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だら日記

だらだらっと好きなものについて語ります

勝手に感想文!というかご紹介 「囀る鳥は羽ばたかない」

2016-06-05 | マンガ
大変なマンガに出会ってしまいました。

ヨネダコウ「囀る鳥は羽ばたかない」です。
まー何て言うか、この作品は衝撃的でした。
一目惚れです。
何から何まで完璧に私の好みでございます。
初めて読んだ時からガッツリドップリはまってしまって
ズッポリはまったケツ穴状態(by矢代)から抜け出せずにおります。

ジャンルでいうとBLですが、これはBLだからおもしろいという作品ではないです。
男×男のエロはばっちりアリですよ。
でも私の苦手なBL臭(BLだってだけで内容がない、受けが女みたい)がない。
ただ、1巻冒頭の久我と影山(本編では脇役)の短編はかなりBLっぽい。
あそこは正直私は苦手なんだけど、まあ必要な展開ってことで。
まずは1巻の終わりまで読んでしまえば虜になること間違いなし。
特に1巻最後の短編「漂えど沈まず、されど鳴きもせず」は傑作。
エロと暴力がOKなら絶対オススメ!!

ヨネダさんは「どうしても触れたくない」が有名ですが
どうも私は根っからのBL好きでないせいか、そこまでは嵌りませんでした。
泣けるしキュンキュンくるけど、「囀る」に出会った時のような衝撃はなかったなー。
なので「どうしても」がダメだった人にも「囀る」を読んでみて欲しいと思います。

現在単行本は3巻まで出ていて「ihr Hertz」で連載中。
4巻は9月末発売予定みたいです。



さて、作品について。
ある暴力団二次組織(たぶん)の若頭(No.2)矢代と新入り百目鬼(どうめき)のお話。
二人の過去、トラウマ、恋愛、内部抗争といろいろ濃い内容となっています。
そして「矛盾」というテーマがあります。

「囀る」は矢代というキャラクターがあっての作品。
読み進めるうちに矢代の魅力に引き込まれてしまいます。
優しくて強くて綺麗。
だけど下品で変態。
欲望に忠実でそれを一切恥じていない。
いっそ清々しいほどの変態エロっぷり。
それでいて恋愛に関しては純情乙女。
なのにちゃんと男で時にはキレッキレのヤクザ。
派手な絵柄じゃないのに矢代は綺麗に見える。
とことん汚いこともやっているのになぜか綺麗。
自分と境遇を受け入れた高潔さが滲み出ているのかもしれない。
「漂えど沈まず、されど鳴きもせず」
受け入れるけれど屈しない、嘆くこともしない。

一方、百目鬼は天然ボケでインポ。
素直で可愛い、だけど危険!!
矢代を守りたい、優しくしたいのに自分の気持ちと体を抑えられない。
彼もまた矛盾を抱え込んでいます。

矢代はヤクザとして生きていることも
男を好きになってしまうことも認めたくない。
本当はままならない気持ちに苛まれているのに
それも見て見ぬふりをしてるんだと思う。

百目鬼はそこまで矢代のことをわかっているわけではないけれど
矢代を「優しくて強くて綺麗」と評するくらいには
本質が見えているんだと思うと救われる。

百目鬼!お願いだから矢代を幸せにしてやってーー!!
と叫ばずにはいられない。

百目鬼との関係の中で矢代は変わっていくんだろうか。
これまで受け入れるばかりだった生き方から
境遇に抗って幸せを手に入れて欲しい。
とりあえず、この二人がキスするまでは死ねない。マジで。


この作品、マンガを読んでいるのに流れる映像を見ているような気がしてきます。
最低限に抑えられたモノローグ。
代わりに雄弁な絵。
よって名場面だらけなのですが
中でも私が一番ガツーンとやられたのは単行本2巻の映画館のシーン。
深夜のエロ映画館なのに。
スクリーンでは女優がアンアン喘いでいるのに。
男二人なのに。
きれいで甘くて切ない。

単行本のカバーもたまらなく好きだ~
一巻は淫靡な雰囲気で矢代の色気があふれ出てる。
矢代という人物の一面を一枚の絵でここまで表現してしまうなんて。脱帽。
二巻はガラリと変わって、飄々とした矢代、それに必死でついていこうとする百目鬼
という関係性が夜の街の中に描かれていて、ヨネダさんのセンスに本当に感心してしまう
三巻は変わってきた矢代と百目鬼の力関係を表しているんだよね。
あくまで静かでシンプルな絵なのに、抑えられない気持ちや危ういバランスなんてものも感じさせる。
ああ~今から4巻のカバーが楽しみでならない!!








勝手に感想文!というかご紹介 日高ショーコ「憂鬱な朝」

2016-03-11 | マンガ
明治です。
華族です。
ヤバいです。
たまらんですっ!!

いや~大好きよぉこの世界。
今は無き特権階級の生活。
フォーマルな衣装の男たちがうじゃうじゃ。
そこかしこにちりばめられた和洋折衷感。

まさか褌や間取り図(某お屋敷)に萌える日が来ようとは…!

