アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

ムンバイに来ています<初日>

2024-02-21 | インド映画

日本を発ち、いつものように香港経由でムンバイに着きました。今回も重要なミッションが3つありまして、①持っているインド映画の脚本本・ストーリー本(いずれもポケットサイズの小型本)等を約150冊持参して、友人のシヴェンドラ・ドゥンガルプルが組織するFilm Heritage Foundationに寄贈する、②ムンバイとチェンナイの面白い映画館を取材する。例えば、ムンバイのG7、チェンナイのアビラーミ劇場。③インド映画界の現状況を映画関係の友人たちに語ってもらう、というものです。それからもう一つ、昨年山形ドキュメンタリー映画祭で『わが理想の国』が上映され、東京外大でも研究上映のような形で登壇もしてくれた同作の監督、ノウシーン・ハーンとデリーで会えそうなので、舞台となったジャーミヤー・ミーッリヤー・イスラーミヤー大学を見学がてらいろいろ聞いてみよう、というミッションも加わりました。そんなこんなで、今回は風邪を引いているヒマはないぞ、の旅なんですが、昨年はチェンナイのホテルの冷房で風邪を引いてしまった私。今回もちょいビクビクの旅です。

途中降機した香港国際空港は、すっかり活気が戻っていました。昨夏の旅行時に書いたように、私の八達通(日本のスイカのようなもの)も息を吹き返し、空港で便利に使いました。やっぱり香港はこうでなくっちゃ。

で、ムンバイに着き、空港の換金率はよかったものの、そこから手数料等をごそっと引かれるのにわざとらしく「えーーーっ!」とか言いながら、いつものように黄色と黒のノンACタクシーに乗って近くのコーヒヌール・ホテルへ。ジャールカンド州の、クリケット選手M.S.ドーニーの出身地から出稼ぎに来ている、という運転手さんは、「4時間も列で待ってそのあげく200何ルピーかの客だなんて、やっとられんわ」とその客に向かって文句をたれ、そんなことではムンバイで稼げないわよ、と思いつつ、「奥さんや家族が故郷にいるんでしょ? 頑張らないと」と励ますものの、降りる時50ルピーのチップをあげても礼も言わない運転手さんに先の見通しの暗さを感じてしまいました。まあ、200ルピーの稼ぎなんて、あっという間に車の借り賃やガソリン代に消えるものね。せめて500ルピーぐらいの市内に行く客であってほしかったんだよねー。物価高のムンバイでは、故郷への送金もままならないのかも知れません。

さて、次の日の当面ミッションは、まずインドSIMのゲットと換金です。昨年のブログに書いたように、ホテルの隣のビルにヴォーダフォンのオフィスがあるので、そこに行きました。昨年世話してくれたサヴィターさんはいるかな? 上の真ん中の人で、この時主任みたいな役割をこなしていました――が、今回スタッフは全員男性ばかり。OMG! で、順番を待つ感じで座っていたら、案内をしている新人らしきスタッフが、「あそこにどうぞ」と目の前にいる男性のデスクを示してくれます。「去年、ここでサヴィターさんに親切にしてもらったの。でも、今年はいないのね~」とか話しながら作業を開始してもらうと、しばらくたってそのお兄さんが、「去年、僕らの写真を撮ったよね?」とかつぶやきます。「えー? あなたもいたっけ? あ、スダーカルさんだ!」というわけで、上写真の左端、まだ研修中だった自信なさげな青年が、今や主任のような存在になっていて、みんなが彼のデスクにいろいろ聞きに来る状態なのでした。

