ビタとインスリノーマ

インスリノーマとの戦い? 2010年1月5日から

お別れの日取り

2010-08-02 18:37:42 | 日記
ビタが亡くなったのが7月29日
私はその時点で何故か「明日お空に返してあげなくちゃ」って思ったいた
一晩明けて友人が帰った後しばらくしてからビタを置いて「ペット霊園」へ見学に行った
下見もしないで、電話での説明だけでビタをお願いするなんて嫌だったから見学に行った
その霊園は7時半から開いていたので8時には家を出た

説明を受け帰宅し、ビタを見ているとお別れするのが嫌で嫌で堪らなくなってきた
もう少しビタと一緒にいたい・・・という思いに駆られた
そんな時「今日会いに行きたいんだけど、構わない?」とメールが入った
マリンちゃんのお母さんからだった
マリンちゃんのお母さんに今の気持ちを伝えた
「明日でもいいんじゃないの・・・そんなに慌てなくても。人間だったら今夜がお通夜で明日が告別式でしょ」と言われ
「そうか、明日でもいいんだ・・・」と気づかされた
でも明日に延ばしたらそのままズルズルとビタをお空に返せないんじゃないだろうか・・・という不安もあった
でも『まだビタと一緒にいたい』という気持ちには勝てず翌日の土曜日にお別れする事にした
気持ちが揺らがないように予約の電話を入れた


7月29日(木)夜の出来事

2010-08-02 18:37:18 | 日記
私の携帯には友人達からの『お悔やみメール』が次から次へと届いていた

20時前に電話が鳴った
元同僚からだった
彼女は同じ沿線上に住んでいるが勤務地は千葉だった
そんな彼女が「今夜遅くなるけど行くから」と言ってくれた
私は思わず「いいよ、○○ちゃん。明日も仕事でしょ」と言うと
「いいよ、行くよ。終電近くになるかもしれないけど行くから」と・・・

深夜0時前、たくさんの食料を買い込んで彼女は来てくれた
部屋に入ってビタを見るなり彼女の声は涙声になっていた
「ずっと来たかったんだけどさ、会いに行くとそれが最後になりそうで・・・でももうお別れだから絶対来ようと思って」・・・
確かそんな事を言ってくれていた気がする
しばらく2人で泣きながらビタの話をしていた
ビタは○○ちゃんが何故か大好きだった
「明日○○ちゃん来るよ」と言うと、さすがに「明日」というのは理解できないみたいで
待ちきれず尻尾を振りながら急いで玄関先を見に行くような子だった
○○ちゃんがトイレに行ってもついていく位
私がやきもちを妬くくらい○○ちゃんが大好きだった
そんな○○ちゃんが来てくれてきっとビタも嬉しかったろうな・・・
黒ちゃん、ありがとう

彼女は一晩ほぼ起きていて(私は明け方1時間くらい眠ったようだった)ビタを見ていてくれた



7月29日(木)夕方の出来事

2010-08-02 18:37:02 | 日記
7月29日(木)仕事を終え、いつも通りブログの予約投稿をして会社を後にした
この日は行かなければならない所があったので病院とは反対の方向へ車を走らせていた
途中何を思ったのかふと携帯に手を伸ばした
見るとO獣医さんから着信とメッセージが残っていた(着信後から1分ぐらいしか経っていなかった)
『なに??まさか!!』と思いメッセージを聞くと「ビタちゃんが急変しました」とあった
車を走らせながら急いで電話を入れた
「○○ビタですけど」
「あっ、実はさっきビタちゃんが急変しまして・・・」
「発作ですか?!」
「いえ、ちょっと確認してきます」
「今心臓が止まっていて蘇生処置を施しているところです」
「発作が起きたんですか?」
「いえ、発作は起きていないんですが・・・すぐいらっしゃれますか?」
「行きます!」
先方にキャンセルの電話を入れすぐ病院へ向かった
時間にして15分くらいだろうか
病院に着きすぐ手術室に通された
そこには人工呼吸器をクチから挿入され、心臓マッサージをされているビタがいた
先生から現状の説明を受ける
先生曰く
「蘇生するか迷ったんですが・・・○○さんがいらした時に心臓が動いている状態に出来ないかと思って・・・血管も確保出来ないので喉を切開して直接血管からお薬とか投与したんですが・・・でも心臓が止まってからもうタイムリミットは過ぎていて・・・」
ビタはもう息をしていなかった
手術室に入った時ビタの顔は向こう側を向いていて見る事が出来なかったので
先生に「先生、そっちに回ってもいいですか?」と確認しビタの顔が見れるところへ移動した
ビタは目を見開いていたが、その目に力は無かった
「先生、もう充分です。ありがとうございました」と伝えた

そのまま手術室でビタの最期の様子を教えてもらった
ビタは本当に眠るように息を引き取ったとの事だった
先生はゲージの前を通るたびにビタを見ててくれた
「お腹、動いているな・・・大丈夫、息してるな・・・」と
それが夕方5時半頃なんだろうか・・・
「あれ?お腹動いてない??」と思い呼吸を確認すると息をしていなかったそうだ
(その時は心臓は動いていたらしい)
詳しくは聞かなかったが(余裕がなかった)多分その時点で蘇生の処置が始まったんだと思う
その後心臓が止まったとの事だった

最期まで恐れていた発作は起きなかった
29日朝、食後8時間での血糖値は5だったそうだ
もしかしたら最後にものすごく大きな発作が起きて苦しんで逝ってしまうのではないか・・・と心配していたが
最期は本当に安らかに眠るように静かに息を引き取った
でも私はビタに
「ビタ、約束したじゃん。最期はお姉ちゃんの傍で逝きなよって約束したじゃん」ってビタに話しかけていた

ひと通り話した後先生に「連れて帰ります」と言うと先生が
「ビタちゃん、処置も色々したし、お尻や足も洗ってあげたいんですけどいいですか?」とおっしゃって下さった
実はビタは寝たまま用を足すのでどうしても足が汚れる
その都度拭き取るのだが洗うことが出来ないのでどうしても臭いが残ってしまうのだ
それを先生も気づいてくれていたんだと思う
お願いして待合室でしばらく待つ事になった

待っている間私は発症時ブログの事を伝えたお友達にメールを送っていた
無我夢中で周りの目など気にすることなく、顔をクシャクシャにしながらメールを打っていた

30分も待っただろうか
先生に抱きかかえられたビタが連れてこられた
その姿はいつもと何ら変わりなくて、逝ってしまったというのが嘘のようだった
耳の中まできれいにしてもらい
ヒマワリのお花を持たされたビタが助手席に横たわった

先生は深々と・・・本当にこっちが申し訳なくなってしまうくらい深々と頭を下げて
最後まで見送ってくださった

帰宅したのは19時くらいだったろうか・・・
眠っている様にしか見えないビタを膝の上に抱え、私は泣き崩れる事しか出来なかった