による予後改善に期待
Kotecha氏らは「AFのような慢性疾患では、情報を得て自発的に治療に参加する患者の方が、長期管理が良好である可能性が高く、共有意思決定が予後改善につながる可能性もある。現在、患者教育に関するさまざまな情報が利用できるが、大部分の教材が抗凝固療法のみを扱っており、患者が必要としている情報とは合致していない可能性がある」と指摘。その点で「これらアプリを用いた患者教育には、ユーザーからのフィードバックや将来的なGL改訂を反映して機能やコンテンツを修正・更新できるという大きな強みがある」と述べている。