で、どうやら私の記録が店のファイルに残っているらしく、父親の名前を聞かれただけであとは私の顔写真を撮ったあと、チャカチャカ手続きを進めてくれました。というわけで、昨年の半分ぐらいの時間でSIM入れ替え完了。途中、「これをああしてこうして5分経ったらナンとかして...」と指示されたりしたのですが、その要領がよくわからず、「???」状態になっていたら、スダーカルさんとさっきの助手少年(本当に、まだ少年の面影を残したスタッフでした)が全部やってくれ、しかも「しょうがねーなー」という態度は一切見せず、なかなか感心させてくれたのでした。スマホは快適に動いていて、2、3日本のサイトが見られないものがあったりはしますが、とっても助かります。ジュフーの行きつけの換金所に行ったあと、近くの小洒落たカフェで昼食を取ったのですが、お店のスタッフが「WiFi使いますか?」と聞いてくれたのにも「大丈夫、ヴォーダフォン入れてるから」と余裕の態度で対応してしまいました。Bayleaf(月桂樹の葉) Cafeという、こんな素敵なカフェです。

で、頼んだのがMumbai Street Ragda Patticeという「地元のフード」カテゴリーの中にあったもので、ベールプーリーとかをしゃれた感じに盛ってあるのかな? と思っていたら、出てきたのはこんな一品。上にザクロの実が散らしてあったりして、おいしいことはおいしかったのですが、その上のお焼きみたいなのは今ひとつで、ちょっと失敗でした。こういうフュージョン料理がムンバイのカフェでは一般的のようです。

しかも量がものすごく多く、お腹がすいていたのに半分食べるのがやっと。というわけで、ドギーバッグでお持ち帰りしました。夜ご飯はホテルの部屋で、お焼きと機内食に付いてきたピクルスの小さなパックとを一緒に食べて(これが案外においしかった。インドのアチャールは偉大です)、地下鉄の駅の売店で買ったナタデココみたいなのが入っているリンゴジュースを飲んで、以上おしまい。昼ご飯は上のディッシュとあと「3種のチョコレート入りシェイク」というのを頼み、どちらも300ルピーぐらい(約540円)ぐらいで+税・サで700ルピー(約1,260円)ぐらいだったのでした。物価は日本並みですね~。とすると、ホテルのチップも100ルピーは出さないとダメかも。前日の部屋に案内してくれたボーイさんには100あげたのですが、下の部屋係さんには今朝50ルピーしかあげなかった、ゴメン!🙇アルワージ・カーンさんというムスリムの人です。Arwajっていう名前、あんまり聞いたことがないなあ。しかしとってもイケメンで、最初見た時はアルジュン・カプールに似てる、と思い、次には『ラームとリーラー』のアビマニュ・シンに似てると思ったり。偉丈夫の部屋係さんなのでした。

あとは、デリー、チェンナイと回った後、再度のムンバイ滞在で泊まるレジデンシー・ホテルの隣のクリーニング屋さんへ。これも昨年ちょっと書いたのですが、裂けた布を修復してくれるというので「じゃ、来年いろいろ持ってくるからお願いね」と言っていたことの実行だったのです。ところがクリーニング屋さんは、「あー、あのラフー(かけばぎ)をやる職人は、つい先日田舎に帰ってしまったんだよ」とすまなさそうな顔をします。まあ、直前に確かめなかったこちらも悪いのですが、サリー3枚にカミーズ1着持ってきた私をどうしてくれる、とこちらも盛大にがっかり顔をします。するとちょうど店にきていたレジデンシー・ホテルのレストランのマネージャー役、ピーターさんがホテルの従業員を次々と呼び込んでくれ(午後3時頃だったので、みんなの休憩時間だったようです)、昨年私を医者に連れて行ってくれたボーイさんが「俺、ラフーやる職人知ってるよ」と言いだし、私の荷物を預かってくれることになりました。ありがたや。おまけにレストランのボーイさんは、「お茶でも飲む?」と誘ってくれ、ロビーでかな、と思っているとレストランに入れてくれて、ACもかけて涼しくしてくれ、下のようなお茶とビスケットまで付けて出してくれたのでした。うう、何て親切なんだ!(涙)

というわけで、風邪にさえ気をつけてれば、とっても楽しい滞在になりそうです。ムンバイの皆さん、ありがとう!

 


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