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アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

イベント2つ@東京フィルメックス

2011-11-23 | 映画一般

お知らせするのが遅くなってしまったのですが、現在開催中の第12回東京フィルメックスで、映画上映の合間を縫って24日(木)と25日(金)にイベントが開催されます。まず、24日にあるイベント「デジタル化による日本における映画文化のミライについてPart 2」の情報を友人Mさんがメール送付してくれたので、それをそのまま貼り付けます。

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【11/24(木)公開シンポジウム開催のお知らせ】
「デジタル化による日本における映画文化のミライについてPart 2」

映画ファンが知らない間にアート系、ミニシアター系の映画が上映されなくなる?!
映画の多様性を守ろう!

日時:11月24日(木)12:00~13:45
会場:第12回東京フィルメックス@有楽町朝日ホールスクエアBにて
※入場無料・先着順/どなたでも参加いただけます。

第1部 プレゼンテーション<国内外での問題・対策>
「デジタル化による、映画の多様性の危機について、日本における現状報告」
田井肇(大分シネマ5)

「ヨーロッパにおけるVPF問題の事例報告」
工藤雅子

第2部 トークセッション<映画の多様性を守ろう!>
登壇者:古賀太(司会:日大芸術学部映画学科教授)、田井肇(大分シネマ5)、瀬々敬久(映画監督)ほか、映画俳優の方を予定しています。


一般の映画ファンにも知っていただきたい、いま映画界に起きていること...。
どなたでもご参加できます!

◆シネコンを中心にデジタル化が着々と進む映画館。2013年には映画館のデジタル化が完了し、35ミリフィルムの上映がなくなってゆくと予想されます。そんななか明らかになりつつある問題とは何か?!

◆デジタル設備を持てない小さな映画館はどうなってゆくのか。それらの映画館で公開されてきたインディペンデント系の映画はどうなってゆくのか。

◆同じ問題が世界中のインディペンデント系の映画について起こっています。海外ではこれにどう対応しているのか?

◆トーキー以来の革命と言われるデジタルの出現で、映画文化の多様性が危機に立たされている現状を知り、どうしたらその多様性が守れるのかを話し合います。

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私も先日の東京国際映画祭で字幕を担当した『ボリウッド~究極のラブストーリー』がDCP上映だったので、あれやこれや振り回され、デジタル上映の問題にイヤでも目を向けさせられた1人です。残念ながら明日の昼は別の用事があるため行けないのですが、興味がおありになる方はぜひご参加をお勧めします。

もう一つのイベントは、東京フィルメックス恒例となった樋口裕子さん(中国語の字幕翻訳家。中国語通訳の時は渋谷裕子さんで登場)プロデュースの字幕翻訳講座です。これまでも字幕制作会社アテネフランセ文化センター制作室の赤松幸洋さんや、英語・ロシア語を駆使する字幕翻訳家で、「字幕屋は銀幕の片隅で日本語が変だと叫ぶ」(光文社新書、2007)の著者でもある太田直子さんらが講師として登場、楽しくて勉強にもなるトークを繰り広げてくれました。

今回の講師は、字幕翻訳家であり、映画評論家でもある齊藤敦子さんです。

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日時:11月25日(金)17:30~18:30
会場:第12回東京フィルメックス@有楽町朝日ホールスクエアBにて

 「字幕翻訳講座3<字幕翻訳家になれる人、なれない人>」 トークイベント(60分)  齋藤敦子(字幕翻訳家、映画評論家)

齊藤敦子さんは英語やフランス語からの字幕翻訳家ですが、アジア映画もよく担当していて、タイ映画『ブンミおじさんの森』 (2010)や、アッバース・キアロスタミ作品を始めとするイラン映画でもよくお名前を見ることができます。なお、齊藤敦子さんのお書きになったものは、こちらでご覧になれます。「今月のムービー+1キーワード」というコラムです。

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今回はタイトルがちょっとドキッとしますねー。「あなたは字幕翻訳家にはなれない人です」とか言われたらどうしよう....。

私が常々感じている字幕翻訳家の条件は、字幕というのは正解のないものなので、正解がないことに耐えられる人でないと向かないのでは、という点です。もちろん、語学能力、日本語能力、映画理解力等々、常識的に考えて必要な条件をクリアした上で、という意味ですが。常に正解を目指す人よりも、正確な訳じゃないけどこうした方が映画の意図が伝わるから、という字幕がひょいひょい作れる人、他の人から「あそこはこういう字幕の方がよかったんじゃないの?」と言われて、「なるほど~、それもアリね」と言える人の方が、字幕翻訳家には向いている気がします。

とは言っても、下のようにここまでぶっ飛んだ字幕を付けるのはちょっとねー、なんですが。ジャッキー・チェン主演『ドランクモンキー 酔拳』 (1978)が1979年に公開された当時の字幕です。

 

実はこのスチール、「ナマステ・ボリウッド」編集長すぎたカズトさんからいただきました。昔、何かのプレゼントで手に入れたとかで、他にも何枚か当時のスチールをいただきました。字幕入りプリントからスチールを作っていただなんて、しかもそれをファンにプレゼントしちゃってただなんて、驚きです~。おかげで、日本語字幕史の貴重な資料が残ることになりました。

もちろん、現在手に入る『酔拳』DVDには、こんな字幕はありません。30年前は、字幕も大らかな時代だったのですね~。

 


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