アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

旅の寄り道と総括

2024-03-18 | 旅行

無事に日本に帰り着きましたが、日本は寒い! 北風ビュービューは寒すぎる!! どこでもドアがあったら、33℃のムンバイに引き返したいです。とはいえ、日本に戻る途中香港に数時間寄ってきたので、まあ何とか日本の寒さにも立ち向かえます。下は、相変わらずまだいろんな工事が続いている、香港国際空港周辺です。

香港では、キャセイ便の乗り継ぎで数時間空いたため、当初から空港の外に出てお買い物&食事をすることを考えていました。しかし、トランジット客がイミグレ通っていいものか? とちょっと心配で、多少びくつきながら「Address in Hong Kong」が空欄の入国カードとパスポートを差し出すと、な~んにも問われないまま出国カードと注意書きの小さな紙が挟まれて、パスポートが返されてきます。拍子抜けでした。

そこから到着ロビーのエアポートエキスプレスに向かって左の隅にある、荷物一時預けにダッシュ。空港内地図では確認していたのですが、一瞬わからず、人に聞いたりしてたどり着くと、パスポートを確認され、「1時間14ドルです。ところで荷物の中にパソコンは入ってますか?」と訊かれます。えっ、壊れ物だから預けられないとか? 「は、はいってますけど」とどもりながら答えると、「はい、わかりました」と荷物を隣の小さな部屋に持っていくように言われ、そこでX線検査でもした感じで、「はい、では今が10時9分ですからこれが時間の起点になります」と受け取りをもらい、それでおしまい。初めてのことって、緊張しますねー。

で、町に出てチュンキンマンションで両替したあと、シティスーパーでおみやげのイースターエッグ・チョコやらリンツのチョコを買い込み、今度は上環の伝統菓子店陳意齋へ。このあたりになると、広東語もなめらかに出るようになり、あー、香港にいるんだ、と実感します。昼休みの香港の町を歩いて三聯書店に...とか思っていたら、荷物が意外に重く感じられ、よたよたとしか歩けない。そう言えば、昨晩というか今朝のキャセイ機内では、隣のインド人のお兄さんの寝相がわるくて、ほとんど眠れなかったんだ、とダル重身体の原因を思い出したのでした。多分、飛行機に初めて乗った人では、と思うのですが、30前後の彼は椅子に座って眠る、ということができず、両足を座席まで引き上げたり、肘掛けに体を乗せて斜めになり、こちらの座席に侵入してきたりして、その都度起こされてほとんど眠れなかったのでした。この人、降機口でIDを付けたどこかの会社の人みたいな二人に出迎えられ、半袖姿のまま去って行きました。中国で働くIT技術者とかなのかしら?

で、ちょうどお腹もすいたし、キャセイで出たノンベジの朝食が激マズだったこともあって、お昼ご飯を食べにそこら辺のお店へ。焼味(チャーシューとか鶏の丸焼きとかを専門にするお店)のお店だったのですが、入ってみるとお昼の定食があって、私の大好きな「梅菜蒸肉」の定食が「ABCD」と定食名が書かれたホワイトボードの「C」で出ていたため、「C餐(チャン)!」と頼んでみました。でもこれが通じなくて、お店のお姉さんは「ハァ? 何なの?」と困り顔。仕方がないので、「ムイチョイチンヨク...」と読み上げるとやっとわかってくれ、「小飯(シウファン)、同埋飲凍珈琲(トンマイ・ヤムドンガフェ)」と言って注文終わり。定食にはたいてい飲み物か例湯(スープ)がセットになっていて、どちらを選ぶか、飲み物としたら何か、を訊かれます。香港の人はスープを飲まないとしたら、熱檸檬茶(ホットレモンティー)か凍珈琲(アイスコーヒー)が定番ですが、香港のドンガフェは私好みの濃さ&甘さで大好物です。というわけで、上が出現したお昼ご飯です。

