先制シュートを決める鹿島・興梠(左奥)=川口正峰撮影
鹿島2―0浦和(J1・6日)──鹿島・小笠原のクロスに興梠が滑り込みながら決めた1点目も美しかったが、最も得点の欲しかった時間帯に挙げた2点目こそ、王者の真骨頂に思えた。
86分、浦和のミスから得たスローイン。浦和の選手が気落ちし、足が止まった一瞬を見逃さない。新井場が素早くプレーを再開してDFの裏へ投じると、売り出し中の21歳、遠藤が「(スキを)狙っていた」とノーマークで走り込み、マルキーニョスの頭に正確なクロスを合わせた。
新井場は「ボールボーイがいいタイミングでボールをくれた。半分は彼の得点」とおどけたが、日頃、オリヴェイラ監督から「スローイン時の(攻守の)切り替え」の重要性を説かれているという。遠藤の嗅覚(きゅうかく)も含め、小さな努力を怠らない姿勢がチームに浸透している。
試合終了後、選手は大げさに喜ぶこともなく、ロッカールームへ。「4連覇を狙っている。余韻に浸るわけにいかない」と新井場。前人未到の頂を目指す旅路が始まった。(平野和彦)
(2010年3月6日22時13分
読売新聞)
関連ニュース
・
南アW杯警備、警官4万人・155億円投入
・
終了間近、鹿島・王者の真骨頂2点目
・
オランダは米に快勝、カメルーンは伊と引き分け