のっけから鼻息荒くてすんません。

この作品、メインは少年子爵様と彼を育てた家令の恋。
で、そこにその家令の出生の謎、この時代の身分制度、周囲の思惑が絡んで
複雑な読み応えのあるストーリーとなっています。

日高ショーコさんの作品は「花は咲くか」で知りました。
というのも、なんとなくダウンロードした「ルチル無料版」で目にして
(ルチルがBL雑誌ということさえ知らなかった)
どうにも惹かれるものがあったので一気買い。
絵の綺麗さ、丁寧な心理描写とストーリーのまとめ方に大満足。
元少女マンガ読みがすんなりと入れるBL作家さんだと思います。

他の作品は?と探して見つけたのが「憂鬱な朝」でした。
完結してないしどうしようかなーと一瞬躊躇したものの
我慢できずにポチっと。
そっからは転げ落ちるようにドはまりしました。

作者様のリサーチが素晴らしい!
背景、建物、衣装、生活、何から何までかなり調べて描いてらっしゃる。
言葉づかいも時代に合ってる。
作品の世界にどっぷり浸れます。

キャラも魅力的で設定も描写も文句なし!
桂木の面倒くささを愛でたり、暁人の男らしさに惚れぼれしたり忙しい。
どちらも男という設定がすごく活きている。
それぞれにお互いのために策を巡らせ腹を割らない。譲らない。
脇キャラもみなさん存在感があって魅力的です。

これから一巻ずつ感想文書いていこうかなー。
もちろん己の欲望には忠実な私は雑誌にも手を出したのでw
最新話の感想文も書いていきます。
(出遅れて34,35話は買ってないけど)


_______________________________

初BL作品感想文?なのでBLについて思うことを書かせてもらいます。

BLというジャンルは「恋愛がメインですよ!」と言い切っちゃっているところが潔くて好き。
だって現実ではいつも恋愛に燃えてられないんだから、萌えを追及したくなるでしょ。
所詮フィクション。ファンタジー上等。恋愛脳万歳!

ヨネダコウさんがどこかで「一次と二次を同時にやった」というような表現をしてらしたけど
まさにそれなんだよねー。
痒い所に手が届く感じ。全貌を見た満足感。

それと萌えるエロならいい男が二人絡んでいるほうが絵的に美味しいのよね。
実用エロならアンアンしてる女に感情移入するんだけどさ。
それでBL界を探検してみたんですが、結局ドはまりするほど好きな作品って他にあまりなかった。 
(今のところ日高さんとヨネダコウさんの作品のいくつかだけ)
残念…。もっと萌え萌えしたいのにぃ!!
好きな作品がBLだった、だけど必ずしもBLが好きってわけでもないらしい。
でもまだ探検中なので見つかったらここに萌えカスをぶちまけます。



もういいや

2014-09-05 | マンガ
ガラスの仮面50巻、出ませんね。
忘れたように待っていようと思っていたのですが、
最近本当にすっかり忘れてました。
なのに。
今日うっかり思い出して。
うっかり検索してまだ出ていないとわかって。
やっぱりね、とは思うものの

ふざけんじゃねーよ!!!

待っている読者を馬鹿にしてんのか?
いい加減腹が立ってくる。

ので
忘れましょう。

さて。
他にも面白いものはたくさんあるさ、ということで
気を取り直していってみましょー。

ガラカメに再会するまでマンガはほとんど読んでなかったんですが
最近またいろいろ読み始めました。
そのなかで気に入ったのはこちら!

吉田秋生「海街diary」
普通の人たちが普通に悩んだり後悔したり。
劇的なストーリー展開があるわけでもなく
当たり前のように日々を生活していく登場人物たち。
その姿になぜか癒されます。
鎌倉の近くに住んでいるので、知っている場所が出てくるのも楽しい。

東村アキコ「かくかくしかじか」
もうね、よくここまで書けたって尊敬したいレベル。
しょうもない昔の自分を振り返ってうわぁあああああ~ゴロゴロゴロゴロ!!!
「バカバカバカ!あの時の自分っ!!!」と叫びたくなる気持ち…
よくわかる。うん。
ありきたりな言い方だけど、出会い、思い出って人生の宝物。

佐々木倫子「Heaven?」はジワジワと面白かった。
滅茶苦茶なことを言っているように見えるオーナーだけど
結構的を得ていたりして、フムムと思わせる。
「チャンネルはそのまま!」は、TVの裏側が見られて興味深い。
ただもうちょっと全体を通じてのストーリー性があるほうが面白かったかな。

二ノ宮知子「天才ファミリー・カンパニー」も読んだ。
ハチャメチャで面白かった。
この作者の俺様男(千秋とか誠とか)は苦手だけど
勝幸はもうちょっと人間味があってマシだった。

そして。
ぜーんぜん別ジャンル。
あの「進撃の巨人」に絶賛大ハマリ中。

人に薦められて読み始めて、
1巻目は「巨人ウゲェ… まあ面白いかも」くらいだったんですが
2巻3巻と読み進めるうちに、あっという間に最新巻まで完走!
いや~面白い。
あ、語りだしたらハンジの巨人語り並に長くなりそうなので別記事で。