ロートル技術屋の日記

おいしい米の炊き方 科学的な裏付けがあるようで間違っているのではないかと思われる説明

我が家の主食は米です。
ほぼ毎日、米を炊いていて朝食で食べています。
また、家内が昼食用の弁当を作ってくれます。

色々なところで米のおいしい炊き方が紹介されています。
その中で、米を研ぐ際の最初に行うことの説明に違和感を感じています。
それは、「一番初めに米を研いだ水をできるだけ早く捨てる」というものです。
「できるだけ早く捨てる」理由が「乾燥している米に水分が浸透していく際に糠(ぬか)臭い水が一緒に米の中に入らないようにするため」ということです。

「特に最初は米の中に入って行く水分が多いから重要」と説明されています。

これ、本当なのでしょうか。

米糠があると炊き上げたご飯がおいしくなくなるという説明は随所で見られます。
だから米をちゃんと研がなければならないとありますので米糠があってはならないのは理解できます。
また、乾燥している米に水が浸透していく量は最初が一番多いという話までは理解できます。

米糠の成分の20%は水に溶けない油溶解成分ということがこちらの論文に書かれています。


米糠は油分が多く水に溶けないのに米の中に水と一緒に入って行くのか?というところが私の疑問です。

米を研いだ時に水が白く濁って見えるのは水に米糠が溶けているのではなく米糠や米本体の細かい粒子が浮いている状態(分散している状態)になっているからです。
溶けているのであれば濁らず透明になるはずです。
濁って見えるということは光が散乱しているということで1マイクロメートル(1mmの1/1000)よりも大きい粒子が分散しているということです。
米に米糠よりも大きな隙間があれば入って行くかもしれませんが少なくとも水の分子の1000倍以上の大きさがあるので水よりも簡単に入って行くとは思えないのです。

上記の論文には米糠から油分を取り出して残ったものには水溶性のフィチン、フィチン酸、イノシトール、米糠タンパク質が含まれているとあり、これらが炊いたご飯がまずくなる成分であるならば米糠から水に溶けだす前に取り除いた方が良いことになります。
ちなみにフィチン酸はph(ペーハー)調整用の食品添加物として使われているようで、多少の酸味はあるものの余り味はしないようです。

でも、米糠全体に20%もの油分がある状態で水溶性の成分が簡単に水に溶けだすとは思えません。

この、「最初の水をすぐに捨てる」という話は10年以上前にあるテレビ番組に出ていた「お米マイスター」と呼ばれていた方が言っているのを見たのが最初でした。
その時からちょっとおかしいのではないかと思っていたのですが、先日、ある番組で私よりも年上と思われる女性の料理研究家の方が同じような事を言っていたのでネットで検索してみたところ多くの方が同じような表現をしていました。

本当に比べてみた方がいるのでしょうか?
「お米マイスター」が言っていることが正しいと思って皆さん鵜呑みにしているのではないかという気がします。

自分で実験してみたいところですが同じ炊飯器で同時に炊いて比べて見ない事には正しい比較ができないので我が家では難しいです。

同じ炊飯器を2台お持ちの方がいらしたら①最初の水で簡単に洗ってすぐに捨る②最初の水で長く研いでから捨てる、というところだけ変えてその後は同じ条件で研いで、同時に炊飯する実験をしてみていただけないでしょうか。

違いがあれば私の考えが間違っていてお米マイスターが正しいことになります。

だれか試してくださる方はいませんか?
普通の家庭では無理ですよね。

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