受験する大学を決めた。国立二期の地元S大と記念受験として京大、どちらも経済学部。滑り止めはナシとした。経済学部とか滑り止めナシとか、受験を真剣に考えていたとは思えない。とにかくあと二か月程度で終わるんだ…ぐらいの気持ちだった。そんなだから、私立大生に有利な育英会の特別奨学金が決まっていたのに、滑り止め受験ナシとは、全く考えられない選択だった。
受験生の交際にはさまざまな困難がある。まず一番にお互いの気持。特にきみがよく言ってた「勉強の邪魔してる」という遠慮。
でも9か月間育んできたふたりの交際は日記を交換することで続けられた。放課後はたとえ10分でも20分でも図書館のふたりの指定席で読書し勉強し、お喋りもし、日記を交換してからいっしょに濠端の道を下校した。これが二人の交際のカタチで、その足跡をさらに一歩一歩交換日記として続けるには?結局ふたりの世界を続けていくために当面3か月間、日記交換は月一回とすることにした。
ただ約束したわけではないのにこの後も、登校した日は下校時までには図書館の指定席できみの顔を見ることができた。
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