前回の続きです。
ー 先輩について ー
先輩は、
良く言うと「感受性が豊か」
悪く言うと「影響されやすく調子に乗りやすい」
普通に言うと「ただのバカ」...
(念のために書きますが、先輩に アホだ! バカだ! サイテー! 変態! オニ! と言うと凄く嬉しそうな顔をしているので、決して悪口ではありません)
そして、ゲーム信長の野望に影響を受け、いま戦国時代にはまっている。
お休みの昼間、隣の部屋から「トントントン・トントン・トントントン」と壁を叩く音。
独身寮の壁なんて「おーい」と呼べば「はーい」と返事ができるくらい薄いんだけど、最近は暗号のように壁を叩く忍者スタイルが気に入ってるらしい。
呼ばれたので先輩の部屋の扉の前に立ちノックをすると、「入れ」とのこと。
引き戸を頭のサイズ分だけ開け顔だけ突っ込んで「どうしました?」と聞くと、「近こう寄れ」と一言。既にめんどくさい。
先輩の近くまで行き改めて「どうしました?」と聞くと、喉がお渇きになったらしい。
さらに、オマエの部屋の冷蔵庫に飲み物はあるかとおっしゃられる。
僕)「ちょうど買い物行かなきゃと思ってたところで、いま冷蔵庫の飲み物はビールぐらいしかないんです」
先輩)「いや、俺はお茶とかジュースが飲みたい」
僕)「でしたら、ついでもあるので買ってきましょうか?」と聞くと、
先輩)「だったらビールでガマンする」とのこと。
僕)「いやいやいや、これは疲れて帰った時に飲もうと思って置いてある1本なんです」とやんわりお断りすると
先輩)「オマエさっき“ビールぐらいしか”って、ビールのことバカにしたよな? にも関わらず“疲れて帰った時”だぁ? オマエは疲れないから大丈夫!」なんて訳のわからないことを言い始めた。 先のめんどくさいモードにねちっこいモードが追加されたようだ。
「いや、でも...」と抵抗をすると、先輩がおっしゃいました
「口ごたえか?」
そしてさらに...
『切腹じゃ』
僕)「はぁ?」
先輩)「腹を切れ」
アホかと思いつつ理由など聞いたところで意味もないので、機転を利かせて言った一言『殿おゆるしを』、すると先輩は満足そうな顔をし切腹は免れたものの、自ら発した言葉で序列が明確になってしまった。 『殿と家臣』
僕はめでたく先輩の家臣となり早々に謀反を起こそうと考えている...。
楽しみにしています、続き…。