取材日記

税金のむだ遣いについて取材過程を書いてます。かなりきわどいことも書いてるので他言無用。

中央省庁「架空予算」80例 ずさん要求・甘い査定露呈

2005-09-01 | Weblog
昨日、日記に書いたネタと同じものが今日の朝日に載っていたので転載する。というか、昨日の午前中に朝日新聞が取材しているのを知っていたので、それにあわせて日記を書いた。

これは新聞には書いてないが80例で合計約35億円の過剰請求が減ったことになる。

Plan→Do→Check→Actionのサイクルの中でPlanがでたらめなものであれば、十分なCheckもできないから、金額は少なくてもあえて新聞紙上などで指摘させてもらい、政府に改善を求めた。


中央省庁「架空予算」80例 ずさん要求・甘い査定露呈(9/1朝日新聞朝刊)

 経済産業、財務など各中央省庁は31日までに、計上した予算と執行実績が異なる事業を調べた結果を公表した。3年以上にわたり要求通りに使われた実態が全くなかったり、計上額が過大だったりしたものが大半の省庁で見つかり、公表分だけで80例を超えた。公表は主な事例だけで、総件数がさらに膨らむのは必至。ずさんな予算要求と財務省の査定の甘さが露呈した格好だ。

 予算は一定の範囲での「流用」や、使い残し分の翌年度への繰り越しなどが認められるため、いずれのケースも法律的には問題ないという。しかし、財務省は「納税者が納得できる予算執行」を重視し、各省庁に06年度予算の概算要求提出に合わせて洗い出しを進め、問題事例を公表するよう要請していた。

 公表されたなかでは財務省の13例が最多。以下、国土交通(12)、経産(11)、厚生労働(10)、環境、法務(各8)農林水産、文部科学、防衛庁、金融庁(各5)、警察庁(2)の順で、総務省など未公表のところもある。財務省も「公表は主な事例だけ」としており、「表に出たのは氷山の一角」(経済官庁幹部)が実態とみられる。

 経産省は産業育成名目の物産展に3年間で23億円の予算を計上したが、2割が使われず余っていた。財務省も「財政投融資問題研究会」を作る予定で年2600万円程度を計上したが、結局は設置せず海外の財政制度の調査などに充てていた。

 3年以上にわたり本来の要求通りの使い方を全くしていなかった事業は、数百万円のものが大半で、「同じ目的の別事業に使った」(各省庁)ものが多いという。

 予算を使い切れない「過大計上」では、外注がほとんどのコンピューターシステムやインターネット関連が目立つ。補助金の申請数が見込みを下回った、調査委託が見込みよりも低い価格で実施できた、などのケースもあり、どんぶり勘定体質も顕著だ。