香港に着きました。泊まっているのは佐敦のはずれにある安ホテルですが、ここは3月に泊まった時スタッフの人にいろいろ親切にしてもらったので、今回はお礼参りならぬお礼泊まりです。ネット環境は、有線を使って部屋で繋ぐことができますが、1晩50香港ドル(今の円高だと500円ぐらい?)の料金を取られます。ちょっと高いようですが、バッチリ繋がってくれるし、結構スピードも速いので、このストレスフリーはお金には換えられません。ケーブルがない場合は、100香港ドルの保証金を出せば貸してくれます。実は私はケーブルを持参していて、今回はそれで間に合ったのでラッキーでした。
シンガポールのホテルでは親切にケーブルを貸してくれたので、有り難くそれを使ったのですが、前回の記事をアップしたとたん有線でも繋がらなくなり、結局その後は試してみてはダメの繰り返し。一体何が悪かったのやら、ストレスたまりまくりでした。今日は空港のインフォメーションデスクで、空港内で使える4時間有効のWiFiパスワードをもらったのですが、セキュリティに問題ありとかで私のパソコンは繋がってくれません。皆さん、海外ではこういうとんでもない苦労をしてネット生活してらっしゃるんでしょうか。
それはさておき、シンガポールでは最後の日にも映画2本のノルマをこなしました。1本はタミル語映画『豹』 (原題:Venghai)、もう1本は香港映画『盗聴風雲2』 (原題:シッテン風雲2~漢字コード表がないため、音だけでお許しを)です。『盗聴風雲2』の方は『1』に劣らず面白かったのですが、シンガポールなので華語(普通話)版だったため、香港で広東語版を見直してからご紹介しますね。いやいや、2度でも3度でも見たくなる作品だったのです。
『豹』(上はポスター)をやっていたのは、シンガポールのビーチロード、ゴールデン・マイル・タワーというビルにあるゴールデン劇場。ゴールデン・マイル・コンプレックスの方はタイ人の根城なのですが、その西にあるこのビルは、タミル語映画ファンの根城といったところ。ラジニカーントの『ロボット』の看板も迎えてくれます。
上の右側写真のように、結構大きなホールが5階に2つと3階に1つあり、時間がわりでタミル語映画をやっているので、1日で3本か4本見られます・・・・って、そんなに見たら私でも倒れますけど。ましてや、シンガポールではヒンディー語映画には英語字幕が付いていますが、タミル語映画には字幕がないため、1本見ると結構疲れるんですねー。反対にしてくれたらいいのに、と私の場合は思ってしまいますが、タミル語が母語の人が多いシンガポールでは、ヒンディー語がわかる人の方が少ないのです。下の写真が、私が『豹』を見たゴールデン2の入り口です。観客は5人だったかな、もぎりのおじさんもヒマそうです。
『豹』がどうしても見たかったのは、ダヌシュの主演作品だから。『豹』のポスターに大写しになっている、あまりハンサムではないお兄さんがダヌシュですが、前にラジニSirの記事で書いたように、彼はラジニSirの娘婿なんですね。それだから好き、というわけではなく、デビュー当時からアクションがすごいので注目していたのです。全体に細身、というか、貧相なぐらいの体なんですが、長い脚で見せてくれる蹴りの数々はブルース・リーなみ。今でもちっとも太っていないので、相変わらずカッコイイです。
『豹』のストーリーは、村の有力者で正義を重んじる父親を尊敬し、自分もそのようであろうとする青年(ダヌシュ)が、腐敗政治家(プラカーシュ・ラージ)に立ち向かう、というもの。それに幼なじみの娘(タマンナー)との恋がからみます。このタマンナーという女優さん、初めて見たのですがも~のすごい美人でびっくり。ムンバイ出身で、タマンナー・バーティヤーというのが本名なんだそうですが、南インド映画によく映える、目の大きな美女です。ちょっとガラス越しなので見えにくいですが、ロビーカードの写真をどうぞ。
ストーリーの細部がわからなくても、ダヌシュとタマンナーを見ているだけで大満足でしたが、物語はかなり暴力的で、凶器準備集合罪にあたるのでは、というシーンが何度も出てきます。一般の村人が刀を振り上げていいのか、と何度も疑問に思ってしまいました。そのせいか、シンガポールの映画広告には「観る人に助言:暴力シーンあり(Consumer Advice:Some Violence)」と注意書きがなされていました。
そんなこんなで6本の映画を見たシンガポール。ネット接続のイライラを除けば楽しかったのですが、残念なのは歌台に行けなかったこと。やっぱり移動日を除いて3日の滞在というのは短すぎますねー。そうそう、シンガポールではとんでもない拾い物もしてしまいました。それも2回も。
一つは、パスポートがホテルの廊下に落ちていたのです。朝食を終えて部屋に戻ろうとしたら、部屋の前の廊下にインドのパスポートが3冊も落ちている! ちらと中を見てみると女の子の顔写真が見えたので、そういえば朝食に行く時フロントに両親と女の子のインド人家族がチェックインしていたなー、と思い出し、あわててフロントにご注進。フロントの人もびっくりしてました。でも、無事にご本人の手に渡ったようで、その後フロントの人から、「パスポートの持ち主がお礼を言っておいて下さいって」という伝言をもらいました。
もう一つは、その後郵便局に小包を出しに行こうと乗ったタクシーの中で、後ろの座席に落ちていたケータイを発見。運転手さんに渡すと、「あれまあ。あとで電話して持ち主を捜してみるよ」と言ってました。さて、どういう風に捜すのかな? 本人には電話できないわけだし....とか、タクシーを降りたあともしばらく頭をひねってしまいました。ま、あれこれ起きるのが旅の醍醐味ですかね~。