アジア映画巡礼

アジア映画にのめり込んでン十年、まだまだ熱くアジア映画を語ります

『サーホー』ワールドを攻略せよ!<その3>プラバースに惚れるな!

2020-03-18 | インド映画

『サーホー』の公開画像に、プラバースのメッセージ動画が加わりました。以前、マスコミ試写用のメッセージの内容をご紹介したことがあるのですが、それとはまた別の、観客向けプレミア上映のためのメッセージです。まずは、ご覧下さい。

『バーフバリ』のプラバースから日本へ向けたメッセージが到着/映画『サーホー』コメント映像

この英語コメントを聞き取ってみると、「Hello, everyone in Japan, I'm Prabhas.  We made "Saaho" with lots of  □□  for all of you.  It's filled with action.  Please enjoy the film on big screen.  It's SHOWTIME.」でしょうか。すみません、1箇所単語がわからずですが、こう言っているようですね。

さらに、別ヴァージョンもあるようです。

『サーホー』公式HPプラバースコメント

こちらは、「Hello, I'm Prabhas.  I like shooted "Saaho".  It's finally releasing in Japan.  You all have given lots of love to "Baahubali".  I hope you like a film "Saaho".  Please enjoy the film in theatre near you.  It's SHOWTIME.」のようです。

こないに何ヴァージョンもあるて、どないなっとんねん、ですが、ひょっとしたらまだ隠し球コメントがあるのかも、という気持ちになってきます。せっかくのプラバース登場なので、何パターンかしゃべってもらって撮影したのかも知れませんね。どうなんでしょう、ツイン様? それにしても、よくコメントが取れたなあ、と感服します。インドのスター、特にボリウッドのスターは、コメントなんてなかなかくれないんですよ~。プラバースはボリウッドスターではありませんが、今や全インド的スターですからね、個人的に稼働してもらおうと思うと、難度は非常に高いはずです。

さて、そのプラバース、『サーホー』の中での活躍ぶりはいかに?? 本作を最初に香港で見た時、思わず、「プラバースのプロモーション・ビデオ!」と叫んでしまったのですが、本当に彼の登場シーンでは絵作りがすごいのです。絵になる表情やポーズが多い上、スローモーションあり、超どアップあり、アオリあり俯瞰あり、スモークあり、砂嵐あり...と、えーい、めまぐるしいわい! と文句を言いたくなるぐらいの「これでどうだ!」度です。私が一番好きなのは、”窓から顔をのぞかせる捜査官アショーク”という最もシンプルなシーンなんですが、あれはひょっとして非常に貴重なシーンかも。というわけで、初見の時はプラバースの登場シーンに目を奪われているうちに映画が終わってしまいます。ですので、1回目にしっかりと作品をご覧になりたい方は、決してプラバースに惚れてはいけません。

本作では、アクション・シーンも工夫を重ねたシーンがた~くさん登場するのですが、その中でも強く印象に残ったアクション・シーンを2箇所だけ、ほんのちょっとご紹介しておきましょう。1つ目は、アショークの初登場シーンで、ギリギリまで顔を隠していた後、4階建ての集合住宅で大暴れ、というシーンです。建物の下から上へと攻め上っていく、というのは、古くはブルース・リーの『死亡遊戯』(1978)、最近ではトニー・ジャーの『トム・ヤム・クン』(2005)があるように、アクションスターとして最大の見せ場を作ることができる設定です。本作でもそうなんですが、本作では、到達した部屋の扉を開けてみると...が面白く、なるほど~、から、それはナイナイまで、いろんなアイディアが詰まっています。それはナイナイのシーンは、やっぱりなかった方がいい気がしますが、CGで作ってみたかったのよねー、『バーフバリ』の真似して、だったんだろうと思います。まあでも全体的に見るとこのシーン、最初のプラバース・アクションの見せ場としては上出来でしょう。ただし、このシーンの結末があとあと生きてきますので、しっかり憶えておいて下さいね。

もう一つは、中盤あたりのホテルでの派手な銃撃シーン。こちらは誰がどこを襲っているのかがいまひとつよくわからず、今も謎なんですが、何ヶ月後かにまた答え合わせをすることにしましょうか。ここは、実に華麗な銃アクションを見せてくれるシーンなので、目の正月となります。YouTubeにアップされているメイキングでスジート監督が言っていたのですが、「ここのアクション・シーンは、ダンスを踊るみたいにやってもらった」そうで、まさにプラバースとシュラッダー・カプールのペア・ダンスが見事です。ただし、小道具にこだわりすぎているところもあり、このあたりは、ジョン・ウー作品の銃撃シーンに学んでもらいたいと思いました(鳩は飛ばさなくていいですよ)。しかしながらスジート監督、ものすごい凝り性のようです。ぜひ、そのあたりもしっかりと見てあげて下さいね。

あれこれ言っているうちに、公開がもうあと10日に迫りました。新型コロナウィルスの感染者数増加が鈍化してくれることを祈りつつ、3月27日(金)の公開日を待ちましょう。『サーホー』の公式サイトはこちらです。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『きっと、またあえる』本チ... | トップ | インド、3月22日(日)から... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

インド映画」カテゴリの最新記事