交際九か月、初めての…
二学期が終わった。あと同じ学校で過ごせるのは実質一月程度。終業式の後いつものとおりみたいに、実は約束もしていないのに図書館で待ち合わせて日記を交換し、一緒に校門を出て初めて右へ歩き、初めて僕のうちへ。狭い急な階段を上がり僕の部屋へようこそ!
中央に鎮座ましましている小さなコタツに向かい合って座り、僕が卒業してからのことをどうするのか決められず黙って見つめ合っていると、きみの目から涙が…
「きみの瞳が問いかけている。僕は答えなければ!」
僕はたまらずきみを抱きしめていた。小さいコタツ越しに交わした生まれて初めての口づけは、"少ししょっぱいレモンの香りだった"と思い込んでいる。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます