ヴィヴァルディというと、皆さんは何を思い浮かべますか?
アントニオ・ヴィヴァルディはバロック末期の作曲家です。
500を超える協奏曲を作曲したほか、多くの作品を残しています。
その中でも、とりわけ有名なのは、イ・ムジチ合奏団が演奏した「四季」ではないでしょうか?
「四季」はヴィヴァルディが作曲した12曲からなるヴァイオリン協奏曲集作品8のうちの第1曲目から4曲目までの総称だそうです。
それぞれ「春」「夏」「秋」「冬」と名付けられています。これはヴィヴァルディ本人が付けたものではないそうですが・・・・・・。
このヴィヴァルディの「四季」と、日本の叙情歌を組み合わせた編曲集が、信長貴富氏編曲「ヴィヴァルディが見た日本の四季」です。
2008年3月1日 カワイ出版より第1刷発行
この作品が完成するまでの経緯をご紹介しましょう。
こーる・あづまばしと信長貴富先生とのご縁は2001年に遡ります。
2001年4月、こーる・あづまばしは 、創立10周年記念第9回演奏会(指揮 清水昭先生)を東京文化会館小ホールで行いました。
この時、信長先生に委嘱編曲をお願いした、混声合唱による美空ひばり作品集 川の流れのように から「愛燦燦」「港町十三番地」「柔」「川の流れのように」を初演しました。
この演奏会でオープニングを飾ったのが、私たちのご当地ソングである滝廉太郎の「花」でした。
清水先生は、滝廉太郎の「花」とヴィヴァルディの「春」を組み合わせた編曲を信長先生に依頼していたのです。
演奏会は立ち見が出るほどの大盛況、演奏も大成功でした。
その後、しばらく経ったある練習後の打ち上げの席で、清水先生と団員たちの何気ない会話の中から、あるアイディアが浮かびました。
・・・・・・せっかく「春」が出来たのだから、「夏」も「秋」も「冬」も編曲していただいて、「日本の四季」を歌おうよ・・・・・・・と。
その場で、清水先生はご自分の携帯電話を取り出し、話し始めました。
「もしもし、信長さん? 清水ですけれど・・・・・・実はね・・・」
2004年、現在は無くなった、とある居酒屋での夜の出来事でした。
こうして出来上がったのが、混声合唱(弦楽オーケストラ版)「ヴィヴァルディが見た日本の四季」です。
こーる・あづまばしは、2006年7月、石橋メモリアルホールで創立15周年記念第10回演奏会(指揮 清水昭先生)で、この混声合唱(弦楽オーケストラ版)「ヴィヴァルディが見た日本の四季」を初演しました。
弦楽オーケストラは、台東区で活躍する「上野浅草室内管弦楽団」でした。
「ヴィヴァルディが見た日本の四季」は、どのような曲かというと・・・・・。
『春』 花 (武島羽衣 詩 ・ 滝廉太郎 曲)
『夏』 城ヶ島の雨 (北原白秋 詩 ・ 梁田貞 曲)
『秋』 村祭り (文部省唱歌)
『冬』 ペチカ (北原白秋 詩 ・ 山田耕作 曲)
日本の叙情歌が、信長先生の手により、見事ヴィヴァルディと合体しています。
すばらしい曲ですよ。
このたび、カワイ出版から、ヴァイオリン+ピアノ版による混声合唱「ヴィヴァルディが見た日本の四季」の楽譜が出版されました。
なじみのある曲ばかりですが、混声4部はなかなか聞かせどころ一杯の編曲になっています。
ぜひ、多くの合唱団で歌っていただきたいと思います。
ちなみに、こーる・あづまばしが初演したときの第10回演奏会CDを
1枚1,000円 でお分けしております。
ご希望の方は、下記までお問合せ下さい。
E-mail sakasita55@yahoo.co.jp
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