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雲の向こう

風任せシャッター任せ

北温泉

2010-01-31 23:02:59 | 旅行
一昨年、那須岳を登った帰りに「北温泉」を初めて訪れ、もう一度行きたいと思っていた。
那須湯本から右に下る道をしばらく走ると行き止まりとなり、そこに車を停めて雪道を歩くこと5分。
江戸時代にタイムスリップしたような古い建物が見えてくる。






事実、此処は江戸時代の部屋も残っていて格安で泊まることも出来る。
湯船は古いが湯量が多く豊かな湯にじっくりと浸って山の疲れを癒やすのに最適な温泉だった。






まるで「つげ義春」の作品に出てくるようなディープな雰囲気だけど予約はmailで、とか各部屋に液晶TVが備えてあったりとか、その辺は妙にデジタルナイズされている。
入口の引き戸を開けるともう其処は古き良き日本建築にある懐かしい匂いに満たされる。

狭く暗い廊下を軋ませながら奥へ進むと何と!無造作な浴場。
脱衣所などなく無造作に置かれた籠に衣類を入れ豊かな湯量の風呂に身を沈めれば秘湯の味わいに包まれて時の過ぎるのも忘れるよう。
もっとも女湯は別のところにあり、ずっと綺麗だそうで彼女連れでも顰蹙を買うことはないとのこと。



E-3 ZD12-60mm

穂高

2009-08-17 17:17:06 | 旅行
夏の穂高は華やかだ。
登山者の数は勿論、夏-最盛期の涸沢だけが持つ明るさがある。

当然人は多い。
でもそれを割り引いてもこの華やかさは何時来てもわくわくする。






入山日は雨だった。
下着までびっしょり濡れて疲れた身体に涸沢の朝は応える。

でも今日は快晴になりそうだ。









黎明の雪渓を登る。
5・6のコルはまだ遥か上だ。








こんな劇的な快晴で初めて山と出会ったら一遍で山の虜になってしまうだろう。





乾いた風が吹き抜けるコルで身支度を調える。
今日の北尾根はトップで取付けそうだ。





















穂高の岩は良い。
多少もろいことに注意すれば、固くフリクションの効く岩肌はどう掴んでも安心感がある。














北尾根終了点より懸垂下降














遥か下に見える涸沢。
早くビールが飲みたい一心で先を急ぐ。














黎明の前穂高岳





北穂東稜に向かう
他パーティも無いので気兼ねなく歩ける





取り敢えずザイルを使う

乾いた岩肌が心地よい






「穂高よ、さらば
     また来る日まで…」





久米島

2008-07-10 21:05:42 | 旅行
タラップを下り立つとムッとするような熱気が待っていた。
湿った潮風を含んだ暑い空気。
またこの島に来ることが出来た。





遠く「ハテの浜」が見える。
沖縄本島はその遥か遠くにあるはずだ。



【比屋定バンタ】





まだホテルのチェックインまで時間があるので、いつも食卓でお世話になってる?「久米島の久米仙」製造元を訪ねてみた。
工場はお休みだったが事務所窓口の気さくな方とお話をし本土ではあまり店頭に並ばない銘柄を一本買う。














以前TVで見たことのある海中の橋を探して車を走らせる。
「シールガチ橋」
干潮時には歩いて橋まで行ける。









橋の下は水路になっている。
海の碧さが凄い。









ホテルに着き窓から眺める午後のイーフビーチ。
こんな時間を得るとあくせく働いている毎日が何だか空しくなってくる。

もう日常に戻りたくなくなる。











朝の浜辺に立つ

無風快晴










ハテの浜へ向けて船を走らせる。
テンションが上がってくる。





なんかどうでも良くなっちゃいまいした。
時間よ止まれ。

後はひたすらシャッターを押すのみ。




楽園ですなぁ…

与論の「百合ヶ浜」も綺麗だったがここ「ハテの浜」は別格。









宿に戻りホテル前の浜で過ごす。
この時期なのに殆ど人がいない完全な貸し切り状態。
ただただボ~として時間を過ごす。







宇江城城趾へ向かう。
かつて此島の支配者だった豪族の城があった場所らしい。




国道から製糖工場の裏手、山道をひた走ること20分。
ウミガメの産卵地でもある「アーラ浜」へ。





静かな入り江になったこの浜は水がキレイだった。




E-3&14-54mm


北岳バットレス

2006-10-07 00:27:32 | 旅行
樹林の中、御池小屋までの急坂を登る。
いい加減疲れてきたころ仲間の一人が「足がつった~!」
この一言で急に元気が出る。

