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『星の大地に降る涙』ストーリーと感想

2020-10-04 15:34:26 | テレビ
WOWOWライブで2020.9.18(金)放送の舞台 地球ゴージャスvol.10『星の大地に降る涙』を録画したものを観ました。
感想を備忘録として書きます。

※ネタばれがありますのでご注意ください。
※文中の敬称は省略させていただきます。





【番組の詳細】
演劇ユニット“地球ゴージャス”が歴史ファンタジーに挑戦。三浦春馬ら人気俳優をゲストに迎え、魅力たっぷりの舞台をお送りする。


【ストーリー】
理想を求める国の戦の中で、たくさんの血と涙が大地を濡らした時代。戦いに敗れ記憶をなくした青年が、流れついた小さな島で、名も無き民と神の子を宿した女性と出会う。
しかし、彼の記憶が戻るとき、そこには悲劇が待っていた…。
 時代のうねりに抗って必死に生きようとする人間達を描く、地球ゴージャス初の歴史ファンタジー。


【感想】
地球ゴージャス25周年祝祭公演『星の大地に降る涙 THE MUSICAL』 を先に観ていたので、時間的には逆になったがストーリーなどがあらかじめわかっていて、俳優の表情やダンスのパフォーマンスに集中できてよかったかもしれない。

美術はシンプルでほぼほぼ転換はなし。背景は大きなダークブラウンのグラデーションのごつごつした洞窟。岩の間から青い空と海が観える。
この洞窟は左右に可動して、無地の背景にプロジェクションマッピングが映し出される。

ミュージカルとは銘打ってないが、歌うシーンもありミュージカル風だと思う。ダンスシーンも多く、群舞でのキレキレなダンスは圧巻!

印象的なシーンも多い、特に始まりのシーンなど。
ワイヤーで吊られ、叫びながら落ちていく男(シャチ)がシルエットで現れる。舞台奥では大太鼓を叩く男、その前に赤い禿髪、黒い洋装の軍服に身を包んだ兵達。銀色に光る盾と杖を持ち、太鼓に合わせて一糸乱れぬ群舞をする。
浜辺に打ち上げられた半裸の男(シャチ)。彼を見つけた島の女ステラがそっと服を掛ける。
ここから物語が始まる。

島に打ち上げられ、記憶を無くしていた倭人のシャチとトド。時が経つにつれ、次第に島の民タバラと馴染んでいく。
しかし、記憶を取り戻した二人は自分の名前と所属する場所を思い出す。トドは新選組隊長土方歳三、シャチは隊員だった。タバラの民を虐殺し、彼らが「星の大地」と呼んで慈しんできた土地を破壊し、そこから追い立てた張本人たちだった。
理想を掲げ、正義と大義の名の下に行われる虐殺と破壊。それは相手にとっては悪と理不尽の極みでしかない。ここがとても悲しい…。

赤ん坊を胸に抱いたステラが絶望したシャチに言う、「家族をつくるの。そのとき世界は共存できる」。悲しみと怒りの向こうに、微かに見える希望の光が美しい…。

ラスト。虐殺されたタバラの民が生き返り?笑顔で現れ、紙吹雪の雪が降り出す。星の大地に雪が降りそそぎ、大地を真っ白に埋め尽くし再生するのだという。
悲しみの混ざった温かさというのか…。そんな気持ちになった。


【余談】
この作品は2009.7.8に上演、2009.9.19にWOWOWで放送されていて、今回は再放送されたもの。冒頭にこの旨のテロップが流れていた。

三浦春馬はなんて綺麗な澄んだ眼をしているのだろう…。繊細さと感受性の強さが手に取るようにわかってしまう…。
もう、この世に存在しないことが信じられない。
心からご冥福をお祈りいたします。


【リンク】







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