竹林亭白房

十一代目馬生「死神」@東京落語会

□本日落語一席。
◆十一代目金原亭馬生「死神」(NHK-Eテレ『日本の話芸』)。
群馬県甘楽町文化会館、令和6(2024)年2月17日(「NHK東京落語会」※町発足65周年記念事業)。
オープニングトークで馬生は、「死神」を十代目柳家小三治に教えてもらいに行ったと言っていた。したところ、小三治は自分が「死神」の稽古をつけてもらったのが三遊亭圓彌だから、馬生にも圓彌のところへ習いに行けと言われてそうしたとのこと。そして、習ったあとは、小三治が聞いてやるからと言ったので、馬生が小三治の前で一席演ると小三治は寝てしまったと言っていた。なかなかおもしろい逸話だ。
馬生がまだ馬治を名のっていたころの話だろうか。小駒ではないだろう。小駒は前座時代ゆえ、「死神」を演るなどという時期ではないはず。

ちなみに、馬生の「死神」は七年前に一度聞いている。公演情報は、NHKラジオ第一『真打ち競演』で、福島県中間市なかまハーモニーホール、平成29(2017)年1月14日収録(3月18日OA※NHK北九州放送局開局85周年記念)。
このとき演った馬生の「死神」は、最後の件(くだり)で、掟破りをした男と遭遇した死神は、男をつれて階段を降りたあと、男を船に乗せて三途の川を漕いで行ったという展開にしていたが、今回はそれを演らず、通常の「死神」の型で演っていた。奇抜だからやめたのだろうか。たぶん、これは圓彌に教わったものでないだろうが。

落げの、死神に向って相手を追い払うように、息をふーっふーっと吹きかけると、自分の蝋燭の火をそれで消してしまうという型にしたのは七年前と同じ。そもそもこれは、最初に男と死神が出会ったときに、男がとつぜん現れた死神を煩わしく思って、息をふーっと吹きかけるという仕込みがあったすえの落げである。
さて、この落げは圓彌に教わったものだろうか。それとも馬生が独自に考えたものか。ここのところはちょっと気になる。
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