誰かが先にバテてくれるとホント助かるわ。





翌朝、冷気の中を二俣へ。
しかし寒い。

こんなんで素手で岩に取り付けるのかいな?






うう…寒い




なんか稜線の辺りが白く見えるんだけど…
やな予感がする。





ぐげげ…
樹氷と化してやんの。こりゃ稜上は真冬だわ。



Dガリーの大滝は人の列が続いている。
とても順番待ちなどしていられないのでB沢から緩傾斜帯に登り詰め4尾根の取り付きまでトラバースする。





4尾根取り付きで地獄のような順番待ち。
寒い、寒すぎる…
クライミングシューズはキツキツになっているので足指が凍えて痛くて堪らない。
このままここから降りたいよ~
つい弱音が出てしまう。





くそ~先行パーティ、まだあんなとこでもたついてやんの。
早く行ってくれよ~凍えちまうよ~





で写真はないけど結局、夜間下降になっちまいました。夕闇の北岳頂上からヘッデンで二俣までトボトボと…

まさかあんな悲劇が待っているとも知らずに。


天場に戻ってみると…
「うおぉ!オレ達のテントが無い!!」

何と風に飛ばされて天場の端で転がってたとさ。
中はメチャクチャ。うぅぅ…悲しい。


で翌朝は無風快晴、気分上々。
良い青空だわい。






広河原小屋のベンチで残りの酒でまた宴会。
殆ど千鳥足で吊り橋を渡ります。

ん?揺れてるの?酔ってるの?
まー良い山行でした。



OLYMPUS C300Z

穂高-夏

2006-08-12 23:45:29 | 旅行
入山日から上天気
梓川沿いの緑の中を気分良く歩く。
まだこの頃は元気元気。









徳沢で一服。
だいぶ登山客も多い。





横尾まで来ると急に雲行きが。
多分あと小一時間で夕立になりそう。濡れ鼠で涸沢入りは嫌なのでここで天張ることにする。案の定、土砂降り。
明日は夜明け前に出立。涼しいうちに涸沢までの急な登りを済ませてしまおう。




暗い中、ヘッデンで歩く。
涼しくて快適快適♪



目の前には朝日に照らされた奥穂が。
だんだんアゴが出てくる。もう少しもう少し…





涸沢の天場はまだそう混み合っていなかった。
設営するとすぐに身支度して北穂南稜へ向かう。
時間的にもちょうど良いくらいだ。



前穂
うん、良い気分だ。



乾いた岩肌が快適。
これだから穂高の岩場は素敵だ。





翌日は滝谷へ向かう。
かつて登れたB沢周辺は崩壊が激しく登れるルートが限られてしまった。
岩が硬く比較的安定しているドーム周辺にルートを定める。




北穂への登りはいつもながら苦しい。
急がなければ景色を楽しみながら登れるのだがルートの混み具合が心配なのでついペースが上がってしまう。







ドーム取り付きからルートを見上げる。
岩も硬く安定している。乾いた岩肌が快適そうだ。





明確なクラック沿いにルートを伸ばす。
ピンの間隔も適度でフリクションもバッチリ。




高度をつかみ取る感覚に酔う。夏・穂高の最高の醍醐味だ。





終了点まであと少し。








翌朝、黎明の奥穂送られて涸沢を後にする。

穂高よ さらば
また来る日まで
奥穂に燃ゆる あかね雲






返り見すれば 遠ざかる
まぶたに浮かぶ 屏風岩