抽象的な歌 原初の魅力
NHK大河ドラマ「龍馬伝」のオープニングテーマを歌うリサ・ジェラルド=写真=が来日した。
テーマ曲は同番組のサウンドトラックVol.1(ワーナー)に収録されている。リサは「龍馬は日本人の心の中で愛され、歴史上重要な人物と聞いています。日本人ではない私が歌うことに興味を持った」と振り返る。ドラマの音楽担当で作曲家の佐藤直紀は「龍馬は世界を見ていた。彼女の音楽にはインドやアイルランド、中東、日本的なフレーズすら出てくる。そういうグローバルなサウンドが欲しかった」と起用の理由を明かす。
彼女の歌は抽象的で、特定の言語で明確に意味を伝えているのではない。以前からこのスタイルで歌うことが多かった。「子供の頃は親から、どうして英語で歌わないのかと言われた。私は、耳には聞こえない、その場にある言葉を感じ、それを歌っている。そこで感じた周波数のようなものをとらえるんです」。そうやって作られた音楽だから、より原初的で純粋で、聴き手の共感を得られるという。
オーストラリア出身で、子供のころからアコーディオンなどを演奏していた。1980年代にはロンドンに渡り、耽美(たんび)派のグループとして人気のあったデッド・カン・ダンスの一員として活躍。後に映画音楽にも進出し、「グラディエーター」や「M:I―2」など大作に参加。ゴールデン・グローブ賞を獲得するなど、大成功している。
(2010年6月10日
読売新聞)
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