日本人としてのアレ。

関東一ナルシストで脚フェチの人のブログ

『バガボンドに影響されて』

2006年03月26日 21時56分07秒 | 今日の出来事。
もの凄く体中が痛い、いつもなら心地いいはずの鳥の鳴き声がとてもうるさく感じる朝の目覚めだった。
昨日のことがよく思い出せない、昨日は確か決闘の日だった
真剣を用い天下無双を争う殺し合いの螺旋。
俺は生きている・・・勝ったんだろうか・・・
起きて少し経ってから「ここはどこなんだ?」と言う疑問がわく
体中の刀傷にはとても不似合いなきれいな畳の部屋で、暖かい布団にくるまれて起きたのだ・・・
「起きたのかね?」
襖の向こうから、見なくても小柄だろうと言う感じの声の老人が俺に問いかける
とっさに刀を探すがどこにも見当たらない、まず体も動かないのだが・・・
「あぁ、起きました」言い終わると同時に襖がスっと開く
そこに座っていたのはやはり小柄の老人だった、深緑色の着物に肩の下まで伸びた白髪と髭がなんとも不気味に映える
「おぬしの勝ちじゃった・・・」
このジジイ、人の命の取り合いを盗み見してその晩それを思い出しながら飯を食うのが唯一の趣味だと言う・・・
普段なら勝っても絶命しそうな奴を助けたりはしないが、何故か俺のことを助けてしまったらしい
「助けてもらったのに悪いが、あまりいい趣味ではござらんな」
「カッカッカ!!本当に強い男の戦いは飯を旨くさせるんじゃ!!と言ってもわしはちゃんと、おなごが好きじゃぞ」
「戦いで飯が旨くなる?では拙者の戦いで飯は旨くなったのか?」
「カッカッカ!!おぬしの戦いなんぞでは飯が旨くなるはずなかろう?と言ってもずっと看病してたからのぅ、飯もゆっくり喰っとらんわい、どうじゃおぬしも食うかい?」
「・・・かたじけない・・・・」
体中が痛い、飯を食うのもやっとだが早くこんなジジイの所からは去りたい。
山奥で山菜をとったりして自給自足の生活をしているらしい、世捨て人だ。
ふとさっき言っていた事が気になった・・・
「飯を旨くさせる本当に強い奴ってどんな奴でござるか?拙者にはわからない、それを求めて刀を握っているのだが・・・」
「うーむ、本当に強い男とはな・・・おぬしの剣が天下無双になろうとも、人を刀で斬ってるばかりじゃ本当に強い男なんかにはなれん。
強さとは人を制する事かね?強さとは武力なのかね?
強さとは生かす事なのじゃよ、一見矛盾しているが武力とは守るためにあるのじゃ
武力を制するために使う人間は臆病者なのじゃ、おぬしはまだそこ。
臆病だから強さを求め、それを考えるのじゃと言っても今のおぬしにはわからんじゃろうがの・・・」
イヤ、わからなくはない・・・このジジイの言っていること・・・
よく見るとこのジジイ、腕に無数の古い刀傷がありやがる・・・
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