鳥と花とお茶の日々

生きものが好きなココナナです
日々のこと、懐かしいこと、気ままにつぶやいています
覚書のようなものです

はじめ

2018年11月06日 | 日記
ことの始まりは、2018年10月5日(金)

明るい午後のこと、夫から電話があった。
降って湧いたような転勤話だった。
イギリスに行くって。
「こんな話があるんだけどいいかな?」って。
いいも悪いも、私が反対することではない。
「いいんじゃない?」と言ったら「よかったぁ。どうやって説得しようと思った!」と夫。
もうすっかり受ける気だったんだよね。

言葉も文化も違う外国に住むって、今までで一番大きな環境の変化だ。
50を過ぎてこんなことがあるなんて思ってもみなかった。
現実感がない。

まず一番に思ったのは、鳥たちはどうするの?ってことだった。
鳥たちももう初老の年頃だ。
今、離れて暮らすと、もしかしたら今生の別れになってしまうかもしれない。
何泊か旅行に行くときに預けるのとは違って、何か月単位で会えなくなる。
もし急に病気になっても駆けつけることができない。
いざと言うことも考えなくてはいけない。
考えたくはない。
そもそも私が鳥なしの生活に耐えられるのか?

次に、父と母のこと。
80を過ぎた両親、特に体が弱っている母を置いておくのが心配だ。
病院に付き添ったり、体調を気にかけて様子を見に行ったりできなくなる。
父もどんなにか心細いことか。
妹たちはどんなにか困ることか。

その次に、家のこと。
20年暮らしたこの家にはものがいっぱいで、人に貸すにも空けて置いていくにも大変なことだ。
庭の薔薇たちや、室内の観葉植物の世話はどうするの?

そして、言葉のこと。
英語は得意ではない。
もう英語はあきらめて、それでドイツ文学科に行ったり、フィンランド語を勉強したりしていたのに。
5年前から通い始めたフィンランド語教室も、やっと上級クラスまで行ったのだった。
この期に及んで、本気で英語を勉強し始めなくてはいけないなんて。

不安ばかりで始まった海外赴任のお話だった。