アジア映画巡礼

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愛すべき秀作『花嫁はどこへ?』②キャスティングが素晴らしい~♡

2024-08-20 | インド映画

今朝起きてネットニュースを見た方は、インド映画『花嫁はどこへ?』のニュースがアップされていて、驚かれたのでは、と思います。本日朝8時解禁で、本予告編が解禁になり、それに合わせて画像も解禁になったので、映画紹介サイトが次々と取り上げてくれたものです。映画ナタリーReal Sound 映画部、そして産経新聞など、それぞれに工夫した記事が出ていますので見てみてくださいね。というわけで、このブログでも新しくアップされた予告編をまずご紹介します。

映画『花嫁はどこへ?』本予告

 

さて、このブログでは主人公たちの顔を覚えていただくために、キャストと併せてご紹介してみましょう。まず第一に、結婚したばかりの花婿ディーパク(時々愛称で「ディープ―」と呼ばれたりもします)と花嫁プールです。「ディーパク」は「灯」、「プール」は「花」という意味です。

© Aamir Khan Films LLP 2024

ディーパク役はスパルシュ・シュリーワースタウ。1999年7月4日UP州アーグラー生まれの25歳ですが、童顔ではあるものの、なかなかハンサムで、太い眉毛と口ひげが男らしさを醸し出しています。小柄なのが残念ですが、誠実そうな田舎の青年という感じが伝わってきます。ご本人はダンスが上手で、テレビ番組で優勝したほど。短編映画等に出ているところを、本作のプロデューサーであるアーミル・カーンに見いだされ、キャスティングされたというラッキーボーイです。この作品ではダンスのパフォーマンスがなくて残念ですが、いつかぜひ見てみたいものですね。

右側のプール役はニターンシー・ゴーエルで、2007年ニューデリーに隣接するノイダの生まれ。まだ17歳かもしかしたら16歳、というとっても若いお嬢さんです。小さい時から子役で映画に出演したり(2012年の『僕はドナー』に出ていた、というのですが、ラストシーンのいっぱいいる子供のどれかでしょうか?)、CMに出たり、テレビの子役として人気者になったりと、早くから芸能人生活を送っていたようです。近年はインスタグラムで多くのフォロワー(何と、1,119万人!)を集め、インフルエンサーとして知られているらしいです。でも、本作ではけなげなプールを実に自然に演じていて、上の写真もそうですが、トレードマークは八の字眉毛と言っていいぐらい窮地に次々と陥るプールを一生懸命演じています。これは、今後人気が出そうですね。

© Aamir Khan Films LLP 2024

もう一人の花嫁役は、ちょっとお姉さんっぽいプラティバー・ランター。役名はとりあえずプシュパ(これも”花”の意味)ということにして、謎多き女性なんですね、こちらの花嫁さん。プラティバー・ランターの方は、2000年12月17日生まれの23歳。北の避暑地シムラの生まれで、楚々とした顔立ちに似合わず何でもハッキリものを言う花嫁役を好演しています。本作に先立ち、Netflixの『ヒーラマンディ:ダイヤの微笑み』(2024)がアップされたので、そちらもぜひチェックしてみて下さいね。頭のいい女性役にピッタリです。

© Aamir Khan Films LLP 2024

そして、準主役級がお二人います。一人目は、プールが取り残された駅のホームにある茶店を経営しているマンジュおばさん役のチャヤ・カダム。5月にカンヌ国際映画祭でインド映画『All We Imagine as Light』がグランプリ(パルム・ドールに次ぐ大きな賞)を獲得しましたが、上映時に監督や他のキャストと共にカンヌ入りし、派手な衣装で人々の目を引いていました。本作では別人28号ですが、なんでもずけずけ言うけれど、根は親切で温かい人柄のマンジュを、とても上手に演じています。もともとマラーティー語映画で活躍していた女優さんなのですが、ヒンディー語映画にも出演するようになり、今度はマラヤーラム語映画『All We Imagine as Light』にも出演、活躍の場を広げています。お年は不明なのですが、50歳前後かと思われます。

© Aamir Khan Films LLP 2024

そして最後は、この映画の要とも言うべき警察署長役のラヴィ・キシャン。一番喰えない登場人物がこの署長で、まあ、その演技の達者なこと。さすがラヴィ・キシャンです。1969年7月17日生まれの55歳で、92年にヒンディー語映画デビュー。シャー・ルク・カーンとシュリ―デーヴィーが夫婦役を演じた『Army(軍隊)』(1996)で、シャー・ルク亡き後シュリ―デーヴィーが結成したアーミーの1員として、一生懸命アクションをこなしていましたっけ。両親の出身地がウッタル・プラデーシュ州で、それゆえボージプリー語ができるのか、1990年代末から盛んになったボージプリー語映画に活躍の場を移し、トップスターに。やがてボージプリー語映画が下火になると、シャーム・ベネガル監督などの大監督からお声がかかり、脇役としてヒンディー語映画での活躍が増えていきます。印象に残る役としては、アヌラーグ・カシャプ監督作『ザ・ブローラー/喧嘩屋』(2018)のボクシング・コーチ役などがありますが、本作の警察署長役も映画賞ものの名演技です。

というわけで、出演者の演技をた~っぷりと楽しめる『花嫁はどこへ?』。最後にデータを付けておきますね。

『花嫁はどこへ?』 公式サイト
 2024年/インド/ヒンディー語/124分/原題:Laapataa Ladies/字幕:福永詩乃
 監督・プロデューサー:キラン・ラオ
 出演:ニターンシー・ゴーエル、プラディバー・ランター、スパルシュ・シュリーワースタウ、ラヴィ・キシャン、チャヤ・カダム 
 配給:松竹
10月4日(金)新宿ピカデリー、ヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋ほか全国公開

 


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