で、腕時計を見たらもう1時すぎ。これはヤバい、登乗時間が3時40分とかだから、そろそろ空港に戻らないと。それに、2時9分までに戻らないと、料金が4時間分ですまなくなる。と、ここでラッキーだったのは、手元に紙の香港地図があったこと。着いた時に観光局の人が話しかけてきて、「地下鉄路線図の載った地図はありませんか」と言ったら、「このQRコードを読み取ってくれたら、地下鉄路線図もスマホで見られますよ」と言われたのですが、「えー、そんな面倒なことをするんですかぁ」とヘタレ声を出したら(第一香港SIMがないのでスマホの地図も使えない)、老人だから無理か、と思ったらしく「じゃあ、特別にこの地図を差し上げましょう」と、昔は掃いて捨てるほど置いてあった紙の地図(上写真)を下さったのでした。ありがとう、少姐。で、地図上でエアポートエキスプレス香港駅の場所を確認でき、歩行者デッキに上ってそれらしき方向に歩いて行ったのですが、表示も何もないので不安になり、途中でアラフォーぐらいの女性に訊きました。するとこの人が「日本人? 私日本が大好きでねー、清潔で日本の人は礼儀正しいし、もう何度行ったかわからないわ」という人で、広東語で会話しながらエアポートエキスプレスの駅に降りるエスカレーターの乗り口まで、本当に親切に案内してくれました。いやー、香港だって親切な人が多いし、こんないい所はありませんよ。

というわけで荷物預けに駆け込んだのですが、何と料金は42ドル。3時間分? 変だな、と思って自分の時計をよく見たら、日本時間の表示のところになっていました。私の安い時計は時間がデュアル表示できるので、香港着陸前にインド時間を香港時間に直したのですが、空港を出たあとどこかでそれが日本時間のところになってしまったようです。あと1時間うろつけたのに、とちょっと残念でしたが、早めに入って中のどこかでお茶でも飲もう、と思ったら、イミグレ後のフードコートに「珍多氷(チェンドール)」というメニューがあり、飛びつきました。マレーシアやシンガポールで飲めるものほどおいしくはなかったけど、これでテーブルに落ち着いてパソコン(空港内WiFiは無料で利用できる)も打てたし、充実した数時間の香港滞在だったのでした。

と、終わり良ければすべてよし。今回はインドで風邪も引かず、お腹は壊したけどインドの薬に助けられ、皆さんの親切にも助けられて、とてもよい旅でした。そうそう、ムンバイではもう1件インタビューしてもらい、こんな風に「Midday」日曜版の小さな記事(Webと紙の両方)になりました。こちらで写真を出した女性記者クリスタル・フェルナンデスさん、粋なタイトル付けてくれています。「Tamaki Khush Hui」は『Mr. インディア』(1987)でアムリーシュ・プリー扮する悪の首領モガンボが言う「モガンボ・クシュ・フアー(モガンボは満足じゃ)」の女性版ですね。紙媒体の方は見開きで紹介されたらしく、右側のパートは下に付けられて、記者さんから送られてきました。

あと、「キネマ旬報」の今発売中の4月号P.167に、「2003年映画業界総決算」の一つとして、インド映画の2023年総括を書いています。シャー・ルク・カーンの『Jawan(兵士)』の写真も使ってありますので、ぜひ見てみて下さい。今年から、興収トップ20の表がなくなったのは残念ですが、今度朝日カルチャーセンター名古屋教室でお話をさせていただく時にはレジュメに付けますので、資料にしていただけると思います。

キネマ旬報 2024年4月号 No.1941

さて、明日からは、見逃している公開中のインド映画を見に池袋へ。着ぶくれれば日本の寒さも怖くない! ラーム・チャラン主演作『ザ・フェイス』(2014/オフィシャルサイト)に、NTR Jr.主演作『ブリンダーヴァナム 恋の輪舞』(2010/オフィシャルサイト)、そしてIMW作品の上映もあるシネ・リーブル池袋、皆様もぜひお運び下さい。